紙の本
ドタバタは少なめ、じんわりと心に沁みました
2021/01/23 22:22
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投稿者:夏みかん - この投稿者のレビュー一覧を見る
飴玉を口の中で転がすように、じっくり味わいました。
切なくて、人情に篤くて、ほろりときて、温かい気持ちになれる「おけら長屋」シリーズに出会えてよかった。
本書には「はるざれ」、「なつぜみ」、「あきなす」、「ふゆどり」が収録されていて、どれも好きなんだけど、特に気に入ったのは「なつぜみ」。50年かけて成就させる恋。泣きました。泣かされました。切ないけど、じんわりと心にしみました。
そして「ふゆどり」では鉄斎さんの過去が明らかに。大小の差はあっても、過去や傷や重荷を抱えながらもひたむきに生きていく登場人物の姿に勇気づけられました。
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今回は嫁姑のしみじみコメディあきなすが一番良かったな。そういえば鉄斎さんは悲しい過去をもつお方だった。ふゆどりというタイトルがとてもステキ。もう15巻か!おけら長屋は中毒性を持っているわ。2020.12.11
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安定の市井人情噺おけら長屋シリーズ、もう15巻で今月(2021・3月)には新刊も出るようである。
このシリーズに関しては言うことなし。レベルを落とさず、無理な設定変更もなく、良い意味でマンネリ継続してくれる限りいつまでも読み続けると思う。
巻頭収録の「はるざれ」、最後に収録の「ふゆどり」がちょっとシリアスな人情噺で、構成の締まり方もさすがである。
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今回も新たな登場人物が
まあ、よくこれだけの話を描けるものである。
しかも過去を微妙に思い出させる。
16巻が最新、次を読み終えると暫く長屋住人と会えなくなると思うと、直ぐに16巻に手を出して良いものか考えてしまう。
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畠山健二「本所おけら長屋(十五)」、2020.10発行、再読。はるざれ、なつぜみ、あきなす、ふゆどりの春夏秋冬4話。あきなすは嫁と姑の愛すべき争い。はるざれは、春が来て野山がうららかな景色になること。お葉と尾形清八郎の今後に幸あれ。お喜代57歳と嘉助58歳の純な恋に乾杯、なつぜみ。お染と鉄斎、そろそろ同じ長屋に移りそうw、ふゆどりで阿吽の呼吸。酒場三祐での会話でおけら長屋の知恵が湧いてくる。お栄の合いの手も心地よし(^-^) お満のサポートも絶妙!
畠山健二「本所おけら長屋(十五)」、2010.10発行、再読。はるざれ、なつぜみ、あきなす、ふゆどり の四季4話。何も語ることなし。ただ、畠山健二さんのこのシリーズがずっとずっと続くことを願うのみです。
「はるざれ」とは、春が来て野山がうららかな景色になること。「はるざれ」「なつぜみ」「あきなす」「ふゆどり」の4話。四季のタイトル、粋です。そして、内容は深い、とても深い、深すぎます。「あきなす」は笑いですが、「はるざれ」「なつぜみ」「ふゆどり」は泣かせます。何度読んでも泣きます。悲しみの涙ではなく感涙の涙です! 畠山健二「本所おけら長屋(十五)」、2020.10発行、再読。2023.3発行の二十巻が最数巻とか・・・。何とも言えない気持ちです。
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今回も笑いあり、人情あり、謎解きありで申し分なしの面白さ。残りページが減っていくにつれて、あとちょっとしかないと悲しくなる。
万松は、意外に賢い。今度は殿様も出てきてほしいなぁ。
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はるざれ、なつぜみ、ふゆどり、よかった。
シリーズが続くのに、前のお話からの伏線を回収したり、掘り起こしてくれたりと、今回は、本当に読み応えがあった。
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人との関わりが時を積み重ね、そこに情が生み出され冷たいシコリを溶かしていく。
良い本に出逢いました。
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鉄斎の過去やお染の過去を知った上で、彼らの言葉を聴くと、切なくなる。命の愛おしさや過酷な状況で選ぶしかなかった、選びようがなかった選択をしてきた末の現在のおけら長屋での暮らし。それはもう大切にしたいし、関わった人にも生きていてよかったと思えるようなサポートをしないではいられないだろうことがわかる。
黒岩藩の貧しい農民の悲劇に見舞われたお葉と彼女を救いたい清八郎。はるぎれの話にほっとした。
真剣勝負の末の母子の行末にも、ほっと。