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ザッポス自体はCRMを学ぶ際に必ず出てくるほど有名な会社ではあり、興味が出て読んで見た。
中身自体は従業員の手記集だが、一貫して「顧客のために」という精神が貫かれている。ただ、その精神を具体的に体現するためには「仕組み」と「文化」が必要であるということも合わせて読み取ることができる。
・「顧客体験」のためにコストをかけるという企業文化の徹底。
・CEOも含め、全社員が顧客とコールセンターで直接ふれ合う機会を作ることによる。
・会社の文化に合う人のみを雇用する(合わない場合はお金を払ってでもやめてもらう)
・善意を悪用する顧客への対処の仕組みを作る。
世の中「お客様第一」「顧客ファースト」と言っている企業は多いが、はたしてこれだけのことができている会社が他にあるだろうか? CRMとは、お客様第一とは何か、を改めて考えさせる本になった。
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相手に感動を与えて、自分らしく、持続的に働くことができる。
これは幸せだと言えると思う。
人は人の為に自由に働くときに1番輝く。情熱も出る。
創造力も湧く。
社員が幸せな会社を作品を作りたいと思えた本。
自己組織化して、都市の様に自然とビジネスが発生していく仕組み。
細かいことは実感としてまだ、分からないけど大枠のコンセプトとしてはあり得ると思った。
だって、都市が持続的に存在しているのだから。
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コアバリュー
1.サービスを通じて「ワオ!」驚きの体験を届ける
2.変化を受け入れ、変化を推進する
3.楽しさと、ちょっと変なものを創造する
4.冒険好きで、創造的で、オープンマインド
5.成長と学びを追求する
6.コミュニケーション、オープンで誠実な人間関係
7.ポジティブなチームとファミリー精神を築く
8.より少ないものから、より多くの成果を
9.情熱と強い意志
10.謙虚であれ
社員ひとり一人からのメッセージ集
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「ワオ!」な会社ザッポスの企業理念や逸話を紹介してくれる本。
サウスウエスト航空にしてもそうなんだけど、顧客第一主義で「損して得取れ」みたいなやり方ってなぜ一部の企業にしかないのだろうか。本当に得が取れるなら、つまりリピーターになる確率が高いというデータが取れているなら、もっと当たり前に広まっているような気がするけど。(といって生兵法的に導入して失敗した事例もありそう)
ちょっと長くて最後は飛ばし読み。
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誰もが理想としているけど
着手出来ていないようなことを実現していっている会社だと思う。
大きな変革には、語られている以上の大変さがあるんだろうな・・
自己組織化。
理想とするのと、それが綺麗に出来るかは別問題
綺麗じゃなくても形にするのは情熱!
情熱かけられることを見つけたい!
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この本の感想ではなく、ザッポスという会社から、事業とマーケティングの本義を考えてみる。本著はザッポスの社員一人一人が語るストーリーであり、ザッポスの事がよく分かる。原題はthe power of WOW 、ワオ!という感動体験を届けるという価値観を重視するネット靴屋。Amazonが欲しがった会社であり、世界が注目し米国でベストセラー(このフレーズはイマイチだが)。
これを読むと、漸く株主資本主義の浸透により株価を伸ばす日本経済社会は、周回遅れではないかと思う。利益度外視とは言わないが、顧客の感動体験にとことんこだわり、クレームにも不正にも対峙する態度を取らない。感動を届けるためには顧客の感情に踏み込む必要があるから、私的事情への介入を要する点など、ビジネスモデルとしては向き不向きがあるだろう。静かに靴を買いたい人もいるだろうから。
ビジネスモデルと書いたが、ザッポスの極端なまでのサービスは、社員の真心による自発的な行動とも言えるが、それ自体がイメージ向上のブランディングや広告効果を持つため、打算的とも言える。そう考えると、欺瞞、偽善と感じるのだが、つまりは、特殊な事情を抱えた買い手に向けた事業領域の設定という側面が一つある。たまたま靴を売っていたかのような詭弁の如くミッションステートメントがあるが、靴売りでは、製品差異化が難しく、特徴が必要だからだ。
もう一つは社員の働きやすさ。上司不要のホラクラシーという制度は面白い。社員も顧客も信用しきる時、評価制度も無用化し、単に、人助けをしていたら事業が成立していたかのような心理的健全性を得られるのが理想だ。しかし、マーケティングや事業とは、彼我の認知の差を知覚し、その差分を利益として獲得する事が基本動作にあるから、単純な人助けにはならない。必ず、収奪が必要で、そこには気分の良い収奪と、気分の悪い収奪のふた通りが存在する。
ハイテンションで如何にも楽しそうな外資企業と偶にお付き合いするが、無理矢理、同調しているような一部社員を発見するか、それすら飲み込んだ宗教的空気感に気付き、ゾッとする。しかし、こんな深読みみたいな事を言っているから、自分はダメなんだとも思う。日本の会社だって、もっと洗練されたサークル乗りをレベルアップした、スマートで楽しい組織づくりが出来るはずだ。そうしないと、しかめ面した昭和のデスクでは、新入社員は呼び込めず、今後、人手不足で滅びる可能性だってあるだろう。マーケティングという言葉を隠し、偽善が手を繋ぎ、偽善に踊れ、偽善で踊れと。