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以前に映画化された『非・バランス』の原作者。
2時間で読み終えてしまえるほど短い話ではありますが「家族って何だろう?」って、思わず考えてしまう本。
以前はこの手の本(“児童文学”と類される本)は「こういう気持ち、感じたことあったなぁ」と“子供”の目線に素直に(?)なれましたが、自分が“親”になった今では「子供が感じる親の理不尽さ」を自分も遺憾なく発揮しているわけで、なかなか複雑ですね。
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有名中学に合格して、響の人生はうまくいっているはずだった。でもこの頃何をする気も起きない。そんなある日、長年家出をしていた兄が「女」になって帰ってきた。親子、兄弟、友達。思春期の、本当に成長過程の物語。
サクっと読めた。青春物語。
「非・バランス」に続いて、「分かるなぁ」と共感したり自分の過去を振り返ったり。
兄の作った曲を聴いてみたい。
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『非・バランス』を読んでこちらの本へ。
改行での1マス下げがないのが特徴。前作もそうだったのか?そんなに長い話ではないのだが3日ぐらいかけてすこしずつゆっくり読んだ。
そんなふうにていねいに読みたいみたい本だ。やっぱりおもしろい。
作成日時 2006年10月26日 21:42
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ずっと気になってた作家さん。薄い本だし字も大きいし、帰省の新幹線で読むのに持ってこいと買いました。
そして不覚にも車中で涙が・・。
哀しくてではなく、さわやかな読後感と大切であたりまえの事を思い出させてもらえたから。
私も回りや体裁気にしすぎ!!カッコつけすぎ!!自分の悩みや理想は自分でなんとかするもんじゃん!!子供に押し付けてどうするよー
大事なのは子供が楽しく生きてるか、幸せかじゃないのー・・と。
子供はもちろん、親にも読んで欲しい一冊です。
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有名中学に合格して響の人生は何もかもうまくいっているはずだった。でも、このごろ何もする気がおきない。そんなとき家出した兄ちゃんが「女」になって帰ってきた。
面白かった。「自分たちの望むようにしか子どもをみない」という両親のもとで育った響の息苦しさ、共感できる。
お兄ちゃんのメッセージ、すごく心に響いた。「どうでもいいなら、腹が立つはずないじゃない。認めてもらいたいからこうなるんだよ。そのことに自分で気がついてなきゃどうにもならないんだよ」・・子どもの必死のあがき。
希望を感じさせるラストが良かった。
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どこかの短大の入試問題文で使われてるのを見たことがあります。なかなかチャレンジングだ!
進学校通い、親と学校からの多大なプレッシャーに実は苦しむ中学生男子が主人公。音信不通になっていた兄が、ニューハーフになって帰ってきた…!
という物語。主人公にとって歓迎できない「音」だった兄が家族に加わってくることで、家族は不協和音に。…とみんな思っていたけれど、実は今までのほうがよほどギリギリに張り詰めた不協和音で、兄の登場でゆっくりと主人公のハーモニーが再生されていく…ってな、非常にまっとうなあらすじです。
設定の面白さを、物語の展開や人物の深みが超えられなかった感じがして、ちょっと勿体無いと思いました。が、すがすがしい気持ちになれます。
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有名中学に通う響は勉強についていけず、やる気が起きない。堅苦しい両親と3人暮らしだったが、家出していた兄が女の格好をして帰ってくる。
戸惑う響と受け入れられない両親、それを分かりながら居続ける兄。
そして響の不安定な気持ちはいつも一緒にくっついてくる同級生の太に向けられ・・・
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中学受験をして進学校に入学して勉強に自信がなくなってしまった中学1年生の少年の家庭。失踪していた兄がおかまになって戻ってきた。兄が戻ってきた理由は「両親に認められたかったから」。どうでもよければ無視すればいい、でもやっぱり認められたい。そんな兄の言葉を聞いて、荒れていた少年の心が少しずつ解け始める。
設定にちょっと無理があるか部分が多く、その点が気になったので評価を3とした。
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私のような人間が実際にいるんだよ。現実に存在してるんだから。べつに大きな声で主張する気はない。隠れずにただ、普通に生きていきたいだけなんだ。
うちから逃げた。すごくすごく息苦しかった。でもやっぱりそれじゃダメなんだよ。ただ逃げたり、ただめちゃくちゃにするだけじゃ、だめなんだよ。
最初は悲しくて切ないけど、だんだん明るくなっていく。このうちの未来を描いている。そんな未来に本当になるかなって思ったでしょ。大丈夫、心配しないで。ちゃんとそういう方向に向かっているよ。
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【本の内容】
有名中学に合格して、響の人生はうまくいっているはずだった。
でも、このごろ何をする気も起きない。
そんなときふしぎなメロディーが、すっと心に流れ込んできた。
そして、家出をしていた兄ちゃんが、「女」になって帰ってきた!
親子、兄弟、友達…みんながギクシャク。
この世は不協和音でいっぱいだ。
[ 目次 ]
[ POP ]
同じ著者の作品で、6月の課題図書にもなった「非・バランス」もよかったが、この「超・ハーモニー」はさらに気に入った。
主人公の兄である将樹の造形がいい。
「家出していた兄ちゃんが『女』になって帰ってきた!」と、帯にある。
しかしすでに3人の息子の母親となった私にとってありうべき現実は、“息子が女性になって帰ってくる”というものだろう。
あるいは、主人公響が陥ったように“息子が無気力になり自分の殻に閉じこもろうとしている”もありうる。
息子の心は女性であることをどうしても受け入れられない父親、理解を示すふりをしながら考えることさえ拒絶する母親。
自分だってそうなるかもしれない、響と将樹の両親を責められない。
でも、たとえ家族が自分の期待とは違う道を選んだとしても、この家族のように少しずつでもわかり合おうとできたらいいなと思う。
歩み寄ることすらできないのだったら、せっかく家族になった意味がないもの。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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小学5年生の子供に薦められて読んだ。
受験戦争を終え、難関校の授業についていけない息子が高圧的な両親のプレッシャーに負けそうになっている時に、ジェンダーレスの兄が帰ってくることで、家庭に変化が起こるお話。
主人公の響は、性格が曲がりそうになっていたが、どうなるのか、少しヤキモキしながら読んだ。
心の痛みを感じながら、暖かく読める本だった。