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投稿者:イケメンつんちゃ - この投稿者のレビュー一覧を見る
木挽町のあだ討ち
で
お馴染みの
永井紗耶子先生
直木賞作家でもある
単行本を読んでみました
飛龍十番勝負
いよいよクライマックス
第十弾
今回は
永井紗耶子先生
江戸末期の飛脚商人の栄光と挫折
杉本茂十郎の一生
第一章と第二章は
躍進の章
第三章以降
性格が
一変する
まあ、確かに
いい人だけでは
桔梗屋さんはひたすら
将軍さんと協議する
真ん中を歩きましょう
読み続けて
水野忠邦
紀州と水戸
儚くも美しさが
難しさもなく
するする
木挽町は読めません
人気あるし
漢字ムズい
在庫もあるそうなので
ぜひお買い求めくださいませ
葵ステークス
だから丸善書店はおもしろいんです
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「金は刀より強い」と十組問屋の旦那衆の古臭いやり方から、経済改革を果たした男、杉本茂十郎。
経済を廻すものは誰なのか?
それは何のために行うのか?
橋や建物の改修工事は?
永代橋が崩落したために妻と跡取り息子を亡くした男が何を求めたのか?
今こそ、読むべき作品なのだと感じました。
前作は大奥を舞台にした女性の職業小説でしたが、今回は江戸というお上のいる大きな都市での経済改革をした男性の物語というべきでしょう。
この辺りは私の歴史の知識が浅くて、杉本茂十郎という人物がいたことも知りませんでしたし、元々は飛脚問屋の婿養子になった人物。飛脚の運賃に関する上奏をしたため、「飛脚定法」という価格を定めたそうです。
そのことがきっかけとなり、十問屋衆と争うことになります。
そこから始まる物語は、まるで今の社会を映し出す鏡のようでした。
十問屋が甘い汁を吸っている大企業の姿に見え、必死に経済改革を推し進めようとする茂十郎を陥れるようになるお上は現在の政府に。
「貧すれば鈍する」、「衣食足りて礼節を知る」という言葉があるように、お金というのはこの小説の中でたびたび例えられる血液のようなものだと思います。それが茂十郎が語るようにお上や大店の人々の手によって詰まってはいけない。
そんなことになれば、人間であれば死んでしまう。
そんなことも考えてしまいました。
そして、茂十郎がこの仕事に命を懸けるきっかけとなった永代橋の崩落事故。ここで、彼は妻と息子をなくすのですが、その後、肝心の橋の再建をするのに、資金をどこから調達したらいいか、意見がバラバラ。
本当に江戸時代の話なのかしらと思ってしまいましたよ
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1人の人生を堪能させてもらった。
苦しい、悔しいことがたくさん書かれているはずなのに、読むのはさほど辛くない。
行動の元となる熱量が伝わってくるせいか、側で見る冷静な眼が少し感情を落ち着かせてくれるせいか。
ああ、本を読むのは楽しいなあ、と思わせてくれた。
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甲斐の山奥に『毛充狼』モウジュウロウという獣が現れた。
その獣は、メウガメウガと吠える。
一度これを聴く人、皆阿呆となる。
江戸の商人の強力な組織作りに邁進した革命家の
杉本茂十郎のことを巷では、そう噂していた。
なぜ、そうなかったのか。
甲斐の農家から奉公人としてきた茂十郎が江戸の飛脚問屋の養子となり、出世していた矢先に、永代橋の崩落事故で家族を失い、そこから猛烈な憎しみと革命魂が芽生え、
十組問屋、菱垣廻船を立て直して江戸の商いを活性化させた。
その精神の裏には、お金さえあれば、永代橋が崩落せずに家族は救われたという魂の声がある。
後半は色々な人達たちからの、妬みとかで『毛充狼』と
噂されてしまう。
苦しく悲しい場面もあるが、
全体的に躍動感が有り、読み応えがある傑作歴史小説。
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野心家である主人公が権力を得てから失うまでを描いた作品。江戸時代の商人の物語であるが、規制を打破し権力を握り、そして更なる高みに行きつく前に妬みや嫉妬、既得権にしがみつくものから排斥されてしまう流れは現代の世も変わらない。杉本茂十郎という一人の商人や周りの人間のキャラが深掘りされていて読み応えのある一冊になっている。
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商人、堤弥三郎が主人公で、豪傑杉本茂十郎を活写していくスタイル。永代橋の架替と船輸送の十組問屋を抜けようとする砂糖問屋の問題を一挙に解決、三橋会所という商人が参加する会をつくり、政府の主要メンバーまで取り込んでいく。薩摩が、脱法的に砂糖販売を独自で始め、幕府にも金を上納することで、幕府も見逃していく。それに対抗するために杉本茂十郎は紀州と手を組んで蔵をつくったりするのだが、秘密裏に行ったため幕府の知るところとなり、捕まってしまい零落する。そのために江戸経済は混乱し物不足、物価高になっていく。史実にある人なので、救いはないままそんな人がいたとさ話。
時代小説にありがちな英雄伝で、過剰に称賛するスタイルはあまり好みではない。江戸の商人の様子がビビッドに描かれていて興味深かった。
第10回「本屋が選ぶ時代小説大賞」本の雑誌2020年度時代小説ベスト
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橋が落ちて最愛の妻子を亡くした大阪屋茂兵衛が悔しさをバネに江戸の町を立て直す。
落ちた永代橋を付け替え、その橋は今もなお道の要として堂々と残り、飛脚たちの暮らしを守る定法もそのままに残っている。菱垣廻船は物の流れを支えており、会所の金はお上に献上されている。
その大阪屋茂兵衛が上の力で消し去られてしまう…。
「出る杭は打たれる」という言葉があるが、彼の業績をみるとそんな言葉で簡単に片づけることは出来ない。
そしてこのことは、いつの時代にもあり得るのだということを再認識させられる。
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実在の人ということで、とても興味深く読めました。
判断力と決断力の強い人だという印象ですね。
身近に似た人がいるので、人物が重なりました。
「上司が変わると仕事も変わる」とよく言っていましたので、同じだな~と思いました。
ずっと続いていく組織を作るのはとても難しいですね。茂十郎は、命を懸けてその時代を作った人ですが、引き継がれていかなかったのが悲しいです。
生きていて欲しいと私も思いました。
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江戸の町民の生活を良くするために、お金の流れをよくする仕組みを作り、失脚した商人の杉本茂十郎の話。永代橋を建て、十組問屋を再編し、菱垣廻船積株仲間を成立させた。旧来の商人や、公権力に楯突いても、金を循環させて皆の生活を良くするという商人の信念を貫いた。
知らなかった…
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先日読んだ『木挽町のあだ討ち』が超絶面白かったので、永井紗耶子さんおかわりです
こちらは「本屋が選ぶ時代小説大賞」とのこと
うん、悪くない
悪くないんだけど…
江戸の商人で高い志を持った杉本茂十郎という人がいたんだね、へーっていう
ちょっと自分にはエンタメ度が低すぎました
今村翔吾さん読み過ぎたかな?(それが悪いみたいな言い方w)
大丈夫、ちゃんと分かってるから!っていうね
もっとエンタメに寄ってええんやで!っていうね
いじょ!
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永井紗耶子さんの文章を好きになったので、こちらも読んでみた。
江戸商人・茂十郎が悪しき慣習を打ち破り、江戸の繁栄に生涯を捧げる。
とても面白かった。やっぱり永井さんの、主人公に対する深い愛情が感じられていい。
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『木挽町の仇討ち』が面白かったので、過去の作品も、と。
老朽した橋の崩落で妻子を亡くしたことをきっかけに、1人の商人が江戸の安全と繁栄を誓って闘い、やがて、失脚していくさまを描く。
商人や農民からお金を納めさせ、湯水のように使うお上。それを止められない側近たち。主人公の茂十郎は、お上をあてにせずとも、商人が金を得て力を持ち江戸を守ることを願う。どこか、今の時代にも通じるような気がする。だが、大きすぎる力は、1人には背負いきれないもの。茂十郎の描く未来を理解して、共に歩くことのできるものがいなかった。繰り返す歴史と、人の気持ちの移ろいやすさに、少しやるせない気持ちが残る。
一気に読みきったというよりは、茂十郎の人生をなぞるように考えながら読んだ。