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「ブラック・ライブズ・マター」、その歴史を学ぼうと手に取った。
1863年のリンカーン大統領による奴隷解放宣言から1世紀が経過し、1964年の公民権法、1965年の投票権法、メディケアという高齢者医療制度など、徐々にではあるが制度が整備されている。しかし、一方で黒人をはじめとする非白人が持つ根深い構造格差(教育、就職、所得、資産管理等)や白人からの偏見が重くのしかかっている。
黒人初のオバマ大統領の誕生は米国の懐の広さを感じたものだが、そのオバマ氏もねじれ上・下院や人々の偏見で思ったような政策を進めることができなかった。白人至上主義者や白人の生活力が低い人々からの強い抵抗もあったことだろう。
2000年代のはじめには黒人の若年層の12%が刑務所に入っているという驚きのデータもあるという。四世紀にもおよぶ人種差別の根深さを感じる。今後、非白人の人口が白人に迫ってきたとき、この国に何が起きるのだろう。
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アメリカ黒人の通史が良くまとまっています。現代に近づくにつれやや情緒的になることはやむを得ないでしょうか。
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アメリカにおける、400年間の黒人の歴史。
〇教科書における一語一文の後ろにたたみ込まれている歴史の重みや人々の思いや命を広げて読んだ気がした。
〇「レイシズムという言葉に中立性はない。「レイシスト」の反対語は「非レイシスト」ではない。その反対語は「反レイシスト」であり、それは、権力や政策や個々人の態度の中に問題の根幹を見出し、解体しようと行動する者のことである。「反レイシズム」は異なる「人種」の人びとを理解しようとする絶え間ない試みであり、レイシズムに向き合わない、ただの「人種に対する受動的な態度」である「カラー・ブラインド」になることではない。だれかが他者を、生物的に、あるいは民族性によって、身体の特徴によって、文化的背景、ふるまい。階級、もしくは肌の色によってじゃっじする- ポジティブなものもそうでないもなやでも-- そのとき「レイシズム」があらわれる。「レイシズム」は一人のか人間をステレオタイプなに押し込め、その個人を、対等に権利と機会を与えられた、対等な存在として認めない」P 292
→魂に刻み込んでおきたい。いま、見失っている人のところにも届きますように。
〇アメリカ大統領の権限の強さを良くも悪くも感じた。
〇黒人が銃を持ちはじめた理由。銃社会についても、考えさせられた。
〇往年の文学を読み返したい。また、公民権運動に関する本をいくつか読んでみたい。
①アフリカの自由民からアメリカの奴隷へ
・ヨーロッパ人とアフリカ人
・アフリカの中の奴隷制度
・三角貿易
・奴隷船
②奴隷としての生活
・奴隷の始まり
・コットンプランテーション
・民話に隠されたメッセージ
・キリスト教
・逃亡と抵抗
・アンクル・トムの小屋
・肌の色
③南北戦争と再建
・南北戦争での黒人の役割
・「四十エーカーとラバ一頭」
・スピリチュアルの誕生
・KKK
④「ジム・クロウ」とその時代
・ジム・クロウの法的影響
・「科学的」人種論
・リンチ
・新奴隷制度
・プレッシー対ファーガソン訴訟
・ブッカー・T・ワシントン
・W・E・B・デュボイス
・「大移動」
・ ハーレムルネッサンス
⑤第二の「大移動」から公民権運動まで
・第二の「大移動」
・第二次世界大戦での兵役
・公民権運動に火をつけた2つの事件
・公民権運動とブラックパワー運動
・座り込み運動、フリーダム・ライダーズ、ワシントン大行進
・KKK 再び
・マルコムX
・都心暴動
・キング牧師暗殺
⑥公民権運動からオバマ政権まで
・「でかい声でしたいってみろ。おれは黒人で誇らしい」
・カーター大統領、レーガン大統領
・アファーマティブ・アクションへの反発
・ロサンゼルス暴動
・オバマ大統領
⑦アメリカ黒人の現在と未来
・ジョージ・フロイド事件とBLM 運動
・シャーロッツビルの悲劇
・アスリートたちによる抗議行動
・白人優勢の陰り
・いま、アメリカで黒人として生���ること
・選挙における差別
・教育における差別
・住居をめぐる差別
・「世代的な富」の欠如
・レイシズムとは何か
・人種的アイデンティティ
・「ブラック・ライブズ・マター」の意味
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南北戦争、公民権運動、ジムクロウ、ブラックライブズマターと黒人の差別の歴史を網羅的に解説してくれている。改めてBLM運動について考え直すきっかけになった!
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アメリカにおける黒人差別の歴史がまとめられています。
扱う内容が広範な分、一つ一つの内容が薄くなりがちで、ちょっと分かりづらいかなと感じる部分もありましたが、黒人差別を扱った本の中では比較的新しいこともあり、最新の情報に触れることが出来ます。
【こんな人におすすめ】
黒人差別の歴史に興味がある