紙の本
なかなかもどかしい
2020/12/31 16:19
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:桜橘 - この投稿者のレビュー一覧を見る
獣の姿を持つ王×敗国で居ない者とされていた皇子。
二人の容姿描写がしっかりしていてイメージしやすかったです。
関係がじわじわと近づいていく過程が長くて、もう少しべたべたした感じになったあとが読みたかったな。
ルスキニア(皇子)の育った環境からもなかなか言い出せないっていうのは身に付いてしまってて仕方ないんだけど、王の耳を触りたい!ってむずむずしているのが可愛かった。
話の最後の方でちょっとグロ展開な描写があるので苦手な方は注意かも。
ラブラブになってからがもう少し読みたかったな。
この方恒例、巻末の四コマは楽しかった
投稿元:
レビューを見る
▼あらすじ
亡国の王子ルスキニアは、男でありながら子を孕み、 その美貌が人心を惑わすがゆえに“娼婦"と蔑まれる希少な徴(しるし)を持って生まれた。北の塔で一人きり育てられたルスキニアは、生き残った民の命と引き換えに 故国を滅ぼした若き王アルアクバルの元へ妃として差し出される。
血に飢えた残酷な王と噂されるアルアクバルの後宮は、 しかし寵姫が誰一人いない寂しい庭園だった。 戸惑うルスキニアの前に現れたのは、見上げるほど大きく美しい漆黒の虎。発情した獣に幾晩も犯されたルスキニアは、それがアルアクバルの獣化した姿であり、自分が聖なる獣の子を宿すために求められたことを知るが…!?
孤独な虎王と黄金の鳥籠に囚われた王子が夜ごと交わる、エキゾチック・ファンタジー。
***
ストーリーの完全度:普通
トーン:シリアス
エロ度:やや高い
萌え度:普通
総合評価:★4.0
亡国の王子様(スルキニア)が故国を滅ぼした獣人の王様(アルアクバル)にひたすら大事にされるお話でした。
受けは幸薄系美人、王様は見た目的に俺様系かと思いきや意外にも寡黙系で吃驚!(笑)
口数はあまり多くないけど実直で優しいところに好感が持てました。褐色肌なのもポイント高いですね(笑)
ストーリーは最初に獣姦シーンがある以外は穏やかで甘めな 雰囲気が続くのですが、最後の方にちょっとだけシリアスな展開(戦闘系・流血描写あり)があります。
割とグロいので苦手な人は注意した方がいいかもしれません。
前回、『社畜な僕と狡猾な悪魔の幸福な結婚』を読んだ時にも思いましたが、篠崎先生は攻めが無双して敵を容赦なくぶちのめすシーンを描くのがお好きなんでしょうか…?(社畜と悪魔も結構グロかった気が…笑)
今回は作品の雰囲気的にそういうシーンは無いだろうと思っていたのでちょっと意外な展開でしたね。
それにしても、スルキニアとアルアクバルには本編でもっとイチャラブしてほしかったなぁ…。
スルキニアは常にビクビクしてアルアクバルの顔色を窺っているので(彼の生い立ちや境遇を考えるとそれも仕方ないのですが)、早くこの二人が打ち解けてラブラブになってほしいなと思いながら読んでました。
まぁ、結局この作品でスルキニアが王の子を孕むという展開も無かったですし、最終的にラブラブになったかと言われるとうーん…って感じなんですけどね(^^;)
二人が心を通わせるまでの過程はしっかり描かれているのですが、ラブラブになるにはまだ時間がかかりそう。
今後はスルキニアの方からもう少し積極的にアルアクバルに近付いてくれると良いんですけどね。何ならアルアクバルの耳とか尻尾とか勝手に触っちゃったりするくらい肝が据わってくれたら尚良いのですが(笑)
個人的にはもう少しイチャラブ度が欲しかったところではありますが、世界観もエキゾチックで素敵でしたし、続編が出るなら読んでみたいと思える作品でした。
因みに、巻末に収録されている香坂先生のおまけ漫画も楽しく読ませていただきました。スルキニアがただただ可愛かったです(笑)
投稿元:
レビューを見る
欠損した肉体を持つ者を忌み嫌う国スピルビナでも最も忌避される青と銀の瞳を持つプロスティブラとして産まれた王子、ルスキニア
神たる獣として獣の耳を戴く獣人であり民に他国に恐れられるイウサールの王、アルアクバル
二人の純愛物語
人としての尊厳も自我も与えられず生きてきたルスキニアは自分に向けらる想いを理解出来ない
アルアクバルは近寄りがたいオーラと感情を抑えるため想いに不器用
少しずつ寄り添う二人の心が会話ではなく、ルスキニアの自我が目覚めることで表現されていて素晴らしいです
儚げでありながら、心根が真っ直ぐで強いルスキニアは可愛くて悶えますし、アルアクバルの不器用な愛情にも悶えさながら楽しめました。身体の開発とか貞操帯とか、話の展開も盛り込みも凄く良かったです