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幻の島、噂の山脈、伝説の大陸。
そんなものが堂々と地図に載っていた。
ある者はその地点にたどり着いた。
しかしそこにはあるはずのものはなにもなかった。
それはせいぜい19世紀、いや、20世紀初頭の話だとお思いか。
いや、2009年の話だ。
石油の利権をめぐって、排他的経済水域を確保するための調査でわかった、ベルマハというメキシコ湾沖にあるはずの島だ。
海面上昇や地震などで確かに島ができたり沈んだりすることは、我が国でもよくあることだ。
最近も島ができ、軽石が流されなくなった。
あった可能性が高い島はメイダ島。
しかし真実はもはや海の中…
デイビス島は海賊の話が出てくる。
ヘンリー・モーガン、バーソロミュー・シャープ、エドワード・デイビス。
漫画『ONE PIECE』を思い起こさせる名前の数々にどこにもない島。
まさか空島!?とちょっと興奮する。(実際はおそらく蜃気楼か、何かを見間違えたのだろうと言われているが……)
フォルモサ(台湾?)の作り話、択捉島とウルップ島、朝鮮島(半島ではなく)、ムー大陸。
東の島々は想像力を掻き立てられ、変遷する。
図版を見ているだけでワクワクする(ワクワク=日本らしき島の記述も)。
歴史を知っていると、さらに楽しめる。
ナショナルジオグラフィック社ならではのボリュームとわかりやすさ、美しさ。
お勧めだ。