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ディベート日本王者が、論理的な説得のためのメカニズムを語った本。
ディベート世界王者の割に概念的な話が多く、事例も「たくさん盛り込む」と言った割には多くなく、つかみどころのない本だった。
一方、アイデアは地道なインプットが作るという姿勢や、インプットの実践論などには説得力があり、この点は大いに参考になった。
【最も印象に残ったフレーズ】
・最適解を導く専門知識や背景がない場合、アイデアが浮かばないのは当然のこと。言葉や知識がなければ、考えやアイデアを整理するのは到底不可能。インプットなくしてアウトプットなし
→アイデアや発想を「センス」や「特殊技能」と捉えて神格化するのはやめて、地道に様々な知識や情報を蓄積することで感性を磨いていきたい。→これは池田純さんの考え方とも似ていると感じる
【メモ】
・クレイム(主張)とはデータ(事実)とワラント(論拠)で支えられた論理的プロセスのこと。これをトゥールミンモデルという
・ワラントは自分が持つ情報や状況によって変わることを意識しないといけない。例えば甘いものばかり食べている人に「今に虫歯になるよ」と警鐘を鳴らしても、「なぜ甘いものばかり食べると虫歯になるのか」というワラントを支える情報や知識が自分にないと説得力のある説明ができない。
・「なんとなく」の考えを論理的にまとめるためには①言いたいことを40字でまとめる②主張・結論に至った理由を考える③主張・結論と事実を結ぶ隠れた理由を浮き彫りにする
・調べたいテーマに関する情報を時間の許す限り入門書等でインプットする。これは多くの人はやらないので、やることに意味がある
・批判的な思考のトレーニング
①相手の主張の明確化 「具体的には?」「一言でいえば?」
②データの信ぴょう性を問う
③ワラント(論拠)を詳しく説明してもらう
④例外としているものが本当に例外なのかを確認する
⑤そのクレイムの説得力の度合いを尋ねる
⑥ワラントを強化している論拠や事実をあぶりだす
・反論の仕方 「営業のクロージングを直すべきだ」に対して
①部分反論:クロージング以外にも営業成績が低い理由がある
②完全反論:営業成績とクロージングは無関係である
③ターンアラウンド:クロージングはむしろ逆効果である
・説得力・交渉力とは、「伝える力」「聞く力」「情熱力」「人間的魅力」「他者と協同する力」からなる
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最適解=あなたの意見+根拠となる事実+それらを繋ぐ理由。
課題は3つに分類できる
事実課題、価値課題、政策課題
功罪表を作って検討する。
人は、理由を知らずにはいられない生き物
時間をかければなんでも記憶できる。方法は反復。
誰かのために怒るのはいいが、自分の憎しみのために怒るのは最後は自分が傷つく。
ロジカルツリーの上位は抽象的、下位は具体的。下から上が機能的。上から下が演繹的。
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絶対に後悔しない最適解の見つけ方。なかなか感情をコントロールし、最適解にたどり着くのは難しいと思う。