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前作はひとりの少女の成長物語だったが、本作はふたりの少女の友情物語
前作よりフィクション性が高まり、児童書の色合いが強い
作中作の描写が多く、そこの好みは分かれるかもしれない
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去年出た「虹いろ図書館のへびおとこ」の続編、というか同じ時間に進んでいた別の物語、かな。図書館員イヌガミさんとうつみさん、それにほのかとスタビングくんもちょこっと登場する。
今作で(「へびおとこ」こと)イヌガミさんの働く図書館にやってくるのは、病気で長く休んだあとちょっと学校に溶け込みきれないでいる4年生の女の子ひな。学校を早引けして帰宅途中の公園で自分とは正反対のようなふしぎな女の子ゆんと出会って少しずつ意気投合、密度の濃い時間を過ごすけれど…ゆんが語り、ひながとりこになる世界各国での武勇伝はどれも、ちょっとしたコンプレックスや秘密・過去を抱えた人がゆんのたちまわりで元気になるお話で、連作短編のようにも楽しめる(いちばん気に入ったのはファンの話かな)。そんな二人をあたたかく見守るイヌガミさんやひなのおばあちゃんがありがたい。そう、おいしい具がたっぷりつまったサンドイッチのような物語。
私自身はもう大人で、しかもそのあたりの話題にはちょっと敏感なので、ゆんのおかれた立場のあやうさにほとんど最初から気づいてしまい、正直言ってずっと切ないというか話が進むのが怖くてつらかったのだけれど(実際、想像した通りの痛みと悲しみは避けられず…)、はじめてであうこどもたちにはひなと同じようにまずは純粋にわくわくどきどきしてゆんのふしぎな語りの世界をじゅうぶん楽しんでもらいたい、ひなとおなじようにゆんを好きになってほしいと心から願う。そして、(お話の中の人物とはいえ)ゆんが、いまどこかで元気にしあわせに暮らしていることを祈らずにはいられない。ゆんのゆかいでゆたかなお話の源泉はなんだったのだろう?
前作同様、物語上の必然で図書館の仕組みがさりげなく語られ、図書館内の描写や会話、気持ちなどにさまざまな本のタイトルや引用、連想がたくさん織り込まれていて(巻末にリストあり)、読んだことがある作品なら含意がぱっとわかったりなつかしく思い出したりできる。知らない作品も、どんな作品だろうと興味をひかれて頭の片隅に残るが物語の理解には差し支えない、でもきっといくつかは読んでみたくなる、芋づるいっぱいの作品。そして、作品の好き嫌いや評価、おはなしと嘘について、イヌガミさんが教えてくれることがどれもいい。大人でも、こういうことわかってない人は少なくはない。
でも…こういうすてきな本を図書館が身近ではない子にとどけるには、どうしたらいいのだろう? こどものための物語ではあるけれど、むしろ子どもにかかわる大人にもぜひであって読んでもらいたい作品だと思う。
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櫻井とりお著『虹いろ図書館のへびおとこ』に続くシリーズ2作目。前作に続き、浮雲宇一さんの表紙や、インパクトのあるフォントが楽しい。
ひなとゆんの2人の少女の友情と成長の物語。
1作目からのイヌガミさんやうつみさんやスタビンズ君がいるのもにっこりする。
「リンドグレーンにはずれなし」……虹いろ図書館のイヌガミさんの言葉だ。脱線するが、小学校2年の学級文庫にリンドグレーンの『ロッタちゃんのひっこし』があり、小学校と中学校が渡り廊下で繋がっていたのをいいことに、中学生になってからも、先生に断って読みに行ってたのを思い出した。
氏の次作『図書室の奥は秘密の相談室』2021年2月6日発売が待たれる。
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いろいろあって学校に行けないひなは、毎日図書館に通っていました。図書館のおにいさんイヌガミさんにいろんなことを教えてもらったり、本を借りたり、ひなにとってとても大切な場所。そんなある時、ゆんという名前の女の子と出会い、彼女の話す物語に夢中になります。はじめてできた大好きなともだち。だけどゆんには不思議なことがいろいろありました…。
図書館を舞台に繰り広げられるあったかいおはなし。
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まさかの前作からのシリーズと驚きつつも、出だしからまったくテイストの違う物語が綴られていてわくわくする。
ひなもゆんもほんとうに魅力的で、彼女らの目に映る世界は鮮やかな色をしていて、自分もかつてはこんな世界を見ていたと錯覚する。(ほんとに見えていた気もする)
本の中の世界に旅立っていたあの頃を思い出す。
虹いろ図書館は、そこに通う人の分だけ違う表情を見せてくれるのかと思うと、次が楽しみである。
本が読めるというのは幸せなことだなぁ。
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やっぱり虹いろ図書館はいい図書館だなあ。
司書のイヌガミさんがいる安心感がすごい。
今作は病気のせいで学校に行けなかったりする小4のひなと、ひょんなことから出会った友達ゆんの友情物語。
ゆんの言葉で語られる作中作が多いので、
前作より児童書感が強めかも。
さりげなく図書館のこと、おすすめの児童書が語られているのがとても嬉しいです。「番ネズミのヤカちゃん」とかね。大好き!名作!!
司書イヌガミさん曰く「リンドグレーンにハズレなし」。本当にその通り。
オチは読み手の想像に任せる、といった感じかな。
ひなとゆん、ずっと仲良しでいてくれますように。
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だいすきな虹いろ図書館シリーズ。
今度は全く違うからこそ惹かれあう少女2人の物語。
正直前回の話の方が深みがあってすき。
けれどこの話でいいところは、ゆんのお話が章立てとなり進んでいくが、その話がとても面白いことだ。
ひながひきこまれる気持ちがすごくわかるし、
嘘とは何か、友達の大切さなど教えてくれる。
イヌガミさんがこの話のキーパーソンだと思った。
イヌガミさんの考えさせる言葉によって
強制されるのではなく、自発的に考えることができる。
イヌガミさんの本の紹介や、人を繋げる言葉全てに通づるその姿勢がとても素敵だなと感じたお話だった。
また出てくる比喩が美しいのなんの!
最後のページに出てくる折り紙、
ゆんが心を込めて作ったプレゼントをチラつかせるその絵もこのシリーズの見どころの1つ!
たくさんの児童書に触れられるのもいい。
イヌガミさんからお薦めされたと思って読もうと思う。
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作者の櫻井とりおさんは司書の仕事をされているので、図書館の描写が細かく、前作同様「わかる~」「あるある~」って場面がよくありツボです。
(私も図書館勤務のため・・・)
引き続き、イヌガミさんが登場!ひなとゆんの言い争いの間に入るシーンが印象的でした。
こういう司書さんになりたいなあ、と思う今日この頃です・・・。
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「虹いろ図書館のへびおとこ」がとってもよかったので続編かと思い読んでみた。
ゆんはピッピを想定した女の子なのかな?
こんな子が友だちだったら毎日楽しいだろう。
「夢みる力、想像する力」何か戦隊物のキャラクターのセリフらしいが孫娘がよく言っていた。
ゆんみたいだ。
孫娘にもこんな子になってほしい。
イヌガミさんの言葉にも納得。
「脳みそ筋肉は本を読んだり、大勢の人と付き合ったりいろいろな経験で鍛えられる。筋肉脳みそを鍛えてから読めば本に対する感想も変わってくる。」
という話はなるほど、納得。
それぞれ好きな本が違っていいと言う言葉にもウンウン。
十進法の話も子どもに分かりやすそう。
小学校の高学年以上の子どもに読んでほしいなあ。
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ひなが学校帰りに出会ったラスタカラーのお姫さま。
美味しいお茶を飲んで愉快なおはなしを聞いて、自分用のお気に入りの時間を過ごす。豊かな時間だったなぁ。
フィクションを愛する人は嘘の本当さを教えてくれる。
ピュアなものに触れたとき、やっぱり、無敵だなぁって思う。
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友達がいない小学4年生のひなと、世界を旅してきたゆん。ずっと友達でいられると思った二人だったけれど……本と図書館と物語を愛する全ての人に贈る「虹いろ図書館」シリーズ第2弾!
前作は、実在の本が章ごとに紹介されていたけど、本作はゆんのお話がメイン。
でも、図書館も大事な役割を果たしている。
特にイヌガミさん!
前作では少し意地悪な感じだったけど、今回はお茶目で優しいお兄さん、という印象。
ひなとゆんがお話の好みで喧嘩をした時、ひながゆんを避けてしまって仲直りしたい時、抜群のタイミングと適度な距離感で、さりげなく2人が仲良くいられるようにアシストしてあげている。
なんて素敵な人!イヌガミさんファンになりました。
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児童書の世界をこんなに素敵に展開させる作者さんはさすがというか。ストーリーの中に物語をさりげなく登場させて、あのイヌガミさんが程好い距離感でリードしてくれる空気感がとても心地よかった。泣いた赤鬼がキーワードなのかとも。人により感じ方が違うこともやんわりと説教じみた押し付けなくさらりと綴られていたり、絶妙なキャラクター設定が最高で、ワクワクしっぱなしだった。 ラストが理解できなかったのはとても残念。お別れしたけどお話のなかでいつまでもトモダチということだったのだろうか。
モヤモヤが残ってしまった。
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虹いろ図書館のへびおとこの続編。
前作を読んでからすぐに借りてきて読みました。
正直に言うとイヌガミさんが前作より登場場面が少なくてもっと登場して~って思っちゃいました。でも前作の登場人物が出てくる場面は「おぉ!久しぶり!」って思いながら読んでいました。
”仲よしの友だちがいるってのは、水の上を走るよりもすごいことなんだ”
また大事な言葉がひとつ増えました。
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前作が好きだったので読んだけど全く別物で、より児童文学らしい感じだったと思う。
ゆんから語られるお話がメインだったけどなかなか自分にはハマらなかった。
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へびおとこに続いて、こちらもよかった!
読み始めはゆんワールドに入れず、途中ドロンしようか迷ったけど、読み進めるとどんどんゆん話に引き込まれてしまった!
泣いた赤鬼よんで泣くひな。私もひなとゆんの関係に後半は涙出ちゃったよー。