投稿元:
レビューを見る
面白かった。面白すぎた。休日に読み始めたのをいいことに、イッキ読みしました。面白かった…。
わたしは西日本の某県に住んでいるので、某事件を彷彿とさせなくもなかったんやけど、もしかして(恐ろしい話やけど)この手の少年犯罪ってわりとどこでもあるんかもしれへんな…。いやほんまそれ恐ろしい話やわ…。
著者の本はどれも好きやけど、今までにないタッチやったような気がする。そもそも、男性目線の本を読むのも珍しいかも? 違う?
たぶん、あのあたりが怪しい…、とか、こういうオチがくるかも…、とか、たしょう予想はできるし、また
「まさかそんな展開!?」
と、いうこともないねんけど、もうページをめくる手が止まらん。
あえて言うなら、最後のページやったかもしれへん。
ここまでこれほどドラマティック(?)サスペンスホラー(?)な展開やったのに、すべてのまとめ方がほんまに著者らしいというか何というか…。
少年犯罪についての話ではなかった。犯罪者の周辺に対するマスコミの圧の話でもなかった。
ノンフィクションに対するモラル。でも、出版の自由は守られるべきやから、それに対して作られた本に対してどう真摯であるべきなのか、そのあたりが深く考えさせられるのが、とにかく著者ならでは。
読む立場のわたしとしては、やっぱり読む自由は守られるべきなんやろうけど……。
今までわたしはこういった「犯罪者の手記」的なものは読んでこなかったので、よくわからん。
たぶん今後も読みたいとはなかなか思わんやろうし…。
自己啓発本もさほど得意でない。よほど面白いと言われてたら手に取るけど、読み始めてもわりと途中で飽きつつ読んでる。(笑。ごめんやで)
物語が好きで読書をしてるから、ノンフィクションに対する意欲はあまりないんよね。
ノンフィクションなんて現実でおなか一杯。そんな現実から逃避するために読書をするのに、現実そのままの本なんていらねえなー。わたしは。笑
(この本はノンフィクション本ではないのよ!)
投稿元:
レビューを見る
17年前殺人事件が起きその後17年が経って、この中学の出身である正和は、東京で書店員をしていたが事件で正和も関わる事に成る。弟は事件の後引きこもり正和の実家の名古屋で三人で暮らしていた。父は死に母と弟を見る為名古屋の書店に変わるこの時の母は偉大だ、とにかく母強い、この母の様にはなれない。
投稿元:
レビューを見る
展開が気になって、通勤時間に一気読み!
主人公の、書店員としての正義感と、事件関係者としての憤りやトラウマが入り混じって、どんな結末になるのかと、ページを繰る手が止まらなかった。
主人公の母親の気持ちも分かるし、主人公の弟や加害者の弟に同情するが、なんと言っても17年前の事件を蒸し返そうとする犯人と出版社に対して、ムカムカする気持ちが止まらない。
実際の事件でも、被害者家族や、近隣に住んでいたというだけでマスコミに追いかけられる人たちの苦悩は計り知れないものがあるだろう。
主人公の家族たちが出した結論が、正しいかどうかは議論が分かれると思うが、被害者家族のことを考えると、これで最善だったのではと思う。
下世話な暴露本に対する出版社や書店の葛藤も、読めてよかった。
投稿元:
レビューを見る
図書館にて。
書店員の出てくる小説、と思って借りてみた。
そういう話だったとは…。
一人のサイコパスは、周り全部を傷つける。
でもそんな簡単な言葉では片づけられない、恐ろしい物語だった。
ラストで明かされるお母さんの悲しみがつらい。
主人公がこの状況で正義感強く生きていることにちょっと違和感があった。そこにもう少し説得力が欲しい気がする。
物語に沿うように描かれる、本屋でのヘイト本のエピソード。
常々、私も嫌だなと思っていた。
ヘイト本だけではない、近所の昔ながらの小さい本屋さんは本棚一つ分エロDVDになっている。
実際に売れるからそうなったのかはわからないけど、そうしないと生き残れずにやっていることだとしたら、本当に悲しいことだ。
重たいテーマとグロテスクなエピソードに隠れてしまった感はあるが、この本の本当のテーマはこの状況への警鐘だろう。
そして、それを憂い、描こうと思ってくれる作家さんがいてくれることは、うれしいことだと思う。
投稿元:
レビューを見る
書店員の椎野正和は、ある朝届いた積荷の中に、少年犯罪者の告白本があるのを知って驚く。
それは、女子中学生が惨殺され、通っている中学に放置された事件で、正和の同級生の友人が起こしたものだった。
しかも正和は、犯人の共犯と疑われてしまい、無実が証明された後も、いわれなき中傷を受けたことがあったのだ。
書店業界が「売るべきか売らないべきか」と騒然とする中、その本を読んだ正和は、ある違和感を覚えるのだが……。
(アマゾンより引用)
碧野さんがミステリー書くなんて意外だった。
弟が絡んでるんだろうなってとこまでは予想ができた(笑)
投稿元:
レビューを見る
書店に勤める椎野正和が配本の中に目にしたのは17年前の少女惨殺事件の犯人の告白本。神戸の酒鬼薔薇事件のモチーフ。正和は書店員とし悪しき本の販売に悩む。更には犯人と加害者は中学の同級で犯行当時は共犯の疑いをかけられた忌まわしい事件。今さらと悩む事件の真相、少女が殺された理由を知りたいと奔走する。そして、告白本を書いた元同級生に迫るがゴーストライターの存在がまさかの人物。椎名家の17年の苦悩、それらを配慮しない売れればいいという版元の姿勢に嫌悪した。正和は二つの罪を背負って生きていくのかと思うとやるせない。
投稿元:
レビューを見る
内容を知らずに読み始めたら、
昔神戸で起きた猟奇事件をなぞったような内容だったので
読もうかやめようか迷ったが、
話の中心は
事件によってその後の人生が変化してしまった周囲の関係者たちについてだったのでなんとか読了。
過去の嫌な記憶というものはなかなか消えてはくれない。
この主人公のように、それがあまりにつらく重いものであったなら
こんなふうになってしまうことも理解できる。
投稿元:
レビューを見る
書店ガールの作者が書いたミステリー。
書店員と殺人が頭の中で繋がらなくて、ワクワクと不安が入り混じっている感じでした。
サカキバラ事件を元にしているミステリーで今更と思いましたが、絶歌が出版された時の出版、書店の状況を感じられて興味深かったです。売りたい、売りたくないという2面で書店によって対応が分かれたんだろうなと。
主人公と犯人の少年が幼馴染だったという展開で書店員という仕事と無理なく接続され、その後の展開もとても面白かったです。
結末は如何なものか・・・。
投稿元:
レビューを見る
書店員が出てくるお話だとのんきに構えていたら、重すぎる内容に胸焼けをおこした。
過去の事件にとらわれ続ける家族の悲哀。救いがなく、やりきれない連鎖で辛かった。罪を告白することだけが解決ではないという母の言葉には複雑だった。誰も幸せになれない現状を打破できるのは時間なのだろうか。なんともやりきれない。
投稿元:
レビューを見る
「スタンドバイミー」形式のサスペンス推理小説ですね‼️
東京の書店に勤務する正和は、中学生の時に隣に住む幼なじみ同級生が犯した猟奇的殺人事件に巻き込まれる⁉️
動機解明の謎を主題にした小説ですが、推理小説で「動機」ほど難しい問題は無いでしょう❗
本当の「動機」は犯人にしか分からない、犯人すらも確かな「動機」を持ってない事も有りうるから、本格探偵推理小説では「動機」は後回しにされることも有るくらいです⁉️
難しい課題に取り組んだ力作ですね✨
作家さんの書店員への愛着は並々ならぬものがあるのが良くわかる作風なので、シリアスながら興味深く読み進めました
投稿元:
レビューを見る
神戸の事件を思い出しますね。告白本が出た時、私も書店でバイトしていてうちは置くのかと呆れた記憶があります。だからと言って何もしなかったですが。
正和は関係者でもあるから尚更だけど、葛藤した書店員もいたんだろうなあ。
そういう視点からの事件の進め方は興味深かったです。
子どものためなら正義なんて二の次という正和母の気持ち、私としてはよく分かります。結末にも納得です。
ただ、本の中で「今さらなぜ告白本を」と疑問に思う声がありますが、この本自体も事件を蒸し返すみたいで・・・どうなんでしょうか。
投稿元:
レビューを見る
登場人物たちがしっかりと対話しているときはまだよかった。ただ、登場人物たちが物語の説明者となり筆者に操られていることが分かってしまうと、読んでいて途端に萎えてしまう。登場人物をメタ認知してしまう感覚というか、物語が作り物に変わってしまう瞬間というか。母親が「あんたの弟が殺人教唆で捕まってしまう」と言った瞬間とか本当にゲンナリした。殺人教唆っ母親が言うなよ。母親が知らない言葉ランキングトップ3くらいにランクインするやつ。
投稿元:
レビューを見る
こういったテーマの小説は、どのくらい取材し寄り添ったかが文面に表れてくると思う。結末が流石に、これはダメなのではないか。
投稿元:
レビューを見る
書店員が中学の時に起こった殺人事件。
その犯人の告白本を書店で手にした時に封印してた彼の心の中は、穏やかではいられず…
そこから書店員を中心に物語は始まるのだが、展開に引き込まれて一気読み。
本屋に関する売り場のことやバイト君の悩みなども挟みながらの少し楽に読める部分もあり…で。
そこは、書店員とタイトル通りなのか、と。
そして、二つの罪も最後に明確となるが、なんとも言えない複雑な思いの残る罪である。
母親の思いがなんともいえず…
消化しきれない。
投稿元:
レビューを見る
酒鬼薔薇聖斗とか雑居ビル放火事件が元なんだろうけど、多少出版ネタが入るとはいえ書店員だからといって何か関係する訳でもないし、事件の原因も特になく、読み終えて特段残るものもない。嫌韓本がどうとか、ゲイの店員というネタも全く関係ない。諸々全てが浅い。
個人的に文章がなぜか読みにくいのも難。
書店員だけで借りて読んだから良いけど、大々的な煽りを受けて買ってたら目も当てられん。