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ほのぼのとした読後感の短編小説集。
将棋を題材というより、将棋に関係した人を題材にしている。
登場人物は多彩だ。将棋会館の掃除を担当する初老の女性、将棋に打ち込む少年少女、将棋担当の新聞記者、還暦を超えた棋士、等。
将棋を知らなくても楽しめるだろうけれども、将棋界のことをある程度知っていると、楽しみは増すだろう。
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短編としては面白い。読者のわがままかもしれないが長編が読みたい。なんかいいところで終わるような、一人の登場人物をしっかりと追いたいかも。
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佐川さんは同時期に同じ大学にいた人。面識はないが、友人の友人でもあり気になる作家の一人。プロを目指す子どもたちや引退間近の棋士、プロ将棋界隈で働く人たちを主人公とする連作短編集。どの話しもほっこりと。佐川さんの小説は、「おれのおばさん」シリーズもそうだが、登場人物(特に子どもたち)を描く目線がとても暖かく読後感が良くてとてもいい。
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うーん……丁寧だけど普通の本。将棋界の中身を知る上では興味深いかもだけど、短編としてはオチや展開が弱いかも。最初の掃除婦のおばさんの話が爽やかでよかった。
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棋士を目指す少年少女
そうした息子や娘を持つ親御さん
その頑張りに刺激を受ける大人たち
を主人公にした七つの物語。
それぞれの物語に登場する人物は、
将棋教室の先輩後輩だったり対戦相手だったりと、
時に直接、時に緩やかな関係でつながっている。
それもそのはず、将棋の世界で頂点を目指せば、
皆、行き着くところは同じだからだ。
僕はテニスをやっている、
テニスコートに近づくと、
ボールを打つ音が段々聞こえてくる。
テニスをやる日は、
その音にやる気を掻き立てられる。
偶然、通りかかったときにも、
コートからテニスにかける熱意や想いを
感じて胸が熱くなることがある。
この物語で鳴り響くのは、
将棋盤に駒を指す際の駒音だ。
各地の将棋教室で、道場で、街角で、
そして東京と大阪にある将棋会館で、
今日も駒音が鳴り響く。
将棋をしない人からすれば、
気づかず通り過ぎてしまう場所かもしれない。
でもある人たちにとって、
そこはかけがえのない場所であり、
戦いの場であり、聖地であり、
意味を持った場所になる。
そうした場所を持つ人生は、
立体的だし豊かに思う。
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将棋にまつわる短編集
私は将棋が好きなので、より作品を楽しむことができましたが、将棋に興味がない人でも楽しく読める内容なのではないでしょうか
年齢に関係なく、将棋にすべてを捧げている姿はどの章の主人公もカッコ良かった
各章がちょっとずつ関わっているのも良かったです
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将棋がわからなくても響く駒音。
ふとした時に「大辻弓彦って誰だっけ?」と思い出し作業して、この小説の端役(でも印象深い)だったときのちょっとした感動。第一話の掃除のおばさんの話から前のめりで読めた。
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息子の国語のプリントに載っていて、続きが気になって…から手に取った一冊。将棋のことは全く分からない私でも、そこに向き合う人の感情や、取り巻く人々の気持ちがものすごく流れ込んできた。年齢かかわりなくなんとも爽やかな青春小説だと感じた。
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読みやすい。将棋を指す人は趣味の人もプロもプロを目指す人もいるがそれぞれに物語があり続きが気になる話もある。
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ほのぼのとした作品。
短編集で1話が短いのが不満だったけど、微妙に話がつながっていて、時系列も進んでいく構成。
すべて読者の期待通りになるご都合主義という内容でもないのが良い。
最初の話に出てきた優しい少年が、最後に真っ直ぐ育っているのがわかって嬉しくなる。