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日本は近代国家ではないというのが持論です。確かに、契約概念を理解出来ていない事や推定無罪の理念を理解出来ていない事はこの国の司法をみれば分かります。
刑法が殺人を禁じていると思っているあなた、刑事裁判が被告を裁くものだと思っているあなたは、近代の理念、立憲主義を学び直しましょう。
ただ、死の本は内容のかぶりが多いです。本書も『憲法原論』と同様の内容があります。
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戦後日本の歩んできた国家観とは何だったのだろうか。
立法府の人間すなわち政治家が法律を創らず、官僚に操られ。
司法が堂々と憲法違反をしてしまう。
国民は”空気”がすべてで、思考を失う。
日本という国は江戸時代からさほど変わってないのだ。
ただ近代民主主義という絵の具で上っ面だけを塗っているだけなのだ。
リベラル・デモクラシー自由民主主義。
おそらく日本人には理解ができないイデオロギーなのではないかと教えてくれる。
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田中角栄の礼賛本。
現在やここ数年の政府・議会と対比すると、氏の偉大さがわかる。
愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶというけれど、とくに民主党の執行部、政府首脳は氏に学んだ方がよいと思う。
「田中角栄が起訴されるや日本国中、有罪確定の空気で満ちていた」とあるが、小沢一郎氏の件と同じだ。マスコミも国民も変わっていない。学習していない。とすると再び戦争になることもあり得ると感じてしまう。
立憲政治の基礎。1、選挙公約は守る。守れないなら下野。2、対立政党の政策を勝手に盗んではいけない。…民主党はここでも学んだ方がよいのだろう。
まあ、私もさっぱりなので批判はできないが。
私は、民主主義とか自由主義とか、口にするけれど定義はよくわかっていなかった。学校で習ったのかも忘れてしまった。習っていないのなら、こういうところは教えるべきだと思う。どういう課題があって今の形になっているのか。そうすることで、今後どうなったらいけないのかがわかる。
文体は滑らかで一気に読んでしまった。筒井康隆氏のそれのように、音を意識しているのだろうか。それとも生まれ持ったものか。はたまた一杯やりながら書いているのだろうか。読んでいて楽しかった。
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今我々が研究しなければならないのは、魚にとって最も棲み易いのはどの程度の汚れか――これである。最も適した腐敗の度合いを、もっと研究しなければならない。
例えば、英国が国として一番発達したのは、政治がほどほどに汚れていた時だ。178
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マキャヴェッリの曠古の業績は、政治学を独立の学問として確立したことにある。192
マキャヴェッリに対する非難攻撃は、本来、何に由来するのか。それは、政治学は、倫理学、神学と密接不可分である、或いは、そうでなければならないという思考法にある。
政治家にとって重要であるのは力である。力の要請は倫理道徳よりも優先する。195
マキャヴェッリにおける中心的分析概念は、ヴィルトウ(virtue)。
「活力」、進んでは「生命力の発揮」という意味である。効力でもある。能力でもある。「徳」と訳すのであれば、古代中国における為政者の徳か。197
この君主の徳を、田中角栄は、「方針をキチンと示す」ことであると表現する。226
「方針の決まらん政治家は役人以下だ」ということになる。228
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近代が生まれるこれによって、議会の機能が根本的に変わったのである。中世における議会の機能は裁判所である。ユダヤのサンヘドリン(宗教議会)と同じ。245
近代自由主義の発端は、国王と雖も議会を通さなければ税金を課すことが出来ない、法律を作ることが出来ないということ。これがリベラリズム、つまり自由主義の第一歩である。246
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デモクラシーでは英国よりアメリカが先輩249
カネが問題じゃない。原則が問題だ。俺たちの代表である議会を通さないで税金を課した、それが問題だ。253
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行政権力から人民を守るのが司法権力
人民を国家権力から守るための「チェック・アンド・バランシズ」のポイントは何か。司法権力による行政権力の抑止である。308
裁判所こそ、行政権力の恣意から人民(国民)の権利を守る城塞であるからである。317
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ある証拠をないとするなんて、何とも、はて面妖な。そう感ずる人も居るでしょう。
デモクラシー諸国における裁判は、近代科学と同じ方法論的構成を取っているのである。
昔の科学とは違って、「此処に真理があって、それを発見する」のだとは考えない。真理であるかどうかは、科学が決める。325
「真理(事実)を発見する(模写する)」という考え方は、素朴模写説となる。カントの認識論以前の考え方なのである。326
デモクラシー諸国における裁判の要は手続きにある。手続きだけにある。333
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川島武宣の弟子である小室直樹による現在 日本への憂国の書。
人民を国家権力から守るための「チェック・アンド・バランシズ」のポイントは何か。司法権力による行政権力の抑止である。裁判所こそ、行政権力の恣意から人民(国民)の権利を守る城塞であるからである。
~しかし、佐藤優の「国家の罠」ではないが、現状は司法は行政にべったりだ。~
デモクラシー諸国における裁判は、近代科学と同じ方法論的構成を取っているのである。昔の科学とは違って、「此処に真理があって、それを発見する」のだとは考えない。仮説をたてて、その仮説が真理であるかどうかは、科学が決める。
「真理(事実)を発見する(模写する)」という考え方は、素朴模写説となる。カントの認識論以前の考え方なのである。
デモクラシー諸国における裁判の要は手続きにある。手続きだけにある。
~つまるところ、明治以降の日本近代化は上からの近代化であり、庶民には、このような行政と司法とのチェックアンドバランスや、近代科学の考え方などが根付いていない、日本は法化社会とはならないだろう。~
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角栄本でもあるけど、もっと本質的な民主主義入門。
恥ずかしながら、自由主義と民主主義の違いを知らなかった。
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痛快、死ぬほど面白い。実は旧版『田中角栄の遺言』をずいぶん以前に読んでいたので再読でしたが小室節炸裂で堪能しました。
日本では田中角栄がブーム(?)のようですが、田中角栄という政治家とは何だったのか?を知るためにはこの本は必読でしょう!