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人事制度改定実務者は読んでおくべき。
ジョブ型と銘打っているが、制度改定のポイントも押さえられていて名著です。
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ジョブ型人事制度の「教科書」という題名にふさわしい内容。ジョブ型制度による等級制度・評価制度・報酬制度・導入の仕方・運用体制・導入事例などを網羅的に扱っている。網羅的に扱っているがゆえに、ひとつひとつの内容はそんなに詳しいものではないが、ジョブ型人事制度の概要、あるいは、イメージをつかみたい方には好適な入門書だと思う。
ジョブ型というか、職務を基本に人事制度を組むのは、日本以外の国では当たり前のことである。要するに日本の人事制度のみがグローバルスタンダードからずれている。新卒一括採用、長期雇用、年功的な賃金、ゼネラリスト型育成等が日本の人事制度の特徴と一般的に言われている。
実態を大企業の大卒標準者を例にとって言えば、大学卒業と同時に入社。平均的には15年ほどかけて、色々な職務経験をしながら課長になる。企業によって多少の違いはあるが、課長級の資格に到達しない人はそんなに多くない。また。課長になる年齢も、最も早い人と最も遅い人で、せいぜい7,8歳の違い。一方で日本以外の国では、新卒一括採用という習慣は多くはなく、職務ごとに空きが出たときにキャリア採用を行うことが基本、その時の報酬は市場価値ベース。
日本型の人事システムのことを、ジョブ型に対比させて、メンバーシップ型と呼ぶことが多いが、企業の中の人事制度だけが違うわけではなく、雇用慣行やキャリア採用市場の充実度や学校教育などが「全体の仕組み」として異なる。そのあたりのことも、実際にジョブ型制度に変えようとする際には、考慮しておかなければならないことなのだと思う。
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ジョブ型人事制度について、3大グローバル人事コンサルティング社の1つに在籍する著者らの執筆。ジョブ型導入の背景や課題のような枕テーマは全体の1/5で、残りは実務家に参考になるように執筆されている。ところどころ日本企業での導入時に生じた問題等に付言され、読者を実務から遠ざけない工夫がある。
出発点として、ジョブ型等級制度(2015年にコーンフェリー社に買収されたヘイ社が培ってきた「ヘイ・ガイドチャート法」)について、等級は職務価値スコアによってき決まる仕組みが一部事例とともに解説される。原理は何となく理解できるが、手を動かすには、自社独自のチャート作りをするか、コーンフェリーへ頼むか、になると思われ、その関門は相応の作業量を感じさせる。
戦略人事を実践することがベースの制度なので、ジョブ型移行の前に中期経営計画作りがあるべき。上記の等級制度等の見直しも中計に関係してくる。中計の策定プロセスに織り込んで全社工程表の中で進めていくのがスマートという印象。
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職務型人事制度は成果主義からグローバル人事へ、さらにジョブ型人事へと変遷してきた。職務遂行能力ではなく、職務価値を定義しそれに応じた等級格付けをする仕組み。
人事部ではないので、運用方法や定義、評価の与え方などは読んでも抜けていくだろうけど、企業で働くことにおいてどういう流れになっているのか、どう働くことに期待されているのかをざっくり把握しておきたい。
237冊目読了。
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2000年の成果主義ブーム、2010年のグローバル人事ブーム、最近のジョブ型人事制度ブーム。
ジョブ型の背景
変化が激しい=資本効率、年功を排した人の割当て
同一労働統一賃金
高齢化社会=年功制の打破
海外経営者の増加
スペシャリスト人材を活用したい
適材適所より、適所適材=職務に合わせて人を配置する
ヒト基準=職能資格制度
役割等級制度=過渡的、役職による給与、
職務等級制度=ジョブ型、ジョブ基準
ジョブ型の壁
企業文化
異動の柔軟性の阻害
運用負担の増大=職務記述書が役に立たない
ゼネラリスト型とスペシャリスト型のギャップ。
新卒一括採用、終身雇用、ゼネラリスト、ジョブローテーション、職種をまたいだ異動、雇用継続義務、人を中心とした組織設計、が職能制度とマッチした。
ジョブ型では、職務がなくなったら雇用は終了。定期異動はなし、人中心ではなく組織要請に従って設計し人を当てはめる。
海外では新卒も即戦力。ジョブ型では異動は合理的ではない。リーダーを育てる仕組みは、別仕立て。サクセッションプログラム。
Openworkなど口コミサイトなどで他社の情報が得られるようになった。
中途市場の活性化=新卒一括採用の変化の兆し。
職能型からジョブ型へシフトするハイブリッド型の制度。
職務価値を把握して相応の給料を払う必要がある。
スペシャリストの処遇をどうするか。職務等級の扱い。
IT関連では新卒でも1000万がありうる。
職務記述書は、都度、定期的なメンテナンスが必要。
目標管理制度と成果責任との整合性。
コンピテンシーディクショナリー=行動要件の定義一覧。
健全な管理職比率は20%。
ジョブ型の好事例は武田薬品工業
職務と人を切り離せるか。
欧米では、スペシャリストとしてのキャリアパスが存在している。
日立製作所や富士通は在宅勤務を標準にシフトしている。
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メンバーシップ型、ジョブ型の意味すら正確に理解できいなかった私にとっては、日本企業におけるジョブ型人事制度導入の課題やキーワードを理解するためにとても良い本だった。
もしジョブ型制度導入の案件についたら、立ち返って読みたい本。
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ジョブ型にあまり興味はないのですが、
仕事で必要になったので、仕方なくパラパラと読む。
特にコーンフェリーの考え方を知りたかったので、
コーンフェリーのジョブ型の本を選びました。
本を読んでみて、自分はちゃんとジョブ型人事制度について、
理解できていなかったとちょっと反省。
同時に、この人事制度って、ちゃんとインプリできる企業って、
果たしてどれくらい存在するのか…?
そのために、コーンフェリーのような人事コンサルが必要なんです!
みたいな感じもあって、あんまりしっくりこない。。
いや、こーやって、反対意見ばっかり言ってる奴がダメなんだ、
と反省するものの、モヤモヤ感は完全には払しょくされず。。
書籍でも述べられていますが、各ジョブの仕事内容を定義する
職務記述書を作るのがとんでもない労力、
かつ職務記述書をアップデートしていくのがとても大変で、
これを完璧に実行できるイメージがあまり持てないんですよね。。
人事部の皆さん、頑張って!って感じですが(他人事)、
「ジョブ型」という声が聞こえ始めたら、
こういった本で概要を理解するには有意義だと思います。