紙の本
クリエイティブな仕事全般に役立つヒントが満載
2021/07/27 18:25
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投稿者:empath - この投稿者のレビュー一覧を見る
本屋で見つけ、タイトルと帯に惹かれ、目次や「はじめに」を読んで、たまらずレジに持って行きました。私が生まれた頃から最近アーティストまで、ずっと現役として活躍を続けているベテラン音楽プロデューサーの書。
不勉強ながらお名前を知らなかったんですが、冒頭に書かれた「つくっちゃえ、みなさん!」の言葉に、グッときました。純粋にいいな、この人って。
巻末に一覧化された作品群を見て圧巻です。
まったく別の業界で仕事してますが、人を相手にしたクリエイティブな仕事全般に役立つヒントが詰まってました。感銘を受けてSNSにシェアした言葉が幾つもあります。
ご自身の実体験を基に、歳上との付き合い方や今の若手との仕事の仕方など、ベテランだからこそわかる世代を超えた示唆に富む内容です。
人を惹きつける仕事をしてる方が、ヒットの確率を上げるためにすべきことがわかるオススメ本。
読書の際には、スマホを脇に、本書に登場するアーティストやヒットナンバーを検索しながら読むと、理解が深まること請け合いです。
紙の本
『プロデュースの基本』
2021/03/19 21:06
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
沢田研二、アグネス・チャンから槇原敬之、BUMP OF CHICKENまで、数々のアーティストを送り出しヒット曲を生み出した名音楽プロデューサーによる“ヒットの法則”
・意識して逆から見る
・「新しいもの」とは新しい組み合わせのこと
・社長の意見に負けたら、自分の考えとして伝える
《ポップミュージックはメロディの時代からサウンドの時代へ、そしてサウンドの時代から世界観の時代へと変わってきた気がします。》
仕事術、発想術、音楽論、カルチャー論にアーティストやヒット曲のエピソードを交えて縦横に語り尽くす
「伊藤銀次さん、佐野元春さん」
「槇原敬之くん、大澤誉志幸くん」
「アグネス・チャン、沢田研二」
という呼称に著者の立ち位置が垣間見えて興味深い
「100冊買って社内で配ります」と糸井重里が推薦文を寄せているが、この本は同業者には読ませたくない
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吉川晃司さん、槇原敬之さん、BUMP OF CHICKEN等をプロデュースしてきた音楽プロデューサーの木崎賢治さんが、自分の仕事術を文章化した一冊。1970年代~現在まで数々のアーティストをプロデュースしてきただけに、70歳を超えているにもかかわらず考え方が若く、キングヌーやビリーアイリッシュなどの、最近の楽曲を研究されているのはさすが。アイデアは新しいものの組み合わせだったり、ストーリー性があると新しい価値が生まれるなどなど現代のSNS時代に使えるテクニックが満載。
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数々のヒット作を世の中に生み出してきた、音楽プロデューサー木崎賢治氏のこれまでの音楽プロデュースの中で培われてきた、思考法や発想法を惜しげもなく伝えてくれている。音楽というジャンルだけにとどまらず、あらゆるビジネスや生き方にも活かせる、彩りを与えてくれるヒントがたくさん散りばめられている。
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作中で言及されている音楽については、世代が違うこともあり、スッと内容が入ってこず少しもどかしく感じた。
しかし、著者が音楽と関わっていく上で、どういう考え方でどういう行動をとったか…については、丁寧に書かれていて読みやすかったと思う。
自分の感性を信じ、たまには疑い、自分の納得できる仕事をし続けながら、自分なりのプロデュースの基本を探す事こそ、作る人の仕事の醍醐味なのかな、と思った。
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我々が聞いている音楽がどんな人達の想いから生まれてきたというのは非常に興味深かった。
プロデュースという人をまとめていくような仕事というのは本当に難しいですね。
ワンマン過ぎれば反発されるし、何でも言う事を聞けば舐められる。
そういう点でこの著者は頑固さと柔軟性をうまく兼ね備えた方なんだなという印象を受けました。
そしてそういう能力は若い時にした苦い経験などを経て身につけたというのもとても良いですね。
つまり人は学び、成長出来るということ。
年を取ると新しいものへの興味が薄れていきますが私も著者を見習って新しい物にも目を向けるようにしていきたいなと思いました。
モノづくりをしていくプロセスというのはどんな事でも興味深い。
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80年代は沢田研二や大沢誉志幸、90年代は槇原敬之やトライセラトップス、2000年代はBUMP OF CHICKENなど、各時代で優れたアーティストの作品に関わった音楽プロデューサーである著者が初めて記したクリエイションの極意をまとめあげた一冊。
プロデューサーという存在は外部からはその役割がわかりにくい。音楽プロデューサーの場合は、小室哲哉などに代表されるように自らが作曲者である場合はイメージしやすいものの、作曲などの直接的なクリエイションに関与しない場合の実態は特に不明瞭であろう。
著者は後者のタイプの典型的なプロデューサーであり、アーティスト本人や職業作詞家・作曲家、アレンジャー、スタジオミュージシャンらをまとめあげるリーダーポジションとしてどのようにプロジェクトを進めていくのかに関するHow Toが非常に平易な言葉で綴られる。それは音楽を愛する自身のような人間にとっても「なるほど、こういう役割をしているのか」という具体が知れる点で非常に面白いものだった。
それはさておき、本書の面白さは特段音楽に興味がない人
にとっても、何かをクリエイションする際の参考になるポイントが多数ある点である。例えば、音楽で言えばコード進行やメロディーの進行方法などを分析的にとらえて、自分なりの”キュンとなる法則”がわかればそれを徹底的にトライしてみて他人に伝わらないようであれば軌道修正をかけていく、という仮説検証的なアプローチはその一例である。
非常に短い時間でさくっと読める良書。
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筆者は音楽プロデューサーなんで、奇抜な内容ばかりと思いきや、「人と仕事をするということ」という処世術のような下りがあったのが印象的。
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感性を大事にする。そのヒントは、たくさん入っている。
巻末の資料を見ると、全てが当然のことながら大成功というわけではなく、全く売れなかった話とかもあると、さらに参考になったのでは。
それから、ずっと続くアーティストと、離れた人との違いは。
ただ、百冊買うというのは、やや大袈裟です。
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おん年75歳の音楽プロデューサーの「法則」=考え方を記した本。
沢田研二からBUMP OF CHICKEN まで手がけたということで業界では高名な方であるご様子。糸井重里さんが帯でベタ褒めしているところからも伺える。
音楽のプロデュース、というのがアーティストと歌詞と曲で三角形を作る仕事であるということ。三角形は大きいほど多くのリスナーが入る。アーティストにはじめて会ったときに、そのアーティストの完成形が見えるかどうかがプロデュースの鍵。新人のアーティストを見るときに気にするのは、まずは曲を作る能力や歌声・・・どちらも持って生まれたものや生きてきたなかでつちかった感性によるもの
特に心に引っかかったのは、歌詞をどう捉えているか。詩というのは心で思ったことを絵が見えるように伝えるもの。その気持ちになった時に見えているものを描く。心が動いた瞬間に見えているものを記憶する。歌詞は文章でなくていい。メロディが感情を担う
おいくつになっても、新しい学び指向、新奇指向なので、根底には通じるものがあると感じた。
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アーティストのプロデュースに留まらず、仕事をする上、生きていく上での普遍的な話が散りばめられていると感じた。
-求めていれば見えてくる。常に考えていれば見逃すことなく必要な情報に出会える
-オーラは自身の大きさとイコール
-人間の決断は100%ではない。覚悟の裏で何かを諦めている
-うまくいっているときほど何も考えない
-願望は口に出して言う
-自ら退路を断つことで人生の目的に向かっていく
-人は死ぬまでカッコつけて生きるべき
-誰でも変わる可能性を持っている。それを信じる
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なにがワクワクするのか?なにが好きなのか?って言語化するのは本当に難しい。
クリエイターは常にそういうことを考えながら、インサイトを分析をして、人に受けるヒット作品を作っているのか!
無敗営業の高橋さんがClubhouseで進めていたので、読んでみた。
音楽業界という枠にとらわれずに、人を魅了するためにどうすればよいのかのヒントを得た。これは仕事(営業)でも使えそうだ。
面白いと思ったら、それを自分がつくるにはどうすればよいのかをとことん追求していく。
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アーティストと一緒に音楽作品をつくりあげるにあたってどんなことを意識しているか、どうすれば売れる作品をつくることができるのか、といった法則を音楽プロデューサーの著者が紐解く一冊。その法則はコミュニケーションの取り方であったり、発想力の広げ方であったり、そもそもの法則の見つけ方であったりする。クリエイティブな分野の仕事は生まれ持ったセンスや才能が重要だと思われがちだし、実際そういうものも少なからず仕事に影響するのかもしれないけど、それよりももっと大事なものがたくさんあるんだなと思わされる本だった。自分の感性をもとに自分の理屈を構築すること、常に何かを求め続けること、新しい挑戦をやめないこと、そして相手の個性も尊重すること。ちゃんと覚えておきたい。
【読んだ目的・理由】日経ライフの記事で見かけて
【入手経路】買った
【詳細評価】☆4.0
【一番好きな表現】だから僕は、「詩を書くときは、見えているものを書きなさい」とアーティストに言います。その人が見えているものに、その人の感情や考え方が表れていますから。毎日の生活のなかで感じたこと、そのときに見えたものを大切にして覚えておくことが、アーティストがやらなくてはならないことなんです。そのようにして本当に見て感じたことは、必ず伝わります。(本文から引用)
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音楽プロデューサーが書いた本。
音楽に関わる仕事の話だが、プロジェクトとして考えると我々にも有効な様々な考え方があると思った。
特に一つの例で法則を作ってもいい。と言うのはインパクトがあった。別に学術的なモノを求められていないのだからという当たり前の事に気づきができたので自分にとって肩の荷が下りた感覚だった。
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音楽をプロデュースしている木﨑さんを存じ上げませんでした。これまで関わってきた作品の数々が紹介されていますが、どれもこれも聞いてきた曲ばかりです。多くのヒット曲を世に送り出してきた木﨑さんの仕事柄気をつけてきたことが、ぎゅっと詰まった一冊です。音楽の世界は無頓着ですが、本書はそんな知らない世界を知ることができ、また自分の仕事を進める上でも参考になる出来事が語られていました。
沢田研二さんの「TOKIO」という曲が生まれてきた現場を垣間見れたところが、とても印象に残っています。私が人生の中で最初に購入したレコードが沢田研二さんの「勝手にしやがれ」です。この「勝手にしやがれ」が生まれた経緯も本書には書いてありました。へぇ〜こんな風にしてこの曲が生まれてきたんだ〜と、こちらも、興味深く読ませていただきました。
新しいものを生み出し続けることを実践してきた木﨑さんのコメントは説得力があり、同意できるのですが、それを真似することは簡単にはできそうもないなぁと感じている自分がいました。つまり、何か新しいものを生み出してきたのかと問われると、これといって明確に言えるものがまだないということなんですよね。次の一歩を踏み出す勇気をもらえた一冊になりました。