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書誌学というものがよくわかった。
本は人間よりずっと長い時間生きている、確かに!
書誌については詳しいが、人物はどれも記号っぽい。
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書物を扱った小説は数多いが、「書誌学入門ノベル」というのは新ジャンルではなかろうか。本書は傷んだ古書を修復する「書医」の家系に生まれ主人公が、先達たちの薫陶を受けながら書医として成長していく物語だ。ちなみに書医というのは架空の職業。ここまでが前半。後半は10の書誌学入門講義が続く。言ってみれば、小説パートは書誌学講座パートへのリードである。そして、書誌学パートを読むことで、小説パートの専門用語がわかる作りになっている。
作者は小説家ではなく、研究畑の方のよう。そのため小説自体は素人臭さがあるけれど、試みとしては面白い。何と言っても書誌学講座は読み応えがある。楽しく学べるお得な一冊。
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書誌学入門、サブタイトルにふさわしい古書の修理に関する様々な事柄が物語の中に組み込まれ、謎解きをするような展開で進んでいく。
双子の姉妹の成長自立の物語。父親の虫に好かれる変わった存在感にちょっと驚いた。
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書誌学ノベル、というタイトルに惹かれて読みはじめました。
書誌学とは、紙や本の構造、本に関わることからその価値を知っていく学問だそうです。
仕事柄、書誌データに触れることが多いのですが、
恥ずかしながら、もとのもとについては不勉強でしたので、とても勉強になりました。
この作品の作者であり、研究者である白戸満喜子さんは、いま慶應大学の無料公開オンライン講座の講師を務められているそうで、見てみようかなと思いました。
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書医、書誌学という言葉を初めて聞いた。なるほど、本のお医者さんか。確かに本は人間より長い時間を生きているものもある。本を通して出会えない人のことを知れるのもいい。「学」と「術」に分担して、本に向き合う姉妹はかっこいい。
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書誌学で物語を作るという点は意欲的に感じた
しかしながら、ストーリー構成や文章表現があまりに拙く、読み進めるのにエネルギーを要した
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書誌学がテーマ。
少し難しいことばも出てくるのだが、書物に関する知識がたくさん詰まった小説。
書医を志す双子の姉と紙の素材を色別できる妹を中心に書物に詳しい先生や職場の人と書誌学を紐解く。
物語としては楽しみどころが少ないのだが、書誌学に興味が湧いた。
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現役の大学の先生が手掛けた書誌学の入門書ですね。
とはいってもラノベ作品の構成なので楽しく読めますし、知的好奇心旺盛な方にはお勧めの作品ですね。
主人公双子のあづさとさくら、古くから古書の修復を手掛けて来たお店の後継者。大学に通う傍らで古書に関わる家族、研究者、紙に携わる人々などに助けられながら成長していく物語でもあります。
和本、漢藉、朝鮮本などの謎仕掛けで面白く、また驚きながら読み進めました。
書誌学の資料もついていますので、興味深く学べました。
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書医なるものが面白かったし、大学生の双子姉妹が真面目に、家業に向き合う姿や、そのみちのプロたち人との出会いも良かった。書誌学が難しくて読みづらいところもあったが、難しい問題を解き終えた後のような、頭を使った後の爽快感が味わえた。本物の良さと、物に引き寄せられる不思議さ、そんな仕事がしてみたい。
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『日本古書通信』に掲載されていたそうです。
「書誌学入門」って副題があるから
その道の初心者に向けたものなのかな。
ちょっと難しいけど、書誌学について
いろいろ書かれていて興味深かったです。
でも、別にここまで小説形式じゃなくても
良かったような気がするわ、個人的には。
あと、自分の「本好き」が
本そのものの価値には
重きをおかない性質らしいことが判明( ^∀^)
版数とか形状とか…要素としては重要ですが
内容が好みなら別に廉価版でもいいや…。
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書誌学の知識をベースにしたライトノベル。書物を専門に治す書医という架空の仕事に就く新人の物語を通して、漢籍、古典籍の歴史が紹介される。京都の要法寺や全国漢籍データベース、『古鮮冊譜』など興味深いキーワードが出てきた。巻末には書誌学講座と題して、書誌学の用語を解説している。とはいえやはり用語が難しく、作中に注釈がほしいところだった。