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音楽メディアを運営する際に、あるいはその在り方について考える際にあたって示唆に富んだ内容だった。なぜ、誰に、どんな情報を、どのように伝えていくべきか。そしてその情報が蓄積される場所はどのようにあるべきか。日本という特殊な国の、ごく限られた状況を通じて見えてくるものではあるので、読者は選ぶだろうが、メディア関係者にとってはこれを思考や議論のベースになる良い本だと思う。
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現代における音楽批評の在り方を複数の書き手との対談形式で解き明かしていく一冊。音楽に限らず様々な批評に通じる普遍的な内容。複数の人が「ネット上には批評は少ないかもしれないが考察は溢れている」という趣旨の言及をされているのが印象的。渡辺志保さんの「ちょっとずつ変わってきてはいるとはいえ、日本はエンタメと政治的/社会的な問題を切り離して考える人が多い」も確かになぁ…
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いや、面白く読めたなぁ。正直、ある程度知っている鹿野さんが批評についてどう考えているのか?が興味のキッカケでしたが飲み終わってみると、通ってこなかった石井恵梨子さんやimdkmさん、そして若林恵さんのお話しがとても面白かった
雑誌が売れない時代に、普段ネットをよく見る若者層に向けた雑誌を作れば読者が増える。と考えたとしても、ターゲットがそもそも雑誌を買わないんだからそれって意味があるのか?
ただ批評という物が減っている(必要とされなくなっている)としても個人で発信している人は多いしZINEも増えている、そして考察などはたくさんあるのだからきっと需要はあるはず
ただそれと同時に各種ファンダムが巨大化することで批判的に見えるものは叩かれやすいという事実も見えるという気はしている
あと面白いのが加藤さんはナタリー出身なのでそれこそ批評をしないメディアの人がこの企画を本にしたことに意味があると思った