紙の本
ロジャーズってこんな人だったんだ!
2021/07/15 06:05
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:森のクマさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
国家資格キャリアコンサルタントの養成講座でロジャーズに触れ、興味があって手に取りました。カウンセリングの神様とも呼ばれるカール・ロジャーズの生い立ちから生涯の歩みを知り、革命的な理論を発見した凄い人だけど、一方でこんなにも人間味があった人だったとは!ビックリ。ジェンドリンに触発されてロジャーズの理論が豊かになった。ジェンドリンとの関係も師弟というよりもは、歳の離れた同志だったのかなと感じました。
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教育観にクライエント中心療法の生みの親であり、カウンセリングの原点ともいえるカール・ロジャーズについて400ページ以上のボリュームで語った本。ロジャーズの理論、生涯、弟子ジェンドリンとの関わり、恋愛観や教育観に至るまで取りこぼしているところはないのではないかと思えるほどぎっしりと内容が詰まっている。著者のロジャーズへの愛も伝わってきており、解説書ながらそのエッセンスに触れることができるのではないだろうか。ロジャーズの理論は明瞭ながらも奥深いため、軸がきちんとしており、幅広いテーマを扱っていながらも迷子になりにくいという点もよかった。
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カウンセリングとはまさに「同乗者」となり、その存在に頼るように仕向けること。そして心の迷い等を理解し解決方法を見出してあげることだ。それがこの「受容・共感・一致」であり一番大切なことは「親身に傾聴すること」
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カールロジャーズの生き方が、よく分かった。カウンセリングマインドは、カウンセリングの基本なので、教育関係者は知っておく必要が、あると思った。
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諸富さんのロジャーズへの愛が伝わってくる内容に感じました。とっても面白かったです!!おすすめの書籍を次は読んでみたいと思います。
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カール・ロジャースの考え、生い立ちを丁寧にかつわかりやすくまとめてくれている
以下、参考をメモする
「治療的人格変化の必要十条件」
①二人が心理的に接触している
②一方の人は、不一致状態、すなわち傷つきやすい不安な状態にいる
③もう一方の人(セラピスト)は、この関係の中で一致している(統合している)。
→一致:体験していることと意識していることが正確に合致していることを示す。セラピストの「自分自身に対する深い受容と共感である」。
④セラピストは、自分が無条件の積極的関心をクライアントに対して持っていることを体験している。
→受容:同感、賛同、褒める、叱るをしない。つまり、評価をせず、積極的かつ肯定的な関心を向けることである。クライアントの言わんとしていることをいい感じで評価せず、ただそのまま、一つ一つを丁寧に受け止めていく。
⑤セラピストは、自分がクライアントの内側のフレームに立って、クライアントをその内側の視点から、共感的に理解していることを体験している。またクライアントにこの体験を伝えようとしている。
→共感:クライアントの内側の視点に立ってクライアント自身になりきったかのようにして、クライアントが生きている内的な世界を共に体験する。そこで感じ取ったことを伝え返す。
⑥クライアントには、セラピストが共感的理解と無条件の積極的関心を体験していることが、必要最低限は伝わっている。
それについての但し書き
①これらの条件は、ある種のクライアントには用いられるけど、他のタイプのクライアントには別の条件が必要であるとは述べられていない。
②これら6つの条件は、クライアント中心両方の本質的な条件であるけれど、他のタイプの心理療法には別の条件が必要であるとは述べられていない。
③心理療法は種類の人間関係であって、日常生活で起こる他のすべての人間関係と違った種類のものであるとは述べられていない。
④セラピストには、特殊な専門的知識ー心理学的、精神医学的、医学的、または宗教的なーが求められる、とも述べられていない。
⑤セラピストがクライアントについて、正確な心理診断をおこなうことが心理療法には必要である、とも述べられていない。