紙の本
間違いは喜劇
2008/03/26 07:22
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:星落秋風五丈原 - この投稿者のレビュー一覧を見る
毎度お馴染みバーティ・ウースターとジーヴスシリーズ最新作。
友達のためなら金を出し、一肌でももろ肌でも脱ぎそーなバーティは、とってもいいひと。なのに恋愛にとんと縁がなく、なぜか彼の周りは恋バナでいっぱい。イモリ好きな友人のガッシーはロマンティストのマデラインとラブラブだし、もう一人の友人で舞台俳優のキャッツミートは貴族の娘、ガートルードと恋仲。そしてキャッツミートの妹で女優のコーキーは、医薬品で大儲けした会社の息子エズモンドと恋仲。そして、おまけといっては何だが、彼等が一同に会するデヴリル・ホールのメイド、クウィーニーはドブズ巡査と恋仲。
ところが恋愛なんて不安定なのがおきまりときてる。ささいな誤解や喧嘩はつきもの。クウィーニーは、ドブズがヨナとクジラの話をするのがイヤ。コーキーは5人の叔母に逆らえないエズモンドがイヤ。「そんなの、好きなんだからいいじゃない、許してやれよ」と言ってやりたいところですが、好きだから、許せない所ってあるんですねぇ、複雑なのは女ごころ、いや、恋ごころか。そこへもってきて、一目惚れし易いガッシーはコーキーに熱烈アプローチで恋人への手紙も書かない始末。反対されて駆け落ちまで考えていたキャッツミートは、クウィーニーを慰めていた所を彼女の父親とガートルードに見られてしまう。要は「犬も喰わない何とやら」なんだから、本人同士に任せておけばいいものを、ついつい頼まれてバーティが介入したため、ますます糸がもつれてしまう…という御定まりの展開に。キャラ達が、次から次へと別人に成り済ましてゆくのは、シェイクスピアのパロディ?なんてのは考え過ぎか。
「どこまでドジをやればいいのか」とバーティに呆れ、「どこまで厚かましいのか」と友人達に呆れつつも、根本的には悪い人達ではないお気楽サマ達のすったもんだに、ひととき世の中の憂さを忘れて大笑い。しかしそろそろバーティにも春が来て欲しいもんである。
紙の本
すべてを解決するジーヴスの一撃
2017/05/20 00:01
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:J・P・フリーマン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ジーヴスもの長編には恋のもつれがつきものですが、これは過去最多人数の恋に迷う紳士淑女が出てきます。相変わらずユーモアに富んだ文章が笑いを誘いますし、ジーヴスがもつれた恋の糸を一気に解きほぐす様は胸をすく気分です。
投稿元:
レビューを見る
ストーリーが凝っていて、複雑に絡まった糸がほぐれるラストは清々しい。バーティとジーヴスが主従関係を解消(仮)してしまい、二人のやり取りがやや少ないのが淋しい。でも、バーティのジーヴスへの信頼はいつも通り。執事モノとしては素晴らしいの一言につきりジーヴスシリーズ8冊めだった。
投稿元:
レビューを見る
今回はいろんな人物が恋をして、相変わらずバーティーが巻き込まれてますw
ほんまにどたばたコメディって感じww最高です(・∀・)ニヤニヤ
投稿元:
レビューを見る
寝るより他にすることがない、というときにぐだぐだと読むことをオススメします。決してあなたを知的に陶冶するとかそういう本ではございませぬ。人生になくてはいけないもの、ではない、がしかしこれこそイギリス式娯楽。サッパリ進まぬ話をのんびり追うこの贅沢。しかしこのバーティ君、スーパー執事のジーヴスに「おつむのほうは少々あやしいが金のハートをお持ちでございます」と言われつつ毎度騒動に巻き込まれてるな。どうやら結婚と言うものは男のほうからは決して断れぬシロモノだったみたいです。それをすれば所属階級追放、みたいな。女性に結婚相手に指名されなんとか断らせようと涙ぐましい努力を続ける主人公。そして裏目に出続ける、ところでジーヴスの登場だ。うーん、あの執事がいる限りヨメの出番はない感じ・・・。
投稿元:
レビューを見る
遊んで暮らせる身分の青年バーティーと、彼の執事(紳士お側付きの紳士)ジーヴスの話。
まさに「恋の季節」とばかりに、今回は4組のカップルがもつれていた。もちろんそれに巻き込まれた挙げ句、諸事情あって他人のふりをし続けるバーティや、事態打開のために容赦のない一撃を加えるジーヴスなど、相変わらずの面々の話。安定して面白い。
それにしても恋愛騒動ばかりだなぁと思うが、遊んで暮らせるような身分だと、そのくらいしか目立った騒ぎは起きないのかもね
投稿元:
レビューを見る
ただでさえややこしい恋愛模様に、バーティーとキャッツミートとガッシーの替え玉作戦でもうなにがなんやら。
読んでる方が恐れている(期待してる?)事態にどんどん話が進んでいくのがもう可笑しくてしょうがない。様式美万歳!
あとガッシーは早く結婚してあげて
投稿元:
レビューを見る
私の評価基準
☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版
☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも
☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ
☆☆ 普通 時間があれば
☆ つまらない もしくは趣味が合わない
2010.11.5読了
もう、私にとって内容を評価することは、意味が無いことで、そんなことは愚の骨頂であると申し上げたい。ただ単に好きなのであると。
ひとつ慶事を紹介させていただくならば、実はこの巻は、懐具合により、図書館より拝借し、鑑賞せしものであったのですが、皆さん御承知のとおり、御本には、読書途中の印を残す紐状の物体が付属されておりません。
読書を止むを得ず中止せねばならぬ、かかる事態に置かれたとき、さすがは世にしおうウッドハウスファンの皆様、ちゃんと、その数ページ後に紙の小片、いわゆる栞が、挟みおかれているではありませんか。
もう、ウッドハウスファンと聞いただけで、かねてよりの友、ウースターのご学友とも思わせていただきたいと熱望しているものであります。
蛇足ながら、原著で読めない者にとって、ウッドハウス即ち翻訳者の方であり、深く感謝したいと思います。
投稿元:
レビューを見る
今回はやたらたくさんのカップルがくっついたりわかれたりまたくっついたりするし、◯◯と偽ってる△△みたいな人も多かったので途中で間が空いたせいもあって終盤誰がなんだっけ…ってなったけど安定の面白さだった。
そして大量の叔母さん。