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しまおまほさんのエッセイ。
幼少期から今まで日常における家族の思い出やぼんやりした気付きを綴っていた。
ほんわかした文章の中で不穏な描写が闖入してくる。「私たちは毎日死ぬ練習をしているの。死んだら夢を見ないで寝ているのと一緒なんだよ。」とか
子供の頃不審者について行ってしまったしまおさんがお父さんに首を絞められて「やろうと思えばやれるんだぞ。わたしは放したけど、本当に殺そうと思うやつは放さないぞ。息しなくなるまで続けるんだぞ」とか。家族の事を描きながらどこか死の匂いがした。
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TBSラジオでお馴染みの著者によるエッセイ集。ラジオ界のトリックスターを体現する普段の喋り方とは全くイメージが異なるシャープな文章。独特の着眼点は健在で、タイトル通り様々な角度から「家族」という現代的なテーマについて書かれている。個人的には元トモ話の香りがするエッちゃんのエピソードが好きでした。
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はじめのエッセイがすさまじく良い。このためだけに一冊買う価値あり。
家族ってほんと、何なんだろう。血がつながっていても別個の人間だし、無理に好きでいつづける必要もないけど、他の人間関係にはない濃さが、ときに謎の味わいを生むこともあって、あなどれない。
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20210702
夜、アイスクリームを買いに散策へでかけることを
「チンピラ行くか」
としまお父が呼ぶこと。
ああ、まさしく文化だなあ、と思った。
どこにでもあることだけれども、そこにしかないこと。
それを掬い取るしまおさんの感性はやはり素晴らしいなと再確認しました。
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しまおさんの文章は『あの頃』の空気感を帯びている
その『あの頃』がいつなのかハッキリとはわからないが確実にその匂いが鼻孔をくすぐり、セピア色になってしまったが大切なあの場所へタイムスリップさせてくれる
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しまおまほさんの小さい頃のお話が素敵だった。
ひとの大切な思い出の時間を覗かせてもらってる、心地良い罪悪感を味わえた。
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初めて読む作家さんの本だが、幼い頃の家族の思い出話を読むうちに、まほさんの身内になったような錯覚を覚えた。お祖父さんやお祖母さん、そしてお父さんに会ってみたいと思った。
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同世代の筆者は、女子高生ゴリ子にはじまり、これまで触れてきたカルチャーの中でチョイチョイと私の前に現れてきた。地方都市に住み、都会へ憧れを拗らせていた自分には『東京の空気を自然に吸ってできた都会の結晶』のように輝いて見えてきた気がするけど、本書を読んで、ご本人が踏んできた日々から滲み出る感性に、”東京”が混ざっていることの当たり前の事実、同世代の一人の女性が生きてきた、自分と同じ日々を感じた。
感動するところが具体的にあげられる訳でもないのに、時折じんわりとするような、そんな文章。とても良かった。
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もくじに書いているタイトルから
暖かくて、透明で、
カーテンをふわりとさせるような風が抜けるような爽やかさで、すてきなエッセイ。
日常の一部に
付かず離れずの家族がいる。
すてきすぎて、通勤電車のなかで涙、涙。
電車で泣いてる輩がいたら、私です。