発達障害と人間関係　カサンドラ症候群にならないために みんなのレビュー

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投稿者：とうも　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

会社の後輩が同じミスを異常に繰り返す、失敗の原因と結果がわからない、「早く」がわからない、などから発達障害と思われ、今までの指導法や接し方は全く通用せず悩んでおり本書を買いました。発達障害に関する本はほとんどが当事者から見た困りごとが書かれていることが多く、周囲の定型発達の人の悩みを中心に書かれたものがなかったので嬉しかったです。会社では発達障害(疑い)の人がいても特に対応はなく、直接の実務指導者に丸投げされて指導者がカサンドラ化し疲弊しているのが実態だと思います。他の本は最後の方で周囲は具体的に指示を出して特性を理解しろ、という論調が多いですが、仕事上の付き合いでこちらの気持ちも理解できない相手にこれ以上理解を求められても無理、という感じでした。この本は(夫婦間の例が多いですが)そこをカサンドラ側の心理もきちんとわかって記述しており、わかってくれてありがとう、と思った本はこれが初めてでした。特性を理解しろではなくあなたがそう思うのは当然、というところから解説してくれているので読みやすいです。具体的な対応については個人差が激しいからマニュアルにはなりませんが、ヒントになることは色々書いてありました。
配偶者だけでなく、後輩が疑わしく、悩んでいる先輩の皆さんにもおすすめします。

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投稿者：カサンドラBD　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

タイトルに「カサンドラ症候群」という単語を含むことから、今回読んでみた。
著者が臨床経験の豊かな医師であることから、症例を多数挙げている点は評価できる。ただそれでも、発達障害は幅広く、また些か曖昧な概念であるとの印象を受けた。現在の精神医学ではそれらを分類し、各々に対する策を記述するのは困難であると思われる。
内容的にもWeb上で丁寧に拾えば得られる知識が多く、そう言った時間を割きたくない方には向いているのではないだろうか。
また、カサンドラ症候群にならないために、と題する割には、発症後の対応に終始している感もあり、残念ながら読前の期待に沿うものでは無かった。