投稿元:
レビューを見る
ちょっと期待外れだったかなぁ。スタッキング可能みたいな皮肉な軽い感じ?を期待していたのですが。あ、でも物語はすごく好きでした。2014年の作品だからやはり初期の方が好きなのかもです。
コロナ禍な今を描いた誰のものでもない帽子も好きです。
投稿元:
レビューを見る
タイトルに惹かれて読んだけど、いまいちピンとこなかった。
何が面白いのかわからず…かなり独特のタッチで好みは別れるかも
投稿元:
レビューを見る
https://twitter.com/matsudaoko/status/1392109526573256707
短編ジェンダーSF。鮮烈だったり温かかったり。表題作に痺れた
投稿元:
レビューを見る
あなたを救う“非常口”はここ。世界で『おばちゃんたちのいるところ』が大反響の著者による、しんどい毎日に魔法をかける最新短編集
投稿元:
レビューを見る
このタイトルはうまいなあ。はッとさせられ、とても読みたくなった。話題の作家だそうだが未知の作家、読み始めて文章能力に感心する。
この短編集の最後に「男の子になりたかった女の子になりたかった女の子」があり、それから読む。
単なるジェンダーギャップの話ではない。「気が付くのがゆっくりだったもどかしさ」「でも、そのほうがよかったかも」という思い、これからも気が行けばいいのよ、と。生まれたときにはひとりの人間個人と思っているはずなのに、知らずに作られていく自分に気づいたときの納得。男の子の格好をするのが「男の子になりたい女の子ではない」ということ。
11編、それぞれにいいけれども、特に「ゼリーのエース」「向かい合わせの二つの部屋」「斧語り」が好きだ。
「向かい合わせの二つの部屋」
古い団地のお向かい同士の二人、漢字は違うがユキさんと呼ばれるふたり。片や20代のカップル、片や40代の女性ひとり暮らし。この二人の暮らしはTVドラマや雑誌やわたしたちが見聞きするものそっくり、つまりカップルはトレンディで、ひとり暮らし女性はクロワッサン記事で、色々あって結局、二人は自分のオリジナルで生きていく、ああ、そうなるよね。なのに味が出ているこの味はなんだろう。
投稿元:
レビューを見る
難しかった。
特に表題作の
男の子になりたかった女の子になりたかった女の子
は、もう文字を追うのが精一杯で内容が頭に入らないという…
挫折。
投稿元:
レビューを見る
短編集。言葉遊び的なものが多め。クレペリン検査が一番好きだったかな。ジェンダーとかジェンダーロールとかに関すること。疑問に思ってなさそうなことに問題提起してくるので、普段のほほんとしてる人に読ませたい(そういう人は読まないんだろうなー…悲しみ…)
投稿元:
レビューを見る
11篇を収録した短編集で、女性が抱える悩みや言いたいことを独特の視点で書いています。
タイトルから想像するにジェンダーをテーマにした短編集?と思っていましたが、主に女性が思う悩みや叫びなどが詰まった作品かなと思いました。正直、えっ?どういうこと?これで終わり?と各短編が終わるたびに思ってしまいました。
松田さんの作品は初めてなのですが、独特だなというのが第一印象でした。小説家だけでなく、劇作家も向いているのでは?と思いました。
行動描写が多く、心理描写があまり表現されていないので、なかなか内容を理解するのが個人的に大変でした。
結局、これってこうだよね?と明確な答えが提示されていないので、読み終わった後、どう判断すればいいのか戸惑ってしまいました。
どっちかというと、余韻を楽しむ作品かなと思いました。表現するのが難しいのですが、文章とは別にその延長線にある「のびしろ」を個人で考えることで、様々な解釈が生まれるのかなと思いました。
ただ、文章が細かく区切っているわけではなく、句点から句点までの文章が長いので、それが気になりすぎて、頭に入ってこない時もありました。
また、表題作の「男の子に〜女の子」は特に印象深く、難解なパズルを解いている感覚がありました。
というのも「男の子に〜女の子」が主語として、ひたすら書かれており、1ページにぎっしりと文字が羅列されています。確かに見えづらいですが、その奥にある自身の苦悩が書かれていて独特でした。
個人的にわかりやすかったのは、「ゼリーのエース」と「斧語り」でした。「もの」を擬人化していて、そこからの視点から見る表現が面白く、想像しやすかったです。
投稿元:
レビューを見る
短編ばかりで、サクサク読めます。
なんだ??って思っちゃうタイトルに対して、インパクトは薄め、かな。
星3(とくに悪くもなく、とくに絶賛のわけでもなく)です。
投稿元:
レビューを見る
先日『彼女の名前は』を読んで、日本人の作家でこういう本を書くひとはいないのだろうか、誰か書いてくれないか、と思っていたが、この本を読んで「いた!」という気持ちで胸がいっぱいになった。
ストーリーも語り口も決して似てはいない。似てはいないのだけど私の中では間違いなく呼応する物語だった。
『誰のものでもない帽子』は読後、この母子の無事を祈らずにはいられないし、『向かい合わせの二つの部屋』は自分にも年上の女友達(いっそ友達と言えない距離感でもいい)がいて欲しくなる。
表題作も好きだし『桑原さんの赤色』もいい。
きっと読み返すたびに異なる話に惹かれるのだけろうけどいまいちばん刺さったのは『「物語」』。
お仕着せの「物語」を跳ね除けていく登場人物たちの心底うんざりした言葉が力強く刺さる。
「あなたの曇った眼鏡が世界を曇らせる、全部一緒にしてしまう。磨いてください、その眼鏡。できないんだったら、私をあなたの「物語」に登場させないで。放っておいてください」
「お願いですから、あなたの自己満足に利用しないでください」
「物語」に毅然とした態度を取る。「物語」に愛想笑いをしない。
話が逸れるかもしれないけど、他者を理解するため
にステレオタイプに嵌めてくる人っているじゃないですか。
それも『物語』の押し付けだったんだな、妙に居心地が悪かったのはそういうことなんだな、腑に落ちた。
噂話にも多い気がする。
本当のところは、本当はその人がなにを考えて思っているのかなんて本人から聞かない限り分からないのに。
本人の口にした言葉を翻訳したりしないで、そのまま聞けばいいのに。
物語の最後で私も唱和する。
「物語」と対峙する力を我々にお与えください。アーメン。
投稿元:
レビューを見る
短編集。
ゼリーのエース
クレペリン検査はクレペリン検査の夢を見る
栗原さんの赤色
が好きだった。
「物語」
斧語り
はよく分からなかったので後味悪い。
何回も繰り返し読んだけど難しい。
投稿元:
レビューを見る
読みやすい話と読みにくい話が半々くらい。
現代のジェンダーおとぎ話って感じ。きちんと勉強した訳じゃないけどジェンダーってグラデーションなんだろうなと思った。
この短編の中では「向かいあわせの二つの部屋」と「誰のものでもない帽子」が好きだった。
「物語」はこれまであった女らしい男らしいって価値観を否定する、それに縛られてはいけないってメッセージなのかな。
投稿元:
レビューを見る
『#男の子になりたかった女の子になりたかった男の子』
ほぼ日書評 Day426
松田青子(あおこ)今年4月刊の最新短編集。
タイトル作は、『「 '男の子' になりたかった女の子」になりたかった女の子』と、しっかり構造を把握しないと、文章が意味をなさない。
全般を通して、ほとんど何の説明もなく、思考や発言の主体が入れ替わり、あるいはファンタジーの衣を纏うことなくモノが喋り出す。
なかなかに集中力を要求される作品である。
扱われるテーマも、現象としてではなくオレンジの色彩として記憶される初潮。中学の体育の時間にパンツがはみ出ていないかばかり気にしていたブルマー。我が子の初めてのお気に入りの500円の帽子を落として無くしてしまった話。デートの時は上下同じ色の下着をつけるのが淑女のたしなみであり常識。プロポーズリングを差し出されて「もう飽きた」と口にする。等、体感として共感しづらい話題ばかり。
もう何冊か体験してみるつもり。ぜひ、女性の方の感想も聞いてみたいところだ。
https://amzn.to/2U3Nnd2
投稿元:
レビューを見る
よくわからないな、独特な感性だな…と思ったのが第一印象。
今村夏子さんの作品を読んだ時と同じような心情。
作者の頭の中はどうなってるんだろう、と思った。だけど、今村夏子さんとは違ったテイスト。
昔もらった、機械音の出るバースデーカードを久しぶりに鳴らしてみると、くれた人の意識(?)と会話できるようになっていた話。
冷蔵庫で固まっていくゼリーが、嫁に行って「身を固める」女性となる話。
女の子の日のあの赤色が、あるときなぜかオレンジジュースになる話………(?)
などなどの、短編集。
どうやったらこんな発想が生まれるんだろう…と、頭の上に「???」を浮かべながら読み進めた。
だけど、それは中盤まで。
中盤(「許さない日」)ごろから、「あ、これは『女性』であるがゆえに受けた理不尽さや怒りがテーマなのか」と気づき始める。
一般的にはフェミニズム小説もしくはジェンダー小説と呼ばれるものだと思う。
(そのようなジャンルを読むのは初めてなので詳しくはわからない)
そう考えるとタイトルにも納得だ。
男の子になりたかった女の子、ではなくて、
そんな女の子になりたかった女の子。
はっきりと「男になりたい!女はいや!」とは言えなくて、だけどその一歩手前の状況に立たされている状態の女の子のことを、全編通して、題材として描いているのかなと。
1つ1つの短編はとても短くて、さくさくと読み進められた。
けど内容についていけず、流し読みをした部分もあった。
就活のときのクレペリン検査(という名前だったのかと初めて知った)とか、確かに謎のテストだったなあ。
投稿元:
レビューを見る
一話目を読み、新しい風だ!と思った
最後の一文にしびれ、
なんて洒落た表現をするんだろうと関心した。
文章が目に新しい。
表現が独特で軽妙。
こちらの体調のためか、するする読めず
読了には至らなかったが、
絶対にまた読みたいと思う。
若手作家かと思いきや、年上でびっくり。
文章の中に跳ねる音符のような、
軽さと楽しさがある
それは若さゆえかと思ったが、
著者の確かな文章力によるものか。
ともかく、もう一度読むと心に決めた