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面白かった
2021/10/14 19:37
3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
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ページ数もそんなになくさらっと読む感じかな?と思っていたら、かなり読みごたえがありました。
細かすぎない人物描写が良かったです。
これは続巻ありと思っていいんですよね?
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読み終わったと言うか、冒頭だけで投げ捨てるレベル。大賞受賞作品と見て期待したのに……。よほどの悪文じゃない限り読めるけど、なんかこう、じわじわつまらない。始まりに全くわくわくしない。
散々レビューで言われている盗作だの模倣だのは、元の作品を読んだことがないから何とも言えない。
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久しぶりにこの手の小説で面白いと思いました。
ミステリとしても秀逸であり、歴史もよく学んでいる。
こうした作品はキャラクターに引きずられてしまう傾向がありますが、読みごたえがありましたね。
これからの活躍が楽しみな作家が出てきました♪
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後宮もので検死官。
しかも出世に全く興味おない女官がその検死官という意外性。
魑魅魍魎、呪いが蔓延っていてもおかしくないそんな後宮で(実際そんな噂で後宮内は混沌と化している)本格推理ものと称してもおかしくない骨太ミステリという。
これも意外。
この意外性が目新しく、ミステリとしても本当に謎解きが楽しい話で非常に面白かった。
謎解きのために、女官も、そして彼女の相方というべき宦官も体を張る羽目にはなるが。
二人そろって融通が利かないんだよなあ。
そこが愛すべきところでもある。
感覚としては後宮版『科捜研の女』として読んだ。
謎解きのための調査が本当に本格的なのである。
また一度解決したかに思えた事件も後の再調査で話がひっくり返ることも。
大どんでん返しとまでは言わないが、わくわくできる展開である。
連続ドラマのように次々起きる事件を解決していく検死官と宦官のコンビの活躍が本当に(不謹慎ながら)楽しい作品だった。
そんな中でも着実に距離が縮まっていく二人の関係も。
特に彼女の考え方が無実の罪で宦官にされた彼の心の救いになった点は大きい。
彼女は自分の信念に真っ直ぐ進んでいるだけではあるけれども、ゆえに宦官という身分に捕らわれていないところが救いになっている。
だから最初はお役目のためとはいえ、あれだけ女性を転がしてきた彼が容易に彼女に転がるという。
終盤の彼は寧ろヒロインのようにも思えた。
彼女の方が逞しいしなあ。
ミステリとしてもキャラものとしても本当に面白い作品だったので、これは是非シリーズ化してほしい作品。
そんなに後宮で殺人事件は起きて欲しくないが、でも面白かったからなあ。
続刊、お待ちしております。
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面白かった!宦官がメインで出てくる後宮ものはたくさんあるけど、このお話読んでその立場や扱いのやるせなさを改めて痛感した。桃花と延明の距離感も絶妙。
続編出るかなー出るといいなー
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キャラ設定もトリックも借り物の作品です。
キャラ設定は大人気作品「薬屋のひとりごと」から。
後宮という狭い世界が舞台なので多少は似てしまうのは仕方がないにしても、
・主人公は不本意ながら後宮に来て寵妃の侍女になる
・普段はやる気がない変人だが医学知識豊富で検屍が絡むとやる気を出す
・あだ名は老猫(薬屋主人公の名前は猫猫)
・捜査の相棒は美貌の宦官
と、ここまで似てるのはちょっとどうかと…?
そして、全4話のうち2話は「宋の検屍官」という20年以上前に刊行された乱歩賞作家作品と酷似したトリックを使われています。
宋時代に書かれた洗冤集録を題材に書かれている作品なので、同じ資料を参考にしたのなら似ても仕方がないのかも知れませんが、ここまで似るか?というところ。
妊婦の死因が髪で隠された頭部に打ち込まれた熱した釘であることと、撲殺された被害者が実は毒殺だったという2話です。
ミステリーの肝であるトリック部分を他作品からの拝借で済ませてしまうのはどうなんでしょうか。残り2話もなにかから引用したのでは?と思ってしまいます。
新人のデビュー作、受賞作品であるのなら仕方がないのかな?と思う部分もありますが、
何年も前に既にデビューしていて何冊も出している人が、大賞&読者賞W受賞という華々しい謳い文句で刊行されていてこれですか。
ご本人の作家としての良心と矜持を疑いますし、編集者の見る目のなさにもガッカリと致します。
文章の丸写しでなければ盗作とは呼べないといっても、心証は最悪ですよね。
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中華ファンタジーに興味があったので本当に面白かった。 延明と桃花のやりとりが所々面白かった
検屍を無冤術と呼ぶ言い回しに感動した
死者の無念の叫びに耳をふさぐことの方がよっぽど尊厳を踏み躙っているとなぜわからないのか?
という言葉が心に残った。
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編連作。検死術は無冤術。冤罪を無くす術。
検死官が主人公のドラマや漫画は多いが、それを中華風後宮ものでやるというのが面白い。
冤罪により宦官となった延明が後宮で出合ったのは、普段はぼーっとしているのに死体を前にすると覚醒する、検死術を持つ桃花。
桃花の語尾が時々「ですわ」になるのがちょっと不自然に感じられた。
あと後宮に入ってからは勉強できないと思うが、この先対応できるのだろうか。
しかし変わっていく延明の心境とふたりの距離が良かった。続編を期待したい。
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主人公は正妃付きの宦官?
短編4つはそれぞれ一応完結するので、さくさく読める。
宦官と宮女の細かな特徴や生活ぶりが描かれてるので、ただのストーリー先行のミステリーより話に厚みがある感じ。
登場人物同士のかけあいも面白いし、キャラクターの過去も未来も気になるところ。
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中華後宮物と宦官というのは切っても切り離せない存在ではあるが、キャラ文芸でここまで宦官の内面性を描いた作品は珍しい。
自ら望んで宦官となった訳ではない、というのもあるだろうが、数多の作品で腐敗官僚の象徴のように描かれている宦官が、自らが自らを蔑み、また蔑まれる存在とされているのだと独白するのは新鮮だった。徳とされる子孫繁栄を自ら捨て去った忌むべき存在で、後宮を出れば侮蔑に晒される存在だというのは思ってもいなかった説得力がある。
読めば読むほど延明に対する同情心に溢れてくる。それに対比する桃花の美しきことか。
心情描写もさる事ながら、後宮物のもう一つの定番であるミステリーとしての要素も素晴らしい。
もしかしたら前任の検死の杜撰さなどに文句をつける人もいるかもしれないが、時代背景などを鑑みれば余りにも些細な問題だろう。
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期待以上に面白かった!
当時の検死の仕方や、風習、文化など丁寧に分かりやすく書いてあって物語以外の部分楽しめた。
連作短編となっており、最後に謎がきちんと解決されるのもまた良い。
桃香の話し方が少し気になるけど、許容範囲かな。
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予想以上に面白かった。時代背景、当時の風習、制度や検死の作法等、情報量が凄い
ただ会話がなんというか、口調やテンポが気になる……
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私的にはヒット!!
中華の検屍官の話。
後宮の烏も読んだことがあるけど、最近の中華ファンタジーははっきりとキャラが確立されていてテーマも面白い。
ほぼ推理小説だった。酒粕やもち米を使っての検屍やごま油を鼻の下に塗ったり生姜を口に入れたりしたら臭いが気にならなくなるという描写にはふむふむと思った。
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他の後宮を舞台にした小説にも宦官は出て来たが、今作は一際苦しみが深い。
学生の頃に授業中に聞いた話で、古代中国の刑で宦官にするというものがあり、その方法があまりに恐ろしく震え上がったのを思い出した。
それが冤罪でその刑を課されるなんてあまりにも酷い。
舞台として後宮よりも平安が好きなのは、この宦官という存在が、こんな酷い制度があったということがしんど過ぎるので、ファンタジーの世界にまで持ち込みたくないというのが大きい。
だから、後宮ものは手放しで楽しめないのだ。
今作も話自体は良かったが、人の世の苦しみが重かった。
ところで、20年くらい前に「平安の検屍官」「宋の検屍官」という本を読んだことがあるが、検屍官というジャンルがあるのだろうか。
あれを読んだ当時はいかにもオッサンが書いた描写が入っているなあと感じたが、こちらの本は作者が女性というのもありマイルドで読みやすかった。
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Tさんのお勧め。
棺の中で妃の遺体と発見された赤子の遺体。
後宮内では、その子が幽鬼、「死王」としてさまよっていると女官たちが、
恐れおののいていた。
宦官の一人が皇后の命で事態の収拾に乗り出す。
夜の見回りに同行した女官の中に、
検屍官の家に育った寵妃の侍女がおり、
宦官の美しさに魅かれないこの侍女が、
妃の死の謎を解き明かす…。
見目麗しい宦官と女官というありきたりな設定かと思いきや、
後宮や宦官の残酷な面を余すことなく入れ込んでいて、
なかなか重い感じだった。
悪くはないけど、
検屍女官が居眠りばかりするめんどくさがり、
でも友人のためにわざと笞打ちの刑を受けるという熱さが、
どうもうまくまとまらない。
宦官ともども、まだ成長過程という設定なのか。