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物理学者の理系エッセイ。とはいえ内容は緩く文系人間でも充分楽しめる。奥様のツッコミと落ちが笑える。
物理学者がついつい日常で考えてしまう理系脳について語る。子供とギョーザを包みながら皮とタネのバランスを思考したり、たこ焼きのサイズと昆虫の大きさの近似性、ニンニクの皮を向きながら微分に思いを馳せたり。
理論物理学など小難しい話は全くなく日常の話から物理学や数学の理論を説明する、楽しいエッセイ。
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エスカレーター
2人並ぶと沢山運べる
香港 高速で二人とも速い 片側を開ける必要がない
たこ焼きの巨大化
甲虫は巨大化するために体を扁平にした
それはたい焼きで実現されていた
数学 = 矛盾しない論理だけを頼りに新しい言葉を作る
物理 = 宇宙で起こるすべての現象を数式にして解き明かす
黒板は宇宙
どこまでも広がる新しいアイデアや考え方が「見える」
湯川秀樹のコロンビア大学時代の黒板 大阪大学理学部共用スペースで使える
教科書 = 神の視点
マンガ = 人の視点
研究論文 = 人と神が触れ合う瞬間の提供
身近な現象を司る原理を拡大して適用するのが 物理学の作業
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物理学科卒の自分からすると共感出来る部分がたくさんあったが、本物の理論物理学者は度が過ぎる。
ただ、そんな物理学者の考えた推論も経験論に基づく奥さんの理論には一歩も二歩も及ばないないというのが面白い。妻は偉大だ。
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『#物理学者のすごい思考法』
ほぼ日書評 Day494
なんだこの本、面白すぎる!
たこ焼きの最大半径の問題は、既にたい焼きで立証済…という奥方の返しにタジタジとなる物理学者たる著者。可愛すぎる。
たぶん、このコメントだけだと、意味わからないと思うので、ぜひ本書にて。
https://amzn.to/2XDdf1C
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専門的な分野の掌編集。なんだけど、エッセイっぽさが盛り込まれていて面白い。もっと実用書寄りだと思っていた。物理学にあかるくなくても、軽快に書かれているので楽しくサクサク読める。前書きを読んだときはこういうサムい雰囲気で進むのかな…とちょっと怯えたけど、ユニークさと専門性の内容のバランスが良い。
「「死ぬで」の部分は医学部に任せ、「ギューギュー」という表現は文学部に任せてしまおう」(p79)の部分は声出して笑った。ここは本編のなかで生きる描写なので読んでみてほしい。
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何かに没頭するというのに、私はよく憧れる。
物理学に没頭するなんて、限られた人だろうし、頭も良くないといけないだろうし、こういう人っていいよなぁと、よく思っていた。
でも広くいえば、人生そのものに没頭してればいいんですよね。
別に何かひとつに没頭する必要もない。
それにしても物理学者の思考は、曰く「役にはたたない」かもしれなくとも「常識を逸脱する」という点においては、よい思考だと思いました。
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物理学者が日常、どのように考えるか、読みやすく、ユーモアたっぷりに書いたエッセイ。
物凄く面白かった。
家で餃子を作っていた時に、このペースだと皮が足りなくなる。どうすればよいか物理学的に考えたり、エスカレーターの片側を空ける習慣を無くすにはどうしたらいいか考えたり。
自分とは次元の違う人の脳の中を見た感じだった。
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https://www.shueisha-int.co.jp/publish/%E7%89%A9%E7%90%86%E5%AD%A6%E8%80%85%E3%81%AE%E3%81%99%E3%81%94%E3%81%84%E6%80%9D%E8%80%83%E6%B3%95
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自分は物理学者ではないが、将来研究職につきたいと考えている。物理学者は研究だけでなく、日時生活でも独特の視点で常に思考している。問題の抽出、定義の明確化、論理による演繹、予言の4スッテプをフォロー思考する。(物事を抽象化、現象発生の理由を推測、仮説立てる、実証のための実験)どんな些細な事や、数字、文字、問題に視点を当て思考している。これは一種の研究でもあり、学者にとって研究は趣味ともかんがえる。そう、言えるようになった時自分も一人の研究者として成り立つのかもしれない。
研究した成果が誰に役立つかは分からない
近似をよくする
自然は曲線をつくり、人間は直線をつくる
集中するためにメガネを外して情報をシャットアウト
科学者は論文を通して社会と接する
不安から安心へ、気分の高揚とその後の安定化が美を感じる
ある一定の苦しみの後に、発見があり、喜びを味わうこのサイクル
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ちょっとタイトルと中身があってない感が
あったけど、面白く読んだ。
和光の、人が吸い込まれていくビルね…笑
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物理学者の考え方の分析というものかと思いきや、別の意味で興味深いもので、日常の生活の中で、物理学者がどのようなことを考えながら過ごされているのか、著者自身の経験から具体的な事例をエッセイ風に述べられています。職業病といいますか、普段の生活でも物理学的なものの見方をしてしまう、それを面白く(大阪人的に)語られるのを読むことで、読者にこの世界の魅力を知ることができます。難しい理論などは極力省き、こんな思考の仕方をするのだということを、それにまつわる面白い話(奥様のツッコミとか)を純粋に楽しむことができました。そんな中でも、物理学者の知恵といいますか、面白い考え方を学ぶことも出来、ためにもなる一冊だと思います。
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物理を学んだ端くれとしてはとても興味深く読めた。私も納得する場面もあり、学生時代に戻った感覚になる。
時々登場する奥さんの秀逸なツッコミにどんな方なのか興味がわく。
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思考法というより、物理屋さんのエッセイ。
専門分野に絡めた日常の捉え方は面白い。気を抜いて笑いながら読む本。
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本書を通して、ある物理学者と、ある個人の思考法の両方を知ることができ興味深かったです。筆者いわく、物理学者には理論物理学者(理論屋と言われている)と実験物理学者(実験屋と呼ばれている)という二種類が存在するとのこと。そして筆者は前者に属しており、日頃からちょっとした事で思いを巡らせているそうです。そして、そうした行為をとても楽しんでいるところが微笑ましいです。
でも、そんな部分が、周りにとても危険な状況を作り出してしまうことがあるらしいです。どうやら筆者のような理論物理学者たちは、放っておくと自動的に研究モードに切り替わり、何か疑問があると物理学的な視点からのディスカッションに展開してしまうそうです。なので、理論物理学者同士が同じ車に乗っている時は、かなり危険なので同乗は避けたほうが良さそうだと言っています。
また、学者や研究者たちにとって、研究には長く苦しい時間があるものの、その後でなんらかの発見があるものなので、苦労を苦労とは思わなくなるそうです。さらには、「ひょとして、このことを知っているのは僕一人だけじゃないか」とほくそ笑むこともあるそうです。研究が自分の趣味であると言っている学者の気持ちが、これを読んで理解できました。
また、筆者が書いていた「できあがったものを全部壊して、また作り始める」というような文言がとても印象的でした。
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タイトルに、自ら'すごい'と形容する思考法につき、著者自身の経験を踏まえて、平易に説明していく。まず物理学者の頭の中がどうなっているのか、どんな思考をしたがるのか、次にそんな思考プロセスをもつ人間はどのように作られていくのか、最後に、出来上がった物理学者の変な生態を紹介している。身の回りの出来事に対して、モデル化して解析したい欲求が強いことがわかり、生活感から乖離しがちな行動を、奥さんのストレートな一言で現実に戻される、その雰囲気がいい。
物理学は数学により補完され、数学は物理学により具象化される、そんな両者の関係がお互いを高みへと導いていくことだろう。