紙の本
江戸も現代も同じところアリ
2021/07/16 11:32
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BHUTAN - この投稿者のレビュー一覧を見る
大奥に働く勿論女子。
働きがいがありそう。
それぞれが仕事に工夫を加え、自らを鼓舞し、生きている。
なんだ、今の会社生活と変わらないところ多いじゃん。
とても興味深いこの本。
大オススメです
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202104/面白かった!いわゆる「大奥」と聞いて浮かぶ上様の寵愛をめぐって…というのとは違い、「お清」と呼ばれるお手のつかない中働きをする女性達を各話の主人公にした短編集。将来の行く末や美醜など現代の我々と変わらない悩みを抱え居場所のなかった女性達が、奥入りして葛藤しながらも新しい道を切り開いていく希望ある物語で良かった。
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大奥を舞台にした女性たちのお仕事小説。芯のある女性たちの成長や気づきは面白い。温かな気持ちになった。
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大奥を舞台にした『お仕事小説』短編集。
皆、さまざまな事情を抱えて奥入りをし、それぞれの悩みや野心を抱えて勤めている。
大奥といえども、身分や立場もそれぞれ。
実際の大奥では忌々しこともあったであろうけれど、この作品の登場人物は皆、ハッピーエンドを期待せずにはいられないほど健気でチャーミング。
色々な知識の糧も盛り込まれており、読後は『たのしかったー!』と言う気分にさせてもらえる。
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令和3年8月28日読了
大奥勤めとなった人々のお仕事小説
各々の過去、生い立ち、考え方。そして、これからをどう生きて行くかという、覚悟。
大奥の色々な仕事や行事も知ることができた。
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テレビドラマの大奥を見たことがあるので、情景が想像しやすかったし、求めていた大奥の雰囲気を味わうことができた。
本書は、それぞれの登場人物の多種にわたる役職や立場に沿って、ひとつの物語が生まれているという感じで、実際に大奥で働いている様子の内容は少し薄めな気がする。でもストーリーはどれも濃く良かったので、大奥という舞台で読み応えのある登場人物に共感しながら物語を楽しめる、という点が個人的には本書の魅力であると思う。
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あとがきにもあった「己のことを、醜いし、御末だし、と卑下しているのは謙虚なようでいて、その実とても楽なのです。醜かろうと、身分が低かろうと、それでも己にできる精一杯をやると決めてみると、そのための道が見えてきます。(中略)恥をかくことは、さほどのことではありません。恥をかくやもしれぬと怯えていることこそ、苦しいのだと、私はそう思います。」
この言葉は現代にも通じるし、自己肯定感が低い自分にはグッときて今後の指標にしたいぐらいだなと思いました。
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Kindleで読んだ。
御祐筆、呉服の間、表使…。お手つきにならずとも、栄達の道あり。能力次第で出世することは可能。色恋はそっちのけで、大奥に“就職”した女たちの情熱と苦楽を描く連作短編集。
初読みの作家さん。
“奥勤めをする者は、どのような身分であっても、市井での名を捨ててお仕えします。”
名前を変えてバリバリ仕事するさまがかっこいいこと。
大奥のドラマや小説は多いけど、ドロドロしないお仕事小説は新鮮で面白かった!
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朝井まかてさんの「残り者」から引き続き、大奥の王道をいかない女性たちの話。かなり面白い短編集。
ちょぼくれの女が好き。お正さま優しい(⌒▽⌒)
ねこめでる女も好き。猫好きにはたまらない(=^ェ^=)
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深山くのえさんの平安もの、更に永井沙耶子さんの江戸ものと来た。
久々の江戸時代、しかも舞台はあの女の園大奥である。
かつて私自身が深い興味を持ち、今でもバックグラウンドと信じる古き良き時代だ。
大奥は言わずと知れた、ただ一人の男性である将軍のための後宮。
その秘められた空間で日々、紡ぎ出される女たちの日々は、上は御台所と呼ばれる至高の立場から下は最下層のお末まで身分によって違う。
しかしながら、いずれの女性たちもあるときは悩みながら、またあるときは歓びの涙に暮れながらも、懸命に生きようとしていたに違いない。
本作は、そういった数多くの大奥の女性たちの姿を様々な立場の女性を描くことにより、見事に活写している。
同じ女性として、そんな彼女の生き様に深い共感を抱き、心からエールを送りながら読んだ。
一冊を読了して、改めて感じたのは
ー歴史を作ったのは男だけではなく、女たちでもあるのだ。
という動かし難い事実である。
時に泣きながら、それでも屈せず、しなやかに、したたかに、ひたむきに生きていった彼女たちの生き方に、そして、これだけの作品を作られた作者に心からの敬意を表したい。
また、本書は連作集であり、序盤で登場した人物が後半で登場し、その成長ぶりを知ることができるのも興味深い。
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するするっと読める短編集
大奥と言えば、愛憎蠢くドラマがあの壮大な音楽で浮かぶがこれは、そういうこととは無縁のお仕事小説
江戸時代好きな私は今まで幾度となく
この時代に生まれたら、煮売屋や小間物屋の
おかみさんになりたいと思っていたがこの本を読んだら
奥勤めも素敵と思えた
いまさらながら、大奥とは女性が活躍でき笑って過ごせる職場なのだと知った
いつの時代も、女性はたくましく、考えたり委ねたりしながら笑って働いていることが素晴らしいんだと思えた
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ドロドロの大奥ではない、お清たちの日常。
大奥に入るまでの経歴や背景はみんなそれぞれだけど、お手つき以外で上り詰めていこうとする気構えが見ていて気持ちいい。
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大奥の衣食住を支える各部所で務めに励む女たちの六編の物語は、どれも気分爽快の読み心地。人と人との交流の中で生まれる快い温もりにとっぷり浸らせてもらった。
大奥に入った事情は千差万別でも、己の道や生き方に迷い悩む各主人公たちは等身大でいつの世も変わらない。
彼女たちの曇る心を晴らす先輩や朋輩の存在が非常に魅力的で忘れられない粋な女ぶり。「ひのえうまの女」のお藤様や「くれなゐの女」の夕顔、「つはものの女」の初瀬様の言葉はまさに珠玉の一言一句。生きるスタンスは様々だが、どのお方も凛と潔く揺るがない誇りと覚悟がある。
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最初、堅いかな?読みにくいかな?と不安もあったが、いつの間にか大奥の暮らしに引き込まれて楽しかった。大奥に勤めている色んな階級の女性たちの話の短編集。前の話に出てきた方が、あとの話の中に出てくるとその後がわかって微笑ましく思えた。
当時あった豪華絢爛な衣装や小物など今はどうなっているんだろうか。江戸城なくなってるのは勿体ないなと思った
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大奥のお話といえば、なんだかドロドロの人間関係のお話というイメージがありましたが、このお話は、全く異なる視点で書かれていて、とても面白かったです。女性でありながら、様々な立場で精一杯生きる逞しさが生き生きとユーモラスに描かれていました。こういうお話いいなあ〜