紙の本
下巻がどうなるのか気になる展開です。面白い!
2021/06/08 22:45
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投稿者:トッツアン - この投稿者のレビュー一覧を見る
何気なく買ったら、ヒット作品。
ちょっとしたミステリーや学生間のイザコザ、恋の鞘当て等々盛りだくさんな話の合間に、チャンと「舞姫」、「羅生門」、「竹取物語」が授業らしく挟まれている。学生に戻った気分。こんな授業なら受けたい。詰め込みの受験用の授業でなく、楽しいだろうと思う。
辰巳先生の過去に何かあったのかと思える節がある。
辰巳先生の今後の教師生命や将来も含め、下巻での展開が楽しみ。
紙の本
国語が苦手な人でもおもしろい!
2021/05/23 18:35
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投稿者:晴風 - この投稿者のレビュー一覧を見る
特に読書が好きでもなく、国語の授業が楽しかったわけでもない学生時代を過ごした私です。この作品はたまたま知人に紹介されて読むことになったのですが…描写がわかりやすく、すぐに作品に引き込まれていきました。恋愛や友人との関係に悩む生徒たちを思いやりをもって接していく先生方。それらのストーリーが国語教師である辰巳先生の文学作品の奥深い読み解きと絡みながらスピーディーに展開していきます。こんなに早く本を読み終えたのは久しぶりです。ワクワクしながら下巻に進みます。
紙の本
現実と文学の丁寧な重ね合わせが見事です
2021/05/23 12:22
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投稿者:ねこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
高校の文学と現実がリンクする、との宣伝文句が気になって購入。
どういうことなんだろう……と読み進めましたが、なるほど!と思いました。
これは今まで読んだことのないタイプかも。
現実で起きる事件と並行して授業シーンがあるのですが、
授業で語られる名作文学の内容が現実と重なり合い、
事件の登場人物が文学の主人公と同じような心の問題をかかえていく。
よくぞ、こんな丁寧な重ね合わせをと感心しました。
事件の解決は、上から目線の探偵ではなく、
文学を読み直すことで、問題の見方や考え方をすこし前向きにする。優しい辰巳先生の解決講義は泣けます……とても温かくて、美しい物語です。
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1か月以上前に読了していましたが、レビューが上手く書けずほおっておいたのですが、先日この作品のレビューを書かれている方をみかけて書きたくなりました。
第8回ネット小説大賞受賞作品
高校の国語科教師の辰巳先生が高校で起きる事件の謎を解いていきます。
一章舞姫の時間
『舞姫』は未読だったので『舞姫』のストーリーが女子高生たちの気持ちと重なり合いながらよくわかりました。高校の授業を受けているかのようで面白かったです。
第二章羅生門の時間
羅生門は既読でしたが芥川の裏話的なこと(伯母に二十代の頃に付き合っていた女性との結婚を反対された気持ちを書いた)を知れて面白かったです。
白い騎士になろうとした少年はかっこよかったです。
最初は「高校生の恋愛かあ」と思ってしまいましたが、円城咲耶が友人のためにとった行動はよくわかりました。横山の言った「ロックすぎる女の子(円城)」はよかったです。円城のキャラクターが面白いです。
第三章竹取物語の時間
辰巳先生はなぜ誰とも結婚する気がないと言っているのか…。
円城が好きなのか…?
それとも何か他に理由があるのか…?
そして辰巳先生は異勤になってもう円城と二度と会えなくなってしまうのか…?
(下巻に続く)
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国語の先生・辰巳と先生に恋をしてしまった生徒・咲耶が、様々な困難に遭うのだが、それはある文学作品とどこか似ている。「舞姫」「羅生門」「竹取物語」といった教科書で習った作品とリンクしながら、ミステリーや青春、恋愛の要素も取り入れていく。
第8回ネット小説大賞を受賞した作品の上巻です。
3作品は学校の授業で習った記憶はあります。なんとなく憶えていませんでしたが、授業形式でその作品の内容と解説をしてくれるので、学生と一緒に習っている感覚がありました。
先生とのやや強引?な恋愛だけでなく、階段の転落事件といったミステリー、高校生達や先生達とのビターながらも会話が青春さを演出していて、色んな要素があって面白かったです。
文学作品もそうですが、出来事の背景にあるSNSやDV、先生の裏事情など現実問題にもふれています。
単なる恋愛だけでなく、「学ぶ」こともできるので、一味違った作品でした。
キャラクターも面白かったです。特にちょっと頼りなさそうな先生と積極的すぎな咲耶のアンバランスさも際立っていました。
後半では、半ば強引に話が展開していきます。留学期間が予告なしに延長、英語教師の誘惑、転勤か結婚。二人の仲を引き裂くかのように話が盛り上がっていきます。
下巻では、どんな展開になるのか。この先の恋の行方が気になります。
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文学作品の解説はとてもおもしろかった。生徒たちへの言葉かけもとても好き。後半ゴタゴタしてきてうんざり。
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『舞姫』は授業で習った覚えもなく完全に未読状態だったので、まさか海外が舞台の話とは思いもせず。
生徒たちと一緒に辰巳先生の授業を楽しく受けた感じ。
そんな話だったのか!
学校で起きるトラブルを解決していく話ではあるが、途中に辰巳先生の現国の授業が挟まり、その授業自体が面白いという。
現役時代にこんな授業をしてもらえたなら、もっと現国を好きになれただろうに。
先生の授業内容自体が、そのときのトラブル解決のヒントになるという二重に美味しい構造。
楽しく現国の授業を受けられて、かつトラブルも解決できちゃうお得感。
素晴らしい。
ただ先生がいい人すぎるのか、無自覚のまま関係する女子を先生・生徒関係なくどんどん落としていっているのが心配になる。
心配になった矢先に「ほら、言わんこっちゃない!」という上巻ラストの展開。
下巻手元にあって本当によかった。
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第8回ネット小説大賞受賞作で、「小説家になろう」サイトに掲載されていたものをリファインしたもの。作者は現役の高校の国語教師だそうだ。
主人公の辰巳も高校の国語教師で、授業で扱う文学作品と学校で起きた事件を絡めて謎を解く。青春恋愛ミステリーと銘打ってあるが、ミステリー色は薄く、恋愛色が濃いめだと思う。さらに謎解きよりも、事件の関係者の心を解きほぐすことに主眼が置かれていると思う。
上巻では舞姫、羅生門、竹取物語(前半)が取り上げられている。いずれも教科書等で読んだことがあり、特に舞姫は高校の現国教科書に掲載されていた。当時の担当教員はクラスの担任でもあり、授業の内容が思い出された。
国語の教科書に掲載される文学作品は、なぜか生徒にとってインパクト(?)のあるものが多いように感じる。「ベロ出しチョンマ」とか「蜘蛛の糸」、「走れメロス」、「一切れのパン」等々。トラウマというわけではないが、ずっと頭に残っている。
以下、下巻へ。
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上下巻読みました。
先生と生徒の恋愛もの、
大人になってしまったので、気持ち悪くてだめでした。
若い子向きの作品かも。
話の本筋よりも、
それぞれの文学の講義が面白いです。
上巻の「舞姫」もよかったし、
なかでも下巻の「こころ」は一読の価値あり。
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高校の学校生活と日本文学がつながっていきながら物語が進んでいっているので、読みやすかったし、今まで堅いイメージを持っていた日本文学をやわらかい感じの印象にしてくれて、良い意味で印象操作をしてくれた。日本文学、読んでみたいなと思えた。ただ、個人的に意味深な部分が多数あり、今でもモヤモヤする。後日また読み返そうと思う。
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表紙は可愛いが中身は濃い。学校内の問題を国語教師・辰巳と秀才少女・円城が立ち向かう。2人の事件への寄り添い方が良い。最初、円城が嫌われやすいキャラかと思ったが、読んでいくうちに、どんどん好きになっていった。そして、辰巳先生の授業がとても面白い。『舞姫』『羅生門』などの文学作品を、著者の事も含めて深掘りしているので絶対読みたくなる。めちゃくちゃ良い所で終業のチャイムが鳴るという、構成のうまさ。危ういロマンスや、辰巳先生の過去も気になり、急いで下巻へ!
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上巻と下巻で感じるものが違ってくる。上巻は、文学作品の解説と、それをプロットにしたような現代の話と、全体を通した咲耶と辰巳のゴタゴタのモザイク。ゴタゴタが妄想的でアク強い。文学解説は良い。
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読み始め、ヒロインの咲耶って名前、木花咲耶姫からとったのかなぁ。。と昔に古事記を読んでいたので
ふんわりと思っていたら、オススメしてくれた子に、そうだよと教えてもらいました。
後で聞いたら作者の方も、そうTwitterで話していたことがあるようです。
作中に出てくる読んだことのない文学本を、照らし合わせて読んでみたくなった。