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絶滅危惧種の専業主婦がテーマの小説。
主人公の詩穂は家事と仕事の両立ができないという
理由で、専業主婦である。
夫の虎雄はそれを了承して結婚したので
家のことは全て詩穂に任せていた。
そんな詩穂が、ワーキングマザーの礼子や育休中の中谷など
様々な人物と出会う。
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たしかに、専業主婦はこのご時世少ないかもしれない。
自身も育休中の身であるし、寿退社をする人も
昔に比べたら少ないかも。
でも実際に会社を休んで子育てをしてみて、
無償の奉仕というか、家事をしながら子育てって本当に大変だし
子供と2人きりでいるのも本当に孤独だし
誰かに助けてほしい、頼りたいって何度思ったことか・・・。
でも、周りもそうだしと思ってなかなか勇気が出なかったりする。
あとやはり収入が途絶えるのがずっと不安だった。
節約も時には楽しいけど、ずっと支出を気にしながら
暮らすのも窮屈で・・・。
だから、自分でいくらかでもお金を稼いでいたいと思ったのも
専業主婦が不安である要素かもしれない。
(お金持ちの旦那さんをゲットしていたら違うかったかも笑)
詩穂みたいな主婦が友達でいたら本当に心強いだろうな~。
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私が子育て中だから、随所で泣けた。
・2歳児の母で専業主婦の詩穂。周りが育休中しかおらず、ママ友を見つけられない。
・3歳と半年の母で共働きの礼子。早々と育休を切り上げたものの、熱で早退やら水疱瘡で一週間休んだり、仕事に迷惑をかけて苦しむ。
・詩穂に子供を見て貰ったりしつつ、なんとか生きている。専業主婦を馬鹿にしていたが、恥ずかしく思う。
・中谷は一才の娘がいて、二年間の育児休職を取得中のストレス耐性が高いキャリア官僚。詩穂に専業主婦を選んだ理由を問うたりするも、自身もネグレクトに近いことをしてしまうなど、苦しむ。
・twitterで精子だけ貰って子供を産んだ女性。専業主婦を憎む。
などなど。俺も育休取る時に同僚から言われたが「育児休暇、楽しんでゆっくり休んできて下さい」
未だに社会人の独身男性の感覚はそこに集約されていると思う。
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自分に見えないものは、分からないなと思い知らされました。みんなそれぞれ事情があるから、知ることができたらお互いに穏やかにいられるのかも。この小説みたいに、全てがうまく回り出すのは難しいけど、困ったなと周りの人を決めつける前に、違う視点でみつめ直していきたいと思います。
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家事をする人しない人、みんなに読んで欲しい。
家事はどの家にもあるものだけど、決して当たり前じゃない。家事は立派な仕事。そのことに改めて気づけた。
家庭によって分担や在り方はまったく違うけど、色んな人の心に響くと思う。
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専業主婦、共働き、不妊、未婚…色々な環境の中で、生活の中で子育てをしている男女。
全員、同じ人間。
時代の流れ共に、専業主婦が少なくなってきているのは確かだと思う。金銭面、キャリア、いろんな理由があるけれど。
私の周りは専業主婦もちらほらいるが、やはり復帰したり仕事を探して働き始めた人も多い。
いろんな日常が見えて、共感もたくさんあり、家事が大変という度合いはどの程度なのか
複雑な話でもないし、自分と重なる部分も多くすんなりサクサク読めました。
私は今2人目妊娠中だからまだしばらく働けないけれど
できればこれからも専業主婦でいたい。
働く人を否定しているわけではないし、世間から取り残されているような気持ちになったりもする。
金銭面的にも働かないといけなくなると思う。
でもやっぱり専業主婦だと、働いてるママより時間に余裕がある。
子供と向き合う時間が多い分、会話が子供だけになっていろんな方面からのストレスもあると思う
でも、紫陽花をみたり、飛行機雲を見たり、松ぼっくりを探してみたり…
私も子供と、そういう自然を感じたり普段通り過ぎるようなものを見て色々思ってみたり、子供が感じたことを共感したり
そういう生活をしたい。せかせかせず、ゆとりを持ちたいのだ…
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タイトルセンスに惹かれて購入。家事に関わる全ての人におすすめしたい。
本書では子育てに関する諸所の社会問題を、違った個性を持つ最小人数のキャストがストーリーを紡ぐ。
若干のミステリー要素も読み進める要素となっている。
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子育てママはもちろん、働く男性や子育てひと段落した人にも読んでほしい本と思った。今の日本、これじゃ子ども産んで育てようなんて思えないよ。
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対岸の家事(講談社文庫)
著作者:朱野帰子
発行者:講談社
タイムライン
http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
家族のために家事をすることを選んだ専業主婦の詩穂。
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専業主婦も兼業主婦もどちらも経験済なので、それぞれの立場で生き詰まった自分の過去がリンクし、共感しすぎて前半はなかなか進みませんでした。
現在の立ち位置を確認し、自分の方向を見定めるよいきっかけの1冊でした。
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居酒屋で働く夫と2歳の娘がいる専業主婦・詩穂。周りは共働きの夫婦が多いなか、志穂は専業主婦を選んだ。子育てや家事にと奮闘しているが、なかなかママ友と呼べる人がいない。この選択、正しかったのか?近所の人と会っていくうちにいつしか悩みが共有されていき、様々な人達と知り合うようになる。
朱野さんの作品というと、「働く女性」「お仕事小説」といた印象でしたが、今回は違った視点の「お仕事小説」でした。子育てに奮闘している主婦・主夫達にスポットを当てていますが、頭が下がる思いでした。
24時間長時間労働、年中無休、働いたところで特にお金はなし。改めて考えてみると、家事や育児は確かにそう解釈できるなと思いました。
読んでいて、もう立派な「仕事」じゃん!と思ってしまいました。今や、共働きの方が主流となっている今日この頃。専業主婦が「絶滅危惧種」になるとは・・・。ちょっと驚きでした。
子育てや仕事との両立、自分自身との戦いといった苦悩が多く描かれていましたが、特に気が滅入るということはなく、そっと背中を押されているような優しさがあったため、気持ちとしては少し楽な気持ちでした。
様々なパターンの家族を描いていますが、人それぞれ事情があります。周りの環境も違いますが、「なんくるないさー」という気持ちがあれば大丈夫と思うと、何か救われた気持ちにさせてくれました。独りで抱えこまず、みんな一緒に支えていくことが大切だと感じました。
女性の方には共感する部分が多くあると思いましたし、男性もぜひ読むことで、母親の気持ちを少しかもしれませんが、理解できるかなと思います。
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私はまだ結婚も子供もいないけど、子連れの女性、男性、お孫さんを連れた方の色んな考え方、育て方、関わり方を考えさせられる1冊になりました。
普段私はスーパーのレジ社員をしていますが、お客さまの見方も色々あっていいのかなと思いました。
ストレス社会の中に生きている私たちでも助けを求めたり、手を抜いたりしていいんだと気づかせてくれるそんな本に出会えました。
心が軽くなり、温まる。主人公の優しさがとても心地よかったです。
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#読了本
#読書好きな人と繋がりたい
近い将来どういう立場になっても参考になる本。とても共感できるし、なるほどな、って思うところたくさん。何回も読み返そう。
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仕事が辛かった日に、"あぁ早く結婚して、旦那さんのご飯作って家でのんびり過ごす生活がしたい〜!"と夢見ることがありますが、私にはそう思えてる仕事にも、それをやる人なりの辛いことや苦悩がたくさんあるんだなと思いました。自分が子どもだった時よりも、家族の在り方が多様化している中で、将来どんな家庭を築けるんだろうと考えさせられました。
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子供を育て始めの時期は、詩穂のように1人を感じることがあると思う。当時の自分と気持ちが重なる場面も多かった。「家事ができない人間を作り出したのは専業主婦、自分でやった方が楽だから」というのは、腑に落ちた。詩穂が人脈を広げられていけたのは、自分の気持ちを言えたから。忙しくても話をすることは家族だったら、より必要。家事をしない夫にも読ませたい一冊。
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梅雨の東京が舞台の、主婦という職業をめぐるストーリー。
どの親も、不器用だったり歪んでいたりはするけれど、ちゃんと子どもを愛していることがわかる描写があるので、読んでいて救われる。