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紙の本

チャートの中のコンフォートゾーン

2010/12/05 00:14

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:シャリア - この投稿者のレビュー一覧を見る

 何をどう思おうと、その人にとって今の状態が心地良いとすると、驚きだ。
不平や不満、怒りさえも、そうしていること自体が自分を安心させていると気づくのは、難しい。ましてや自分から無意識に求めているなんて、思いもよらない。
 たしかに、どうでもよければ、ストレスを感じる原因が無い。それは出来事を知らない、あるいは興味が無い(=求めていない)のといっしょだ。

 マーケットに参加していなければ、興味も無ければ、日々のマーケット情報は雑音にもならない。
 出来事を認識し、どうでもよくないとなれば、とたんに状況が一変する。
「メディアは大衆を恐怖に落としいれ、危機をあおることで利益を上げている」と本書にある。「(大衆も)結局のところ、逃げ場を求めているだけなのだ」と。恐怖を恐怖と認識することが、逆に本当は居やすいところとなっていると。
 雑音が感情の原因となり行動につながる、それも自らが求めた状態になるために、それは意識しているしてないに関わらずのレベルだから、自ら理解できないのも、もっともだ。

 ひょっとすると、自分の売買ルールを守らないのは、損失の恐怖からではなく、大損をしたいからなのかもしれない。一攫千金を狙うとき、そんな話があるわけがないと、心のどこかで思うように。
 損をしていること、腹が立っていること、不安がって心配していること、「今に戻る、そのうち上がる」と願うこと、それが自分にとって実は居心地がいい。なんてことは、とても信じられない。

 ところが「彼らは成功したから幸せなのではない。幸せだから成功したのだ」と著者は言う。
幸せの状態が心から居心地が良いと、成功への道のりを歩むことになると。
幸せの状態でないことに慣れてしまったとき人は、そこから抜け出すことを「不快」と感じる。変化を嫌うのかもしれない。それにしても幸せでない状態が居心地が良いとは、にわかには理解しがたい。

「スタスミン、オンコプロテイン18」と本書に紹介されている遺伝子が鍵とみた。
本書によると「恐怖反応に関するタンパク質の生成をコントロールする役割がある」そうだ。
 その回避をするための行動、運動でバランスが取れるのだが、実際に体を動かす必要が無い場合、生成されたタンパク質が体内に蓄積されてしまう。蓄積が常態化ということになれば、絶えず不安がることが普通(=安心)となってしまう。

「自分の(心地よい)成功基準を下回れば、お金を稼ごうとするばかりでなく、自分の成功基準を上回ると、損を出して相殺しようとする」と著者は説明する。なるほど利益が出すぎたとたんに調子に乗って、しなくてもよいトレードを繰り返して、利益を帳消しにする理由がわかった。
「何をやっているんだ」「自分が嫌になる」などと思っている自分にどこか安心しているのかもしれない。不安を怒りで対処することによってバランスを取っている(安心を保っている=不安に思うことで安心している)。この「(本当は)心地よい基準」すなわち「コンフォートゾーン」を認識することが第一ステップだ。
 ストレスを感じている状態がコンフォートゾーンとなっている場合や、そのゾーンから外れている状態がストレスとなっている場合など様々だ。

 第二ステップがゾーンを上に広げること。それには相当のストレスを感じざるをえない。
そこで本書の登場だ。人は今までの環境が世の中のすべてだと考えてしまいがちだ。生きていることが正解の証だと。ところがそのレベルが相対的に低いのか高いのか認識できないし、しようともしないし、したくない。
 そこ(「自分の”内側”にある恐怖、感情、信念の限界」)を克服しない限り、トレードの達人にはなれないと著者は言う。

 そして「たとえ心から信じられなくても、自分が求める思考を自分で選べる」「その思考と一致した行動をとり続ける」そこに成功の種があるのだと力説されている部分に第三ステップを見つけた。
「自分が意図していなくても、それは脳に強力なシグナルを送る。そして放出された化学物質が成功のためのエネルギーをとやる気」に影響をもたらすと。

 コンフォーゾーンを抜け出し新たなゾーンに到達するさまは、チャートの姿に似ている。価格はあたかも新たな心地よい位置を求めているかのように動きまわる。横ばいの心地よさから抜け出して新たに到達した位置が、最初は居心地悪く価格が上下する。人々は右往左往する。だんだん慣れてくると、その位置がコンフォートゾーンとなり、居心地が良くなり、横ばい状態になるの繰り返しだ。
 その要因は目に見えない大量の人々の思惑の離合集散、それはまさに神経ニューロンのようにくっついたり離れたりしているかのようだ。
 なかなか勝てないことがコンフォートゾーンになっている大部分の負けトレーダーの一員となっている自分から抜け出せるかどうか。やはり不安が頭をもたげてくるから不思議だ。
 幸せな状態が居心地よく感じるには、程遠い自分が、やはり、いる。

 そこで最終ステップ「失敗できることに感謝する」。
本書で紹介している境地に至るまでには、今のコンフォートソーンから次のコンフォートゾーンへ移る苦難の道を、のりこえた者だけが味わえる楽しみがあるのだなとイメージできた。
 居心地が悪いときこそチャート上でもトレードする上でも、そして人生でもチャンスなのだと気がつかされた一冊でした。

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2011/02/04 21:28

投稿元:ブクログ

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