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面白かったです。
これまでの大学もの同様だるまや黒髪の乙女とか出てくるので、
楽しく読めました。
長かったので途中でちょっと退屈になりましたが、最後のオチは
最後まで読まないと分からなかったのでびっくりでした。
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僻地の研究所に飛ばされて、ぽつんと寂しくクラゲの研究に勤しむ大学院生の主人公。ほとんど他人と口をきくこともなく、研究の指導をしてくれる谷口氏に罵られるのがせいぜい。せっかくだからこの機会に、文通の腕を磨こうと思う、と彼はいう。
ゆくゆくはいかなる女性も手紙一本で籠絡できる技術を身につけ、世界を征服すると嘯く主人公は、しかし、実際には意中の女性に宛てた手紙一通書くのにまごまごし、先輩や友達に背中を押されて、書いては奇天烈な内容になって丸めてを繰り返す始末……
主人公から友人たちへ宛てた手紙をベースに、ときに他の人物が書いた手紙も交えた、書簡集スタイルの小説。
全体にコミカルで、森見さん全開の一冊でした。情けなくて、見栄っ張りで、大言壮語の癖があって、でもすぐくよくよする、青春をこじらせまくった主人公。
ドSで行動力に溢れすぎる先輩女史・大塚さんのキャラクターが、強烈でなんともたまりません。
おっぱい万歳に大爆笑しました。腹がよじれるほど笑った。
森見さんの著作の中で、いまのところ、「有頂天家族」「新釈 走れメロス」に続いて好きな本です。
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主人公モリタイチローが、
京都を離れ1人能登半島から、友人たちにひたすら手紙を書く。
こんな手紙をもらったら、
楽しくて仕方がない?
と思える。
しかし、色んな人に送った書簡集だから、話が被るところがあって然るべきたが、正直飽きてしまう…。
でも、
みんなが言う通り、
手紙が書きたくなる。
日本郵政社はただちにスポンサーになった方がよいことでしょう?
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クラゲ研究所に飛ばされてしまった院生が寂しさを紛らわすために始めた文通だけで綴られた書簡体青春小説。手紙のやり取りだけで物語がきちんと進行していて、森見氏の表現力の奥深さを感じた。愉快で、くだらなくて、切なくて、素敵な作品。「おっぱい万歳」。天狗ハム食べたい
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愉快な気分になりたいときに、手に取ることが多い、森見さんの本。
私も筆不精のくせに、メールよりも手紙が好きなアナログ人間なので、うれしくなって購入。
守田一郎くんが好きです。笑いっぱなしのこと、間違いなし。
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「ヘタレ大学院生の純情炸裂」、帯に書いてある売り文句を見て、そうかモリミー特有のグズグズの妄想生活を一言で表すと「ヘタレ」なんだと感心して手にとった一冊。学生時代のアレやコレを思い出した楽しい内容でした。グズグズを懐かしく思える方にはお薦めです。
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書簡体形式の恋物語。様々な人に書かれる手紙を通じて主人公・守田一郎の
人柄、とりわけ優しさ暖かさが伝わってくるのが良い。最終章の手紙では
守田一郎の確かな成長が感じられる。「赤い風船と手紙」のモチーフも綺麗。
MVP:守田一郎
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手紙を書くのが好きで、さらに、読むのはもっと好き。それで、書簡集や書簡体小説、といった書物には自然と惹きつけられます。
そんな「手紙が入り口」で、実ははじめて読んだ森見作品。
クラゲの研究を言い渡され、一人ぼっちで能登半島の実験所に赴く主人公・守田一郎、は理系の大学院生。
この静寂な環境を活用して恋文の技術を磨き、恋文代筆業者として一山当てるための文通修行だ!という強がり(?)とともに、元いた研究室の仲間や先輩、家庭教師の教え子の少年や妹にまで、ありとあらゆる身近な相手に手紙を書きまくる守田君。
実は寂しさをまぎらわすためなんだろうけどね・・・
孤独な理系の大学院生から頻繁に届く長文の手紙、というのも迷惑で面白いなあ、と思って。
周囲の人達が「えっ、そっちにも来たの、あのやたら長い手紙」と話し合う様子が浮かんでおかしい。
しかし実際、理系の学生さんって、文章も上手なひとが多いですからね~。
日常的に論文とか書きなれているし、そもそも頭脳が論理的に設定されている。(はず。多くの場合。)
文系の学生に比べて文章は苦手、と思い込んでいる人も多いようですが、実はとてもまとまった文章を難なく書いちゃうのは理系さんだったりするのです、経験上。
物語は守田君が書く手紙の文面のみで進行するから、次の手紙までに届いたのであろう相手の返事の内容がどうだったのかとか、次の手紙の日付があくことで返事がなかなかもらえなかったんだな、とか何か事件が起きていたのね、といった「向こう側の事情」を勝手に想像して読むというのも、おもしろかった。
それに、守田君の手紙に「うわー勢いでそこまで書いて、相手は怒らへんのやろか?!」とこっちがはらはらしたり、「あ。あんなこと書いちゃったのに無風どころか理想的展開。相手は寛大なお返事をよこしてくれたのね」とか、そのうち守田君の気持ちにすっかりさせられてしまって、こっちまで、早く次のお返事ちょうだいな、的のりうつり現象になってしまったので自分でもおかしかった。
途中、さすがに手紙だらけで読みつかれてきたな~、というあたりに、特別企画的に「失敗恋文大全集」を持ってきて休憩(?)させてくれるあたり、構成も狙ってるな~とにやけてしまいました。
とはいえ、失敗恋文大全集に陥っていた片思いの相手にも、その後ちゃんとしたお手紙を差し出したようなのですが、その中で綴られる「手紙というものに対する想い」がなんだかとてもほんわかしていて、それでいて毅然としていて、いいこと言うなあ、と思いました。
わたしにとっての手紙とは、特段何も意識せずに「書くことが好き」なものだったけれど、守田君の手紙に対する想いを読んでいたら、あらためて手紙という存在がいとおしく思えました。
意味わからんけど、”手紙ありがとう!”な感じ。
そんなこんなで、クラゲの研究はほとんどはかどっていなかったようにも思えますが、(そりゃ毎日あれだけ大量に手紙ばっかり書いてたら時間もなかろう)、最終的には守田君は、ちゃんと恋文の技術を磨くことができたよ��でした。
というよりも、たぶんもともと恋文ぐらい書けちゃう人だったはず。
そして最後のお手紙が無事に届いたなら、恋にも若干の進展は見られるのでしょう。
その後どうなったのよ~、とここは守田君に手紙でつっこみをいれてみたいところ。
手紙の好きな人は良い人に違いない。
この作品を読んで、あらためて、根拠もないけどそう感じたから、いつか守田君、じゃなかった、森見先生にお手紙を出してみようかな。
「なんでもない手紙」を。
むむっ、もしかしてこの作品、それがねらいだったのかしら!
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森見登美彦作品らしいネガティブだけど偉そうな主人公がよかった。
将来の自分をみてるようでものすごい共感できて面白かったけど、オチがなくて残念。別の作品で補完されてるのかな?
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相変わらず森見節全開の本作は書簡体小説。
といってもへんにかたくはなく、読みやすい。
主人公の守田のダメっぷリと傑物っぷりにニヤニヤしながら読める作品で、終わり方にもニヤニヤが止まらない。
森見好きにはおすすめ。
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最後の二章で、主人公の春からの積み重ねが結実したものとなっている。とはいえ、主人公の内面の変化が見られるだけで、最後にまわりの人達全員を集めようとした動機もよくわからなかった。
書簡体小説の限界があるのかもしれない。そのあたり興味深いので、数年間積んだままになっていた三島由紀夫レター教室なども読んでみる。
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書簡体って面白い。自分の送った手紙だけから相手の返事を予想できる、だんだん伏線が見えてくる…あたり森見先生らしい。ヘタレが見栄を張ったり先輩にヘコヘコするあたり、感情の違いが手紙だけでわかる。ラストがハッピーエンドなのか玉砕で終わるのか、微妙なシーンで終わるのがまたいい。続きを勝手に想像できる。小ネタがまたいいです。
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京都の大学から能登の七尾にある研究所へトばされた守田一郎は、後輩の恋相談、研究室の厄介なお姉様への報復、家庭教師時代の恋に悩む生徒、偏屈作家森見氏との文通修行に励むことで恋文の技術を手に入れ、憧れの伊吹さんへの恋文を書こうとするのだが。
いつも通りの森見登美彦らしいダメ学生小説。こういうのが好き。
四畳半とかよりは、恋は短しよりのダメさ。男くささはそれほどない。とはいえ、おっぱいについて語り合うところがまぁ駄目なのか。
気楽に読める。
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森見ワールド全開!
知ってる言葉が出てくるとつい嬉し懐かしい気持ちになるのはファンの特権って感じでいいですよね^^
私も誰かに手紙書きたくなりました!
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「だいたい、相手を褒めるというのも簡単ではない。むしろ、これは難易度が高い。褒めれば褒めるほど嘘くさくなるから、いっそうムキになって言葉を重ねるうちに、もっと嘘くさくなる。たしかに、ひとたび惚れてしまうと、あらゆるところが良く見える。褒めようと思えば、いくらでも褒められます。でもあれもこれもと褒めていると、褒めれば褒めるほど、なんだか彼女がバラバラになっていく。肝心なものがこぼれ落ちる。彼女の横顔であったり、短い黒髪であったり、えくぼであったり、耳たぶであったり、時折見せる無表情であったり、それらを全部足して彼女に惚れたわけではない。俺は彼女の耳たぶが可愛いから惚れたのではない。惚れた彼女の耳たぶだから、可愛く見えるのであります。
しかしそもそも、いきなり恋文を送りつけられ、耳たぶを褒められても怖いでしょう。俺だって怖い。ヘンタイじゃないかと思う。」(187-8)
方法的おっぱい懐疑を試みるもあえなく失敗した大学院生の、文通武者修行を描いた書簡体小説。諸処で思わず頬が緩むこと請け合い。肩の力を抜いて読める、というより、読んでいると肩の力が抜けていく。
夜は長し妄想せよ男子。