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紙の本
純粋すぎて、痛い
2012/11/16 21:59
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：はにーとーすと - この投稿者のレビュー一覧を見る
毎日に閉塞感を覚えていた中三の春。
初めて塾をさぼった公園で、聖（攻め）は五つ年上のカイネ（受け）と知り合います。
聖の周囲の大人たちの誰とも違い、印象的で自由なカイネに聖は瞬く間に惹かれてゆきます。
でも、カイネには他人と深く関われない理由があるようで聖は彼の作る距離をもどかしく感じていました。
青く幼く鮮烈な過去篇｢宵待草｣と、その十年後を描く｢二人静｣の二篇を収録した書き下ろし作品です。
久我さん初のオール標準語作品。
言葉がストレートに伝わってくるからか、全体的にとても切ないお話でしたね。
「好き」っていう気持ちだけでは大切な人を守れない。
聖の焦燥感がとても痛かったです。
ただ、全体的に設定がてんこ盛りすぎかも・・・と思いました。
もう少しすっきりさせた方がピシっと締まったかも。
純粋で切ないお話をお探しの方にオススメしたい作品です。
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