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3月
書物にまつわるシリーズ。
飛鳥井探偵シリーズのように登場人物がプロトタイプに作られているのが特徴的。
近親相姦のあたりは色づけとしておもしろかった。
結局書物「梟の巨なる黄昏」はどうなるのだろう。
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異端の作家、神代豊比古が遺した空前の大作『梟の巨なる黄昏』は、手にした者を破滅させる呪われた書物でもあった。不遇の作家・布施朋之とその妻、流行作家の宇野明彦、大手出版社の次期社長、美貌の阿久津理恵。一冊の魔書をめぐって四人の男女の欲望が交錯する。戦慄の異色長編サイコ・サスペンス。
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メディアが撒き散らす殺意を書いた作品であるが
この2年前に出版された鈴木光司「リング」ほどの
キャッチーさを持ち得てはいない
しかし「父性への失望」が引き金となって
人類を破滅へと導くラストは
後年、実際に持ち上がる衰退の兆し…すなわち
セックスレス/少子化問題について
予見的だったと言えないこともあるまい
そしてその「父性への失望」こそが
現代において私小説というジャンルを成立困難にしたものといえる
「ダメ」と「ダメじゃない」の区別がつきにくくなってきたというかね
しかし
「死の可能性」を踏破することで、これを乗り越えた者は
ひょっとしたらいたのかもしれない
それを考えると
この物語の結末にも、多少の希望があるように思えるのだった
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素材は美味しそうなのに、味付けがいまいちで失敗した料理を食べたような感。ミステリとしては道具立てのリアリティの欠如が気になるし、ホラーとしては書き込み不足で怖さがない。
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◆ネタバレがありますので未読の方はご注意ください
「世界を破滅させる小説」というからにはその中身が知りたかった。「リング」は呪いのビデオとしてその中身を生理的恐怖で表現していたし、人間を発狂させるということであれば「ドグラマグラ」などもあるし。うーん、「ドグラマグラ」が読みたくなってしまった。ラストで子供が使者だったというどんでん返しはいいが、梟とは何だったのかとか、登場人物それぞれの視点で物語を語る展開などももう少し緊張感がほしかった。ちょっと期待はずれ。