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現代社会において如何に女性が不利益を被っているか。意識していない事自体が罪であろう、私は罪人の一人である。しかし、男女間の分断を煽り、ミソジニーを加速させてはならない。建設的な読解力が必要だ。何故なら相手は、女性専用車両にすら、不満を抱える人たちなのだから。
医薬品や交通事情、車のシートにおける設計に至るまで、女はいつも二の次だ。その所為で、防護服なんかでは危険に晒されるリスクは上がり、実際に重傷を負う事も男より多い。骨盤の作りが違うから、男性同様の歩行訓練を強制されるのは辛いし、一人でバスに乗ったり、トイレに行くだけで、男は乱暴を働いてくる。2013年の国連調査では、世界の殺人犯の96%は男性だという。酷い生き物だ。
強引なクォーター制のように、女性役職や採用を一定数確保すべきかという議論がある。能力に従い公平を期すべきという反論には、経路依存的な男性優位な価値基準が能力査定のベースにある事すら気付いていない。一度女性が選考者になれば、異なる基準が生まれる可能性が高く、それがクォーター制の狙いの一つだと理解すべきだ。
分断を避けるべきだと書きながら、しかし、結局、生物としての男女に分断できるはずはないだろう。強引にでも進めて仕舞えば良い。反対論者は、性的パートナーの選択肢から漏れ落ち、やがて消えゆくのだから。
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男女の身体的違い、女性にあてがわれがちな家事労働などが、社会の様々な意志決定から、いかに除外されてしまったいるかを、データ収集の不平等性という観点から説いている力作でした。
扱いを同じにするだけでは平等にはならず、男女の生まれ持っての、または社会的におかれてしまう状況の違い、理想をいえば、それぞれの人々の間の違いを考慮する必要があるのだ、という事をこれでもかと思い知らさせてくれる本です。
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データ量がすごい。女性が多大な不利益を被っていることを改めて認識。LGBTの議論が活発になってくると「普通の女性」の権利がより制限される可能性もある。
ただし自分の周りに限って言えば男性よりも女性が幸せそうに見える。存在しない、無視されることからくる女性の幸福があるのか、不必要な責任を負うことによる男性の不幸があるのか。
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労作。
自分も男だ。
その眼が曇りきっていたことを実感した。
徹底的にデータにあたる姿勢、集めよという主張に納得した。
女性の存在を認めることは経済政策としても正しいことを示している。
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物性研の所内者、柏地区共通事務センター職員の方のみ借りることができます。
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男性優位の世界になっている事をデータに基づいて説明してくれる。薬も男性基準で考えられている〜の件は確かにそうだろうなと見落とすというか気づかないことに気づかせてくれた。
ピアノも男性基準なことも。
この世界を変えていくのは難しいだろう。なぜなら女性である私が気が付かないことが多いのだからこの世界の当たり前を疑うのには限界がある。