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37.
すごい。
自分の中に虚無感と力強い心をどちらも感じる。
現実世界の問題が物語に詰め込まれてる。
7年かけて書かれたという事実にも圧倒される。
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“「私たち、悪いことなんかしてないのにどうしてお互いすまながるのかな? 私に本当にすまないことしてるのは誰? 誰も私に謝らないよ。それが誰なのかもわからないし。だから私、このごろ悔しくてしょっちゅう涙が出る」”(p.88)
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済州島のイエメン難民や韓国の堕胎手術など韓国の社会問題を存じ上げていなかったので、物語の背景がうまく掴めなかった。
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チョ・ナムジュさんの最新刊だが……苦戦。架空の都市国家を舞台にした“痛い”話なのだが、細切れに提示されるエピソードはすぐには関連がわからず、登場人物たちの相関関係も不明。手探りで読み進めるうちに集中力は途切れ、さらにわけがわからなくなる。
訳者あとがきによれば、『82年生まれ、キム・ジヨン』よりも先に書き始めたのに、完成まで7年かかったという。あまり脈絡のない“ごった煮”感は、そのへんも関係するのかもしれない。
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難しかった……超格差社会の底辺の人々の物語。視点と時間があっちこっち行くので、ちゃんと読まないと話のつながりがわからなくなる!
ただ階級が全てではないし、権威は見せかけで1人1人は心のある人ばかりだなとも思います。
貧困とかまで話を広げるならば、見た目や階級だけで評価してはいけないと思わされます。
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抑圧されたタウンの、階級の底辺でもがきながら生きる人々の話。
ひとつの国家が誕生し、それに立ち会った人々の苦悩と、国の外から逃れサハに行き着いた人たち。
そこで生まれた二世、三世にとっては当たり前の世界が、大人になるにつれ、寛容できなくなっていく様子。
サハの住民それぞれの視点で描かれる。
差別、偏見、抑圧の中で生きるサハマンションの人々のリアルが辛い。とてもフィクションとは思えない。どこの世界でも起こり得ることだ。
韓国での社会問題を多数組み込まれて作られた話という事で、作者の現代社会への問題提起を感じた。
全ての人々の話がラストに向けて繋がる訳ではなく、その世界のマンションの住人のエピソードとして書かれるのでまとまりのなさは感じてしまう。
その全部スッキリ描かれない事が、隣人感、リアルさを醸し出す要素なのかも知れない。
あと、韓国風の名前がその音だけでは男女の区別が付かないのは難しさを感じた。
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"キム・ジヨン"、"彼女の名前は"と打って変わったSFだった。チョ・ナムジュはこんな小説も書けるのか。かなり突飛な設定だが不思議とリアリティがある。こんな現実がくるかもしれないと思わせる。また、韓国作品あるあるだが、展開に容赦ない。非常に面白かった。
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あらゆる世界には影があり、それはユートピアでも同じ。
管理企業国家「タウン」の底辺に存在する「サハマンション」の人々の物語。
途中からビッグブラザーに対抗する感がでてきて、正直タウンの謎解きなんかない前半のが好み。
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政府が企業にとって変わる国家のお話。国民はクラス分けされ、職業を割り当てられる。国民向けメディアは一本化。使ってはいけない表現がある。国家を不安にさせる分野の大学教育、職業は廃止。非公開組織の総理団の合議による特措法でいびつな公共性がうまれ、そこが諸悪の根源だとつきとめ、総理館に乗りこんだら空虚だった。誰を相手に訴えたら良かったのか顔のない政治が続いている。このクラスで仕方ないと国民が納得したらそのまま自然と維持される日常の怖さは現在進行形の話ではと捉えることも出来て深刻なテーマに思えました。
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ひとつひとつは描写が素晴らしく、不気味さを上手に表現していて、次々読むのが楽しくなる。
どうなるんだろう、どうなるんだろうと思って、ラスト。無。とりたてて印象の無いラストが残念。
筆者は何か伝えたいことがあると思うのだけど、そうじゃないのかな。
始終、『不気味な街の住人たち』で終わってしまった。
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登場キャラクターそれぞれ、日々が衝撃的だった
(翻訳されたものって読みにくい…(^•~•^)ムズ)
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この作品、韓国史についてきちんとした知識があればより面白く読めるのだろうなと思う。やや上級者向け韓国文学のように感じたがそういう本こそ読むべきだし、訳者あとがきを読むとわかるように、隅々まで配慮され尽くした素晴らしい一冊なので、星4。
登場人物の機微の表現にはやはり感服させられるというか瑞々しい。これは訳者である齊藤真理子さんの力でもあるとは思うのですが、もはや二人のプロによる共同作業のパワーが強すぎて、どの作品を読んでも自分の心が今まで見たことのないような感情の動きをするのでいつも驚きます。
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フィクションといっても現実と地続きなところは面白い
けど、それぞれの元になった事件に対する知識がないの と、あくまでも個々の絶望を提示しているだけなので、 文学作品として解釈をしていくことは難しいかもしれな い。
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総理は誰もいない。なのに、いると信じられている。その異様な国の姿。誰か、とんでもない悪人がいて、みなが騙されたわけではない。そのありようが、とても恐ろしい。
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ディストピアというにはリアルすぎて。
超格差社会「タウン」の中でも最低層に位置し、差別される「サハマンション」の住民たち。
抵抗とケアの共同体。
トギョンの話は、ロマンスで、スキャンダルで、残忍な犯罪だった。