投稿元:
レビューを見る
「三体」を読んで宇宙にメッセージを送る危険性について認識をあらたにしたところで、地球外生命を探すための最新情報が得られるかなと読んでみたこちらの本、いい意味で裏切られました。地球外生物を探すことは、人類や地球上の生物、地球の未来について考えることにつながるという、読んでみれば確かに、と気づかされることが多数あった。そもそも探してる知的生命体の知的ってどういう存在のことだっけ?という問いかけからしてなかなかに複雑だ。何光年、何十光年も離れている恒星系に向けてメッセージを送るのには莫大なコストがかかるのに、地球外生命体がわざわざメッセージを宇宙に向けて送るメリットがないのでは、という現実的な観点は、なるほどと納得してしまった。宇宙人に興味はなくとも、未来に向けて、今何が起ころうとしているのかを知るキッカケとして程よい読み物と思われる。
投稿元:
レビューを見る
単なる「エイリアンはいる」と言うような興味本位的な本ではなく、地球外知的生命探索(SETI)を世界ではいかに本格的に、そして真面目に、さまざまな角度から研究が行われているかと言うことが書かれている本。
生命が人間とは異なるものである可能性を考えれば、地球と同じ条件がそろう必要はなく、何らかの命が生まれる環境は幅広くあるはず。しかし地球外に生命がいるとしても、どんな知能があるかもわからない相手と、いかにコンタクトをとるのか?
これに関しても、人類が歴史の中で今日コミュニケーションをとれるようになっていることが示唆していると言う。
中には理解が難しいところもあったが、筋は理解できた。そして今までは、宇宙人と言うと全く得体の知れない生命体(?)で、高い確率で存在していると思っていたが、過去の生物絶滅の危機を幾度も乗り越えた上で我々が存在していることや、月がないと地球に生命も存在出来なかったかも知れないと言う奇跡的な環境で成り立っていることを考えると、地球外知的生命体の存在はあるのかなと感じさせてくれる。
一方元々ビッグバンで形成された宇宙は同じ元素で成り立っているし、選択と進化により合理的な形質で存在しているホモサピエンスは、ある意味必然なのかなと思うので、知的生命体がいたとしても、感情や形質も似ているのかなと思うようになった。
投稿元:
レビューを見る
エイリアンを探すことは、人類や地球環境について多くを学ぶことに直結することを教えてくれる本です。ただ人類がSETIなどで認識できる知的生命体が、人類と同様の環境で生まれ、類似の知性をもつという前提が、このような試みの限界なのかなとも感じました。たとえばスタニスワフ・レムのソラリスや、ロバート・チャールズ・ウィルスンの時間封鎖などに出てくる生命体?などは、人類にはやはり検出も理解もできないのではないかと思います。おそらくはこの著書に登場する科学者たちも、そのような限界は理解していることでしょうし、その上で様々な考察をして、できることを考えているのではとも思われました。
投稿元:
レビューを見る
冗長なのでかなり読み進めづらいものの、
地球外知的生命体の探索を巡って行われている取り組みについて理解を深めることができる。
投稿元:
レビューを見る
地球外知的生命体を探索する、SETIに関する最新の知見をまとめた本書。
そもそも天の川銀河において、宇宙空間に進出できる文明をもつ知的生命体はどれほど存在しているのか、またその文明の存続時間は人類文明の存続時間と重なりうるのか。また、仮に上記の条件をクリアしていたとして恒星間航行が果たしてできるのか。
もし宇宙人が存在し恒星間航行が可能なのであれば、なぜいま彼らかここにいないのか。つまり、宇宙人は存在しないのでは。という矛盾をフェルミのパラドックスと呼ぶ。
また、SETIとは別に、積極的にメッセージを宇宙に向けておくるプロジェクトもあり、そちらは危険なエイリアンに地球の位置を教えることになるとも危惧されているそう。
ダイソン天体やそうした文明の痕跡を探す方法も模索されている。
従来考えられていたよりもはるかに多くのハピタブルな惑星が次々に発見されているが、現在の文明度では行くことはおろか、直接探査もむずかしく、おそらくそれは仮に存在しているのであれば他の文明もそうなのだろう。
いつか宇宙で人類は孤独では無いことを証明できる日がくるのだろうか。
来てもまだ10000年くらいはかかりそうではある。
少し早く生まれて来すぎた。
第一章は利他行動の仮定として、はたしてエイリアンは地球人類と同じような利他的行動に意味を見出しているのか、利己において行動しているのかを議論
第二章は知能。そもそも文明を持てるレベルの知能は他の惑星で生まれうるのか。
第三章は地球以外に人類に居住可能な惑星がどれほどあるのか。
第四章ははたしてエイリアンが宇宙にメッセージを発信している可能性はあるのか。
第五章はエイリアンは宇宙に進出するほどの文明を持てているのか。
第六章は時間軸。文明の存続する時間はどれほどで、はたして人類文明と存続時間が重なる可能性はあるのか。
第七章は地球から発したメッセージが危険なエイリアンを呼び寄せてします危険性はないのか。
第八章はこれからのSETI。