紙の本
カトリックとカント
2021/04/27 16:59
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投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
何が人を辱め貶める扱いだとみなされるかは文化によって大きく異なるが、カントの道徳哲学の解釈と道徳的義務の性質への言及を通して、人びとの尊厳を敬うことは人びとを敬うことであるとプライドについて言及している書。
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https://www.hup.harvard.edu/catalog.php?isbn=9780674984059&content=toc
https://scholar.harvard.edu/michaelrosen
Culinary Culture and Globalisation - Dignity
https://www.bbc.co.uk/programmes/b01dtwm3
ウォルドロンのタナー講義
https://www.law.nyu.edu/news/WALDRON_TANNER_LECTURES
Tanner Lectures: DIGNITY, RANK, AND RIGHTS
Berkeley, April 2009
https://www.law.nyu.edu/sites/default/files/ECM_PRO_061884.pdf
Lecture 2: Law, Dignity and Self-Control
https://www.law.nyu.edu/sites/default/files/ECM_PRO_061885.pdf
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まあごくふつうな感じ。やっぱり役に立たない概念なのではないかと思うが、この手の話が手に入りやすい形になってるのはとてもよいことだと思う。いまどきの若手中堅の倫理学者の先生たちが名前をあげる人々が勢揃いしているので、そうした人々と国内の研究者がいったいなにを議論しているのかを一般の人に知らせるという意味もある。もたもたした哲学の味が味わえる。哲学科の2回生ぐらいのテキストにはぴったりだと思う。
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「尊厳」をめぐる西欧の歴史をわかりやすく解説。特にカントの考え方、カトリックの考え方、ドイツの基本法の考え方の違いなど興味深かった。
結局、著者は、尊厳の意義として第4の道「人間としての敬い」を選択する。自分を含めた人を「人間」として敬うことが尊厳とする。それこそ、カント、カトリック、ドイツの基本法の多様な尊厳概念の根底にあるとにおわせている。
その結論はよくわかるものの、なぜ「人間としての敬い」が求められるのか。その肝心なところは、自分には読み取れなかった。ヒントは提示したよ、後は自分で考えてみて、ってことなのかもしれないが、少しモヤモヤした。
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日本語版への前書きにあるように、キリスト教が根本にあり、さらにカントについての批判的考察を行なっている。小人投げを禁止した行政について、投げられる人の尊厳ではなく、主催者の行政で禁止された人の尊厳を保つことなど、すこしおかしいところがある。