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アラスカにあるコーヒースタンドのアルバイト店員サマンサ・コーニグは、監視カメラの映像を残して失踪します。
父と交際相手が疑われる中で捜査線上に浮かび上がったイスラエル・キーズという男、これが捕食者だったのです。
しかし、彼を調べれば調べるほど底なし沼のように恐ろしい新事実が…。
調査資料と聴取記録に携わった捜査官への膨大なインタビューを基に纏められたノンフィクションの一冊。
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一件の誘拐事件が発端となり逮捕された犯人。
その取り調べの中で、明らかになった連続殺人事件の数々。
そのほぼ全ては警察がまったく情報をつかんでいないものばかり。
犯人の自供によって明らかになっていくのだが…。
前半は誘拐事件の発生から犯人逮捕までの顛末を描いているが、その用意周到さは、まさに”捕食者”。
あ
後半は、その”捕食者”ぶりが、あからさまになっていく。犯人の自白により明らかになった数々の凶悪犯罪。周到な準備・待ち伏せ、被害者に全く容赦しない犯人の態度や価値観。
しかし、犯人の自殺によって、事件の全容は迷宮入りになってしまう。
捜査の不手際が目立ち、警察、FBIまで、最後まで手玉に取られた感がある。自供のないままとなり被害者の方達の総数は不明という
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村井理子さんが恐怖に慄きながら翻訳していた、その「怖さ」が身に迫る。犯人の目的は「他人を支配し思い通りにすること」…村井さんが思わず戸締りを確認した気持ちが痛いほどわかる。冬のアラスカを舞台に始まる豊かで広大な自然、ショッピングセンターの駐車場は実にアメリカ的風景!けれどそこに機動力と見つからなきゃいいの精神と悪運を持つ犯人が待ち伏せしてるとは…それに加えて複雑な司法システム。市民はなにも知らされないままいったいどうやって自衛すればいいのか。車社会と情報化社会の行きつく先に軽く絶望しつつ、犯人が悪運尽きて捕まったことでせめてこれまでの犠牲者の無念がはらされることを祈るのみ。
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海外ものの犯罪系ノンフィクション(特に亜紀書房)を好んで読むのだけれど、これは傑作。冒頭から終章までぐいぐい引き込まれる。まさに事実は小説よりも奇なり。筆者の取材力にも脱帽。