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過ち、赦し、贖罪…
人間は生きてれば誰しも何かしらの過ちを犯し、贖罪し、赦される。正解なんてきっとない。大切なのは贖罪を受け、赦されることなんだと思う。
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後半は怒涛の展開で一気読みだった。
更生とは…贖罪とは…と色々考えさせられたものの、何が正解なのかが全く分からず、やり切れない気持ちにもなった。
主人公の周りで犯罪が起きすぎていて自分事として捉えるには現実離れしている感もあったが、「これでもか」というぐらいのどんでん返し、伏線回収にはドキドキが止まらなかった。
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かなりハードな話だった。ミステリーとしては伏線回収や後半の怒涛のどんでん返しに興味が先走ったが、読了後は疲れた…となった。
程度の違いはあるとはいえ抽象化すれば熟考すべきテーマであるとも思うが、深く読み進めるとあまり深く立ち入りたくないとも思った。
この手のテーマは連続して読みたくはないが時間をおいてまた読んでみたい。
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*
天使のナイフ/薬丸岳
本棚に同じタイトルの本があるよ、と言われて
見るとハードカバーがしっかりと並んでいました。
まさかの2度読み。
記録をつけていなかった頃に読んでいたようです。
自分の記憶はアテにならないと改めて痛感し、
記録に残すことの大事さを再認識、これからは
ブクログのお世話になります。
二度目とはいっても、ところどころ記憶にある
場面がある程度で最後までたっぷりと楽しめました。
複雑に絡む事件とその関係者たち。
忘れた頃に又読んで、あっと驚きたいです。
〜〜〜
カフェ店長の桧山は、四年前に妻を殺された。
当時、娘は生後4ヶ月。
加害者は中学一年生の男子三名。
少年法で守られた加害少年達は、触法少年として
罰の対象とならず、名前や素性も明かされなかった。
法に守られる少年達には更生の時間が与えられる。
一方、被害者家族の桧山にもたらされる情報はなく、
怒り、憎しみ、憤りを向ける先はない。
大事な人を失ったのに、現実は理不尽で
桧山が言った、
『犯人が少年か成人かで、失われた命の価値が
下げられたように感じる』
やるせない。
少年法では可塑性が重んじられ、成長の過程にある
未熟な精神を持つ少年少女が犯した罪については、
更生のために、その後の時間が費やされる。
何をもって更生と言うのか。
加害者にとって贖罪とはなにか。
被害者の憎しみや怒りを救済するものはなにか。
深く考えさせられる物語。
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文庫新装版の「少年犯罪小説の金字塔!」は伊達じゃない。
骨太にして哀しく切ない極上のミステリー。
罪とは、贖罪とは。
その時、被害者は。
考えさせる名作。
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少年犯罪をテーマにしているので、内容は重いです。
ただ、ストーリーがとてもよく出来ていて怒涛の後半はあっという間に読んでしまいました。
こんな素敵な小説に出会えたことに感謝!
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最後に全てがつながったところは一気読みしてしまった。
重いテーマだが、続きが気になり止まらなかった。
■少年犯罪
凶悪な少年犯罪のニュースを見ると、全く関わりは無いが激しく怒りを感じる。
この感情は正常だとは思うが、ニュースで伝えられた数分の内容だけを聞いて、不足の情報は殆ど自分の想像になってしまう。
後々加害者の生い立ちなどが分かると少し見え方が変わっていくこともある。
祥子や少年達、歩美も話が進むにつれて印象が変わっていった。
少年法があるため被害者の情報は度々取り上げられるが加害者の情報は報道されない。
最近ではネットで犯人と思われる人の顔写真や情報が勝手に晒されている。
結果的に関係の無い人が誤ってバッシングされても、晒した人間は罪にも問われない。
結局は被害者の気持ちは、当事者になってみないと絶対に分からないし、他人が加害者を責める権利も無いと思う。
ニュースを見ただけで気持ちが昂って、そうならないように気をつけなければいけない。
■更正とは
とはいえ反省の気持ちが明らかに見られない加害者を見ると、被害者と同じ目にあわせたいとまで感じてしまう。
そもそも一方的に被害を与えているのだから+αの罰がないと納得がいかない。
加害者の将来を考えて社会復帰させることは必要なのかも知れないが、まず一番最初にやるべきことは自分が何をしてしまい、結果的にどれだけの人の人生に影響を与えてしまったのか分からせることだと思う。
遺族に会いに行くのはまともな神経があればとても怖いし難しいことだと思う。
でもそれ自体を罰と感じて会うことは絶対に間違っている。
本心から行ったことを悔いて会いに行きたいと思う必要がある。
少年の凶悪犯罪ニュースが起こるたびに心がモヤモヤしたりぐちゃぐちゃになってしまうので思うことがありすぎて感想がまとまらなくなってしまった(-_-;)
他人としてできることは、匿名で加害者を責めることではなく、被害者の心のケアやサポートをしていくことだと感じた。
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少年によって大切な人を殺されても、少年は少年法によって守られ、遺族はその素性さえ知ることができない。遺族の無念さがさらなる事件を生み出すのであるが、その連鎖の果てに読者が見せてもらえる、二重三重に手の込んだしかけに、感動させられます。
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後半にかけての展開が面白い。重いテーマではあるが、テーマ自体に深く入り込まず、サスペンス推理小説と思って読み進める方が楽しめるような気もする。
子を持つ親としてみた場合は、いつ事件に巻き込まれるか分からないということと、子または自分がふいに加害者になってしまうことも可能性としてあることに、多少の不安があったことは否めない。。
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難しい少年犯罪を描いた作品。
後半に二転三転な展開が面白かった。
少年法や加害者の思う贖罪…落ち着く所はどこなのか、読み終わっても思案する。
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だいぶ積読しておいたのを満を辞して。珍しく先が気になって家でもゴロゴロしながらあっという間に読み切った。面白かった。
まぁ少しフィクションに過ぎるっていう出来すぎな感もあったけれども、グイグイグイと読まされる筆致はさすがとしか言いようがない。
テーマである少年法も上手にストーリーに利用していて後半の見事な絡ませ方に嘆息する。もいちど言わせて貰えば、フィクションに過ぎるけどw
テーマの割にわりとあっさり読めて終わるなぁ、と思ったものの終わり方はそれほど趣味じゃなかったかも…
と、色々言ったのも良作の証拠。
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少年犯罪がある意味1番重い罪なんではないかと思う作品だった。前科ではなく前歴で済まされる…本当の更生はなんだろう…本当の贖罪はなんだろう。
深い。
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めちゃくちゃ面白かった。
テーマがテーマなだけにかなり重いが、しっかりミステリで全く想像のできない展開と結末に度肝を抜かれた。
過剰な保護主義と人権意識によって少年を守る少年法。それは被害者やその家族の犠牲の上に成り立つ法律。
これがデビュー作ってすごい。
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後半、怒濤の急展開で一気に読んだ。
前半、所々に布石を打っている感じがしたが、予想外の終わり方に面白さを感じた。
たくさんの登場人物たちが出てきて、各々、様々な思いを抱えて生きている。
一様に、何が正義、とは言いきれないところに、少年犯罪の難しさを感じた。
面白かった。
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少年犯罪、罪と罰、贖罪と更生。テーマとしてとても重い内容なのだが、徐々に加速していくストーリーにミステリーの断片がチラチラと見え始め、第四章からの急展開によってグッと引き込まれてしまった。
社会派ミステリーでありながら、見事なエンターテインメント作品でした。