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この岩波少年文庫版「きつねのライネケ」は読者対象として小学5.6年生を想定しているようです。 つらつらと思い出してみるに、KiKi がその年齢層だった頃、子供のための読み物というものの大半は「勧善懲悪」「予定調和」の物語ばかりだったように思います。 そうであるだけに KiKi は読中、まるで当然の事でもあるかのように「ああ、最後にはライネケには罰が当たるんだろうなぁ」と思いながら、ライネケの口から出まかせ答弁を楽しんでいました。 ところが・・・・です。 な、な、なんとライネケは勝利を収め、ライオン王の片腕となって動物王国(?)の重鎮となってしまうなんて!!!
でもね、よくよく考えてみるとまさにゲーテさんが最後の最後に仰る言葉どおり
さてさて世の中とはこんなもの、いつの時代でも、永久に変わりないのではないだろうか。
だよなぁ・・・・・と。 とは言うものの・・・・・・。 こんな救いのない終わり方の物語が児童文学であって、いいんだろうか???とちょっと複雑な気分です。 だってこれじゃ「憎まれっ子、世にはばかる」だし、「正直者は馬鹿を見る」だし、「最後に勝つのは悪賢いヤツ」みたいじゃない・・・・・・。 (まあ、現実としてはそういう側面もなくはないけどさ・・・・・)
(全文はブログにて)
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ライネケの見え透いた嘘に何度も騙される無能な王、正直者すぎて搾取されつづける羊やうさぎたち、そしてライネケが決闘に勝利した途端手のひらをかえす民衆たち。昔からの言い伝えであるというこの話からも、世相はいつの時代も変わらないんだということがわかる。まさに憎まれっ子世にはばかる。
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狐ズルすぎ。
風刺なのでしょうが社会的な事など一切考えず「ライネケェェ(`Д´)!」と立腹しながら読了。
その後「いつの時代もこうなんだろな…」とか「正義って…」とか一瞬考えそうになりましたが、やっぱりライネケ腹立つ~王ライオンもむかつく~
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小学校高学年向け…と言う風に書かれていますが,もし,あなたが初めて読むのなら,大人になってから読んでも,価値のある本です。
ライオンの王様に,きつねのライネケに意地悪されたと,いろいろな動物たちが出てきて,王様に訴えます。
で,王様は,それが本当かどうか確認するために,ライネケを連れてこようとするのですが,派遣されたクマが返り討ちにあいます。次は…。
というように,このきつねのライネケはとても,悪い奴という感じで描かれています。
そして,物語の結末は…
これを言ってしまうと,この物語を読む価値が半減しますので,ネタバレはしません。
こういう話をあのゲーテがまとめたというのも驚きです。
中世のヨーロッパには,きつねのライネケのような話が,語り継がれてきたようです。
そんなきつねや動物たちの話を集めた本も,出ているようです。
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あの手この手のきつねの悪知恵,裁判にも嘘八百で言い逃れる.
「さてさて世の中とはこんなもの,いつの時代でも,永久に変わりないのでは」というのがやり切れない思いで心に響く.