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主人公があまりにも可哀想でできるだけ凄惨なざまぁを期待してしまう
2021/11/19 05:32
8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
恋した相手に振り向いてもらうために努力していたヒロインは、妹が《未明の地》の実質的な生贄として選ばれたことで、恋した相手がなりふり構わなくなるほど妹を愛していたことを知る。
そしてついに妹の代わりになることを望まれ承諾。
23年後、妹夫婦の息子が《未明の地》に訪れ傲慢な態度で彼女を倒して、唯一の友である意思ある聖剣を奪うことを望み弟子入りしてくる話。
読んでてめちゃくちゃ心が痛い。泣きそうだ。
イレーネ何も悪くないのに不憫すぎるし、ロイドが目の前にいる限り悲恋と向き合い続けるのつらすぎる。
かといってロザリーは悪い子ではない。
イレーネに犠牲を強いた上で幸せを享受しているブライトが、この先の展開で大いに傷ついてくれることを期待したい。
いや、この後ロイドがイレーネと恋仲になる展開がくると想定した上での話だけど。
両親の所業を知ったときのロイドの衝撃をおかずにお腹いっぱい食べたい。
ロイドも現状クソ生意気すぎてマジで一度外に捨ててきてほしい。
こんがらがりすぎた関係が非常に苦しくて美味しい。
いやもうイレーネは幸せになってほしい気持ちしかないけど、ブライトとロイドはひたすらに苦しんで苦しんで苦しみ抜いてほしいぞ!
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ロザリーを救うためとはいえ、ブライトがウィステリアに持ちかけてきた話は中々えげつない。
タイトル通り、妹の代わりに死んでくれと言う。
彼女のブライトに対する気持ちに恐らく気付いていながら。
なまじそれまでの過程を丁寧に描いているからこそ、読んでいて余計に彼への怒りを募らせる羽目になった。
悪役というわけではなく、酷いことを言っている自覚もありながら、それでも結局やっていることはえげつない。
果たしてウィステリアの命を代償にロザリーと結ばれたとして、彼は幸せになれるのだろうか。
呪いのように、その後悔は付き纏うぞ。
そこまでの覚悟というか、将来の見通しまでは持てていなかったのではないかなと勝手に予想。
そのツケが、憂いある今の表情に、そしてきっと丸っと息子に出てきている。
身代わりになっても死ぬどころか、ほぼ当時の姿のまま40代に突入したウィステリア。
年齢は増えたが、初恋を未だ引きずったままなので、異性に耐性のないところにやって来たのが、何の因果かブライトの息子。
しかも見た目そっくり。
そりゃ40代と言えども彼女に冷静になれというのが難しいところ。
聖剣サルトとのツッコミというか漫才がなければ乗り越えられたかどうか。
喋る聖剣のキャラが明るく、ウィステリアにツッコミ入れながらも彼女の味方なのが、悲観的な状況の中でも話が暗くなりすぎなくてよかった。
聖剣の存在に随分救われている。
色々な意味で。
一方でやってきた息子のロイド。
天才肌の自信家だが、それゆえに拗らせている部分も。
前述通り、それは両親が抱えている呪いのような因果のせいもあると思う。
ロザリーはブライトがやらかした件を知らないから、まだ同情の余地はあるし、ロイドもまたそのことを知らないから。
そう、ウィステリアの身の上を知らないから、特に初っ端はかなり読者にも嫌われそうな性格で(初恋の男の顔して容赦なく酷いこと言ってくる感じ)何度真実をぶちまけてしまえよと思ったことか。
その真実を知ったときは、きっと自身の出自を悩むことになるのではないかなと今から楽しみ、もとい心配ではあるけれども。
そこからの手のひら返しが見たいというか。
まあ、その前に「堕ちそう」ではある。
王女アイリーンのためにやって来たというのに、目的を忘れていきそうな気がする。
幸い、ウィステリアはロザリーの義姉なので、甥っ子のロイドと直接の血の繋がりはないから、そういう意味での心配はないのだが。
弟子が堕ちるが早いか、師匠が堕ちるが早いか。
前者な気がする。
そう言えば、その王女アイリーンも何かただならない雰囲気があり、やらかしそうな雰囲気がひしひしと。
結構ドロドロした話になりそうなので、その辺の緩和にも是非聖剣どのには役に立っていただきたいところ。
次巻もぜひウィステリアと漫才のようなやり取りをして空気を和ませてくれ。
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いのところ主人公イレーネは報われていない。
ラストはハッピーエンドをお願いしたい。
聖剣ハルトは救いですね。この剣にも何かハッピーがあるとイイなぁ。
絵はとても綺麗。美形達を描くのにピッタリですね。
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面白いけど自分が死んでくれって言ったのにそれを知らせず蝶よ花よされてる妹も公爵も好きになれないキャラ。
醜聞にさせてしまってて可愛そうすぎる。
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既にweb版で1部の最後まで読んでいて書籍が欲しくて購入、読了。
再読になるせいか、最初の数ページ目から涙が止まらない。彼女にかける周りの言葉の何気なさに、22年の月日の孤独と絶望を感じて泣ける。
まだ1巻でこれだけ泣いたら、手元にある3冊を読み終える頃には目が腫れてるのは間違いなさそう。