投稿元:
レビューを見る
『喋々喃々』読んだ。今あるもので満ち足りるということ。あるがままを大切にするということ。自分の心を受け止めるということ。明日のあなたに、今日の私も会えますように。
投稿元:
レビューを見る
主人公は谷中でアンティーク着物屋さんを営む栞さん。
季節に合わせた和装がステキで、
手料理も外食も美味しそう。
栞の想い人が妻子持ちなので、楽しく読み進めることはできませんでしたが、最後まで読み進める価値はあると思います。
投稿元:
レビューを見る
和装、四季折々の挨拶、お付き合い、古い言い伝え、暮らしの知恵、旬の食べ物。
ひとつひとつを大切にして、こまごまと生きる主人公のかんじがとても魅力的。
恋愛のしかたもあわあわとしていて、透明で、好きです。
谷中に住みたくなります。
投稿元:
レビューを見る
栞さんの季節に沿った生活の仕方には憧れるものが多く、街を愛して楽しむ
ところとかとても魅力的。
誰かと一緒においしいものを食べるっていう情景も大好き。
・・・なのだけど、どうしても不倫話は苦手だ。
その辺の決着もついてないし、楽しいはずの場面に影を落として読んでしまう。
投稿元:
レビューを見る
季節の移ろいをしっかり描きながら、栞のこころの移ろいを捉えた静かな物語だと思った。
でも自分自身には置き換えたくない、ワガママな気持ちもあり…。
ひとの気持ちってムズカシイ。
丁寧に毎日を生きている栞だからこそ、落ち着いた結末であって欲しかった気がする。
投稿元:
レビューを見る
舞台は、昔ながらの町並みが残されている東京の下町〝谷中〟です。〝谷中〟は正確には、下町ではなく寺町というんだそうですネ。その寺町の雰囲気とともに、男女の淡く危うい関係が描かれていて、タイトルにぴったりの内容でした。四季の移ろいや、折々の行事や、旬の食べ物、主人公の住んでいる古い町屋や、普段着にしている着物なども、失われつつある情緒を、そこはかとなく醸し出していて良いですネェ。
ちなみに〝喋喋喃喃〟とは、男女がむつまじげに語り合うさま。または、小さい声で親しそうに語り合うさまを表す言葉だそうです。〝喋喋〟とは口数の多いさま。〝喃喃〟は小声でしゃべることなんだそうですよ。
投稿元:
レビューを見る
衣服や草木、食べ物や行事等を通した季節の移り変わりに関する丁寧な描写、更に小さな生き物や出来事、他人に対する優しい目線など、心洗われるような繊細な作品です。
2人の関係が不倫でなければ更に純粋に感動できたのか、逆に不倫という危うさが背景にあるからこその美しさなのか。う~ん、悩ましいですね。
投稿元:
レビューを見る
食べ物がとってもおいしそう。下町、寺町の雰囲気が心地いいです。問題が解決を見せず、向かう方向性も見えないという驚きの終わり方でしたが、喋喋喃喃の題名の通り、ささやくように、静かにゆっくりと日常と向かい合っていく課程のみを描いた物語なのかなと思いました。
投稿元:
レビューを見る
あぁあ、終わっちゃった。粋と古さと、美味しさとしつらいと想いと四季と、たくさんの素敵がここにある。オトコとオンナはとまらない、流れるままに。どうかこのままこのままで。
投稿元:
レビューを見る
谷根千の着物屋さん。雨の日は休み。
それだけで素敵です!出逢う人がそれぞれ魅力的です。
素敵な大人の恋でした。
またまた食べ物が美味しそうでお腹がすきました。
投稿元:
レビューを見る
主人公が身につける着物もあんな柄かな、こんな感じかな、と想像して読むと楽しいのですが、
出てくるお菓子やお料理、主人公がつくるお惣菜がまたおいしそうで・・・。
読んでいておなかがすいてきます(笑)
<!!!ネタバレしています!!!>
春一郎さんと主人公栞の歳がどのくらい離れているかはわかりませんが、文章から察するに春一郎さんはけっこうなお歳なのでは・・・?
わたしのなかでは栞の父親と言ってもおかしくないくらいの歳、ということになっています。
そこがちょっと・・・でした。
歳の離れた人と付き合うことに偏見はないのですが、この物語にはふさわしくないような・・・。
うまく言い表せないのですが。
雪道くんは同い年くらいだと思うので、どうして急に全然違うタイプの春一郎さんに惹かれたんだろうなーと思います。
不倫というのもほのぼのとしたお話には似つかわしくない気がします。
以上が☆5つに満たなかった理由です。
そこはうーんと思いつつも、全体的な雰囲気というか流れている空気は好きです。
長野さんの小説を読んでも思うのですが、京都の雅もいいけど、東京の江戸の残り香(伝わるかな;)もいいなあと改めて思いました。
東京の下町は京都に負けないくらい風情がありますね。
最後に登場するカフェやお菓子屋さんのマップもついていて、その辺りを散策するのにも参考になると思います。
雪道くんが亡くなっていたというのは衝撃的でした・・・。
彼の奥さんが現れたとき、わたしは春一郎さんの奥さんだ!と思っていて(笑)、ここまでのほのぼのとしたお話は終わり、ここからはどろどろの憎悪劇が繰り広げられるんだわ・・!とドキドキしたのですが、ぜんぜん違いました。
作家さんは一作品、一作品に全力で取り組んでおられるはずなので、このようなことを軽々しく言うのは失礼かなあと思いつつも続編、期待しています。
(その際はきっと春一郎さんとの仲がさらに問題となってしまうのだろうけれど・・・)
投稿元:
レビューを見る
2011.09.23読了。
この本はやばい!
私の好きな谷中、お寺、着物、美味しい料理、下町の人の温かさ、いろんな物がぎゅっと詰まってて、読んでるだけでワクワクする。
食堂かたつむりでもそうだけど、シンプルな手料理は見習いたい物がたくさん。
そして今回は実在する美味しいごはん屋さんまで!
行ってみたかったお店が出てきてますます行きたくなった。
おいしいものを好きな人と一緒に食べるって本当に幸せなことだと思う。
そして谷中の寺町の描写や季節の描写は本当に素敵だし、谷中に住みたくなった(笑)
また谷中散策に出かけよう。
ストーリーも良かった。
生きている者同士が出会えただけで奇跡。イッセイさんの話を読んでて、雪道君の死を知り、本当にそう思った。
投稿元:
レビューを見る
東京・谷中でアンティークきもの店を営む栞(しおり)の恋を描いた作品。大人向けの童話のような話です。あくまで大人向け。教訓や風刺的な要素をたっぷたぷに含んでいるからです。きもの店の状況は、静かで地味な生活ならなんとかおくれる程度です。個性的なご近所さんがしばしば立ち寄ってくれるのが楽しいです。栞はそんな生活がとても愛おしくて仕方ない様子。しみじみと幸せなんです。でも、ひとり。寂しいのも確かです。別れた彼氏のことがいまだ脳裏を横切ります。そこに、茶会用のきものを求めに男性客が登場します。穏やかで優しくて、仕事のできる人です。やがてふたりは恋に落ちます。でも、男性は既婚者だったのです。さあ、どうなるのでしょう。読んでいてドキドキするところでした。ここは多くの読者の感情に触れるところでしょう。好き嫌いの意見が大きく左右するところでしょう。特に既婚女性には、不快感や嫌悪感を抱く方も多いでしょう。許せないという方も、神経を逆なでされたと感じる方もいるでしょう。以前読んだ警察小説で、既婚の警察署長が部下の女性刑事に恋心を抱く、というのがありました。その感想に既婚女性読者の「許せない発言」を見ました。既婚女性にとってはたとえ作り話であろうと駄目なものは駄目なんですね。強く思い知らされました。ただ、私の場合はそうでもないんです。現実社会では駄目だけれど、フィクションの世界でならありかなと。不倫発覚の男性タレントによる、「不倫は文化だ」発言は当然アウトですが、文学の中での「不倫」という設定には単純に切り捨てられない何かを感じさせられます。最初に書いたように、こういう小説は教訓や風刺的要素をふんだんに盛り込まれています。人間の矛盾した言動を提示して、「人間ってなんなの?」という疑問を読者に持ってもらおうと意図しているに違いない、と思えてならないのです。暗に発することにより、読者にあれやこれやと考えてもらえたら、と作家はなにげなく仕掛けているのだと思います。もちろん、肯定的で理性的なお上品な感想だけでなく、否定的で感情に走った怒りたっぷりの批判も含めて、とにかく読者には自由に幅広く考えてもらえたら本望だというのではないでしょうか。私自身、現実の社会でこれまでにいくつかの不倫を見てきました。確かに、間違いなく、傍から見ていても嫌なものです。本人たちだって結局は嫌な思いをするのです。いずれ辛い思いをする破目に陥ることははじめからわかっているのに、くっついてしまう。莫迦な人間は多いんです。いなくならないんです。不倫映画や小説があるから、そういう莫迦な人たちが減らないんでしょうか。そんなことはないと思います。それでは、不倫映画や小説があるから、それが教訓となって莫迦な人たちが減るんでしょうか。それも疑問です。結局、小説や映画で不倫を描いた描かなかったは、その作品の良し悪しとは関係ない。感情的になって、結びつけて考えてしまうのはどうかと考えるようになりました。この小説の場合も、不倫にばかりに目を向けずに、主人公・栞が背負ってきたもの、彼女の離婚した両親や妹たちとの関係、別れても好きな元カレの現在、そんなことなどにも思いを巡らせたいです。自分が栞の立場な��、あるいはほかの登場人物の立場ならどうなってしまうだろう。どう考え、どう行動するだろう。私は実にあれこれと考えさせられました。父親違いの妹。元カレ。ご近所にひとり暮らすご老人。彼らはこの小説の中でどんな役割を果たしているのだろう? 私には、人の一生の最初と最期を同時に見せてくれているように思えてなりませんでした。ただ、こんな思いは、いろいろと感じたものの中のたったひとつのことに過ぎません。この小説は数え切れないほど、もっともっと考えさせてくれます。不倫話に嫌悪感を覚える人がいるのは仕方ありません。でも、それだけでこの小説を駄目とするのはもったいない気がします。
投稿元:
レビューを見る
アンティークきもの屋を営む主人公・栞の日常と恋愛を描いた作品。
全12章からなる物語の随所には四季を感じる行事や食事が織り込まれ、1章ごとに季節の移ろいと栞の心境変化を表現している。
ふわふわとした耳触りのやさしい言葉で不毛な不倫関係を美化している感が否めない。
投稿元:
レビューを見る
アンティークきもの店を営む栞と、ある日店に訪れた客、春一郎。ふたりは次第に恋に落ちていく。しかし、春一郎の左手の薬指には…。
面白かった。食べ物も美味しそうで、きものも素敵で。慎ましくて、華やかではないけれど、小さな幸せはここでもそこでも見つけられる。しみじみ日々を過ごす二人である。そんな感じ。
Amazonで評価がめっちゃ低くて驚いた。私は面白いと感じたから、なんでやろと思ってレビュー見ると、不倫を受け入れられないという意見が多かった。
なるほど、そう感じる人もいるのか。
「不倫」と書いたら生々しいものを思い浮かべるかも知れないけど、この二人の関係はとても清い。きっと今時の中学生の方が進んでると思う。そういう所に、不倫ながらも好感を持てた。
その先の二人はどうなるかわからないけれど、相変わらず急な進展はないんだと思う。ゆっくりゆっくり、進んでいくか、退いていくんやろうな。
愛って色んな形があるんやなぁ…と、しみじみ思う。
面白かった。