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なんなんだまじで。この世の狂気を全て集めたような文章ばかり
最後のメール文のやり取り、正反対の地獄と地獄だったわ
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解説にも書いてあったけど、自分の中でずっと薄く広く蔓延っている「カウンター悪意」を論理的に言葉を用いて表現されていてある意味気持ちよかったです(特に初美が書いた徳山の女の先輩への返信のメール)
ラストを無理にハッピーエンドにするわけでも悲劇で片付けるわけでもないところにも安心しました。どんなに楽観的でもどんなに虚無主義であっても人間いつかは死ぬという真実は変わらない、ならばどう生きるか、を考えさせられる作品だったと思います。
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外見的にはキャバ嬢のヒモになった1人の男の破滅の物語のよう。
ただ、人間誰しも我慢しながら交友関係を維持している部分はあるだろう。ちょっとした不満はあるものの、それをいちいち口に出してしまっては交友関係など構築できない。だけど主人公の徳山はひたすら自尊心を高めてくれる初美という人物に出会ってしまった。初美さえいればその他の人間と、少々の不満を抱えながら付き合う必要はないのではないか、そう思わせてしまう魅力が初美にはあるし、実際に初美は支え続けてくれるからこそ徳山は変わってしまった。破滅のようでもあり、実は救済なのかもしれない。
初美という女には謎の魅力があってすんなりと読み終えてしまった。
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するする読めた。どうやって終わるんだろ〜〜?!と思いながら読んだので、ここで終わるの?!って感じだったけど、解説読んで、この小説を「救いがない」とか「ファム・ファタールもの」とかの型にあてはめて読み解くのではなく、現実には型なんてものは存在しないと思えれば良いのか、と思った。
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一気読みしてしまった
悪意を詰めた作品でした…
最後どうなるんだろうと気になる自分も悪意の塊なんだろうか
『そこに人間の悪意を陳列したいんです』_φ(・_・
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好きな人とうまくいかなかった時にふと
読んで見た本。
初美の「ファム・ファタール」感は、自分にフィットは
しなくても納得できる部分が多かったり、
人間の虚しさ、愚かさ、弱さを痛烈に批判している。
【⠀トラウマとかDV体験とかそんなん、1種の杖やと思います。心のバネになったり言い訳にもできたり。アクセサリー代わりにしてる女の子もいてるし。あと、現代の流行病に乗れている感もある。】
トラウマって自分を守るおまもりみたいな意味合いでも
とれるなって思う。逃げている人を最近見かけたな~
最後の形岡と、初美のメールのやりとりは
気持ちが悪いでしかない。、
現代社会には、形岡のような綺麗事をまとった
初美が多いと思う。自分はかたにははまりたくない、
けれどはまってしまう。
人には大変進めにくい本。だけどぜひ読んでほしい。
ひとことでは感想を言えません。
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読み進めるのが怖いと感じる小説に初めて出会った。
この2人の行き着く先は破綻とも言えるし最高のハッピーエンドとも言える。初美ほどファムファタールという言葉が似合う女はいないんじゃないかと思う。最高の地獄を見せてもらった気がする。
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久々に読んだ小説。終わった瞬間、え?と声が出た。面白い読書体験をした、という印象。解説を読んでも新たな手掛かりは然程感じられなかった。読み終わった後、死にたくなったら電話してください、と勧めてくれた人に言われていたが、考えても意味が分からない。
読み進める中でラストをいくつか想像したが全て外れた。死にたくなったら電話して、と主人公か私に言わせるようなラストを想像した。どうせそうゆうラストが来るんだろという気持ちで終盤読み進めたが全然そんなことはなく、なんなら話の途中で終わった印象。クイズを出されて答えを一生待っている気持ち。え、それで?え、え?
スッキリはしないがそれはそれで構わないと思うし、いつか分かってしまう気もしている。
結局読み終えるまで4.5時間かかった気がする。こんな薄い本でそれはちょっと信じられないし、あまり信じていない。ページを捲る指が止まらなくなったのは主人公の家に友人が来た辺りからか。その前の菅野への当たりも痛快だった。
え、え?となったのは在日という単語が出て来たところからで、事前に著者が在日韓国3世と聞いていたこともあり困惑した。しかもそれに対する答え合わせ(どうして彼女がそれを知り得たか)の記載がなくやはり戸惑った。
全体的に台詞が多く読みやすかった。そして後半の疾走感が堪らなく気持ちよかった。
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帯に書かれた窪美澄さんの「強烈な読後感の傑作。かすかな希望も、ほのかな光も、ないけれど。」がしっくりくる作品。ファムファタールもののプロットに縛られる読書体験。
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徳山と初美みたいな考え方も、徳山の周りの人間の考え方もどちらも持っているしどちらも間違ってるような気がする。
少し前まで物事を0か100でしか考えられなかった自分を見ている気がした。
結局人間の感情も考え方も価値観もグラデーションで出来ていて、その時々の周りの人間の影響だったりを多分に受けている。
初美が徳山の周りの人間にネガキャンして回っていたのか定かでないし、元々素の感じから初美を悪く言う人ばっかりが徳山の周りにたまたまいただけかもしれないし、初美の言うことも徳山の周りの人間が言うことも、徳山が勝手にそう解釈していただけかもしれない。
初美は最後の方ほとんど喋らず動かなくなっていたのは、単に衰弱していたか、死ぬのに徳山を待ってられなかったか。
徳山は完全に初美に依存していたと思うけど、初美が先に死んでしまった状態で一人で死ぬことを決断できるのか。
とんでもないやらかしに次ぐやらかしをした徳山がここから日常を持ち直すことはとても困難だと思うし、徳山に一人で死ぬ勇気があるとも思えない。
共感できるところがあるような、人間関係を構築する上で人に依存しすぎないこと、人間なんか完全に信用すべきじゃないよと教えてくれているようなそんな本だった。
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いろんな価値観や考え方、生き方があるけれどその人にとっての正解はいろいろで、何事も押し付けは良くないよねって話。
序盤に出てくる中世の拷問や歴史の話には吸い込まれた。
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世俗から完全に離れた思考と感覚を持つ
魅惑のダークヒロイン。
凡庸な徳山と共に、読者である私も初美に魅了されていく。
初美が話す内容は、魔女狩りや死刑の手順など、過去の残虐な殺人の様子であったり、死への憧れや、生きていくことの汚らわしさだったりと、日常世界から大きく離れてはいるものの、初美の見ている世界とその言葉を全くの間違いとは決して言えず、むしろ本当に正しいのは初美の方じゃないか、とも思わせる。
生きることは本質的に醜いものであることを自覚し、受け入れて、うやむやにすることでしか、生き続けることはできないのかも知れない。。
突き詰めて生きてしまうと、待っているのは孤独だったり、餓死だったりするのだろうか?
そうした恐れと魅力を感じながら読み進めました。
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ニヒリズム
初美みたいに全てを悟ったように何にも期待せず緩やかに死に向かうのと、形岡の言うようにありきたりな幸せを幸せだと思い込んで良いことも悪いこともそれなりに享受してそれなりに搾取されてそういうの全部気づかない馬鹿のままゆるやかに人生を終えていくの、どっちが幸せなんだろうと考えさせられた
大した個性もない、それが初美がいう"逆コンプレックス"のような私は、徳山みたいに簡単に初美にのめり込んでしまうんだろうな〜と思ったし、虐殺と人を自殺に追いやる事の境目とか、初美と自分の境目とか、いろんなものの境界線って結局なんなのだろうと感じた
個人的に初美が逆コンプレックスについて、苦労?は武器になったり心の支えになったり言い訳になったりする的な事を言ってたのに、すごく共感した。
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結局ふたりとも何がしたかったんだろうって感じでよくわからなかった。
初美は悪女というより、強い毒でカリスマだなと思った。
だから徳山が初美に惹かれて影響受けて、どんどん初美化していくのは分かるんだけど、思考停止してる様が痛々しく滑稽で、馬鹿だなあって。
それが洗脳ってことなのかもしれないけれど。
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友人から借りて読んだ本だった。
友人曰く、「この本以上に興奮するものはない」とのこと。私もドキドキしながら読み、たしかにこの本は読む劇薬のような癖の強い本だったと感じる。
しかし、私とはまったく性格も考え方も違う女が登場する物語だったので共感が薄く、なるほどこういう考えもあるのか、とふむふむしながら読み進めた。
最終的にハッピーエンドともバッドエンドともとれない表現で終わったような気がするが、それが彼にとってのこれから歩む人生なのだろうとおもった。
友人は「読んだら死にたくなった」と話すが、私はなんとも感じなかった。おわり。