投稿元:
レビューを見る
たかが手紙、それがどうしたの。最初にこのタイトルを見たときはそう思った。
しかし、読んでみて、全く感心してしまった。手紙ってすごい。こんなに自由自在になんでもかんでも表現できるものだったんだと目からウロコ落っこちた。
いい本だった。
投稿元:
レビューを見る
12人の手紙の形式をした短編集です。
手紙を通してそれぞれの人生や人柄が垣間見え、各編切なく、愛しく、そして驚きでした。
登場人物達が、別の手紙で所々リンクして繋がっているのも楽しめます。
最後のエピローグが秀逸で、それまでの手紙に登場した人物達をまきこんだ事件において、彼らのその後を描くとともに、驚愕のトリックと真相で事件と物語を上手く締めています。
投稿元:
レビューを見る
題名の通り十二人の手紙で構成されてます。手紙の中には出生届や死亡届等も含まれていて 十二人の人生が交わったり離れたりしながら描かれています。 内容はちょっと暗めですが 手紙形式だけで人の人生をこんなに浮き彫りにさせるなんて 凄いです。著者の人格はさて置き この作品は良いです。
投稿元:
レビューを見る
手紙のみで構成された短編集。
工夫が凝らされていて面白かったです。
中には「これはどういうことだろう」と悩んでしまう話も有りましたが、おそらく私の理解力の問題でしょう。
投稿元:
レビューを見る
詳しくは言えませんが、最終章で、12の物語は繋がり、驚くべき結末を迎えます。私の大好きな手紙形式のお話だったことと、結末の意外性とが素晴らしくよかったです。1978年初版の小説だそうですが、古さを感じず読み進めることができました。
投稿元:
レビューを見る
1978年作。最近はメールに圧され、めっきり交わさなくなった手紙。しかし、作品は古びない。手紙と言っても、趣向はそれぞれ違う。最終話は劇の舞台を見るよう。解説も最後にして、必ず第1の手紙から読むように。
投稿元:
レビューを見る
タイトルのとおり、すべて12人からの手紙で成り立つ物語。
手紙の他に出生届や死亡届なんかもあり、普通の小説とは一味も二味も違うおもしろさがありました。
手紙だから、時々ウソもつくし見栄もはる。
そんな人間臭さがいっぱいつまっていて、笑いあり涙ありな人生ドラマです。
短編に見えて、実は連作。最後の最後までおもしろかった!
今の時代は手紙のやりとりなんて年賀状くらいだから、現代版だと「十二人のメール」になるのかな。
「メールなんて・・・」と思わずに、それも読んでみたいです。
投稿元:
レビューを見る
烏兎の庭 第四部 書評 3.30.14
http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto04/diary/d1403.html#0330
投稿元:
レビューを見る
随分前に書かれた本なので
今とはちょっとずれる感じもあるけど
とにかくやっぱり井上ひさしの作品は
奇想天外という言葉がぴったりだと思う。
作品を全部手紙という形式で進めていくのも
変わってるし、同じ人が書いているのに
書く相手によって、書き方が変わるところもおもしろい。
そして、何より落とし穴がたくさん。
一作品読み終わる度に、「そうだったの?」と
びっくりさせられてしまう。
彼の原作の舞台を見てみたい。
投稿元:
レビューを見る
初めて手紙で書かれた小説を読んだのは学校の図書館でかりた「足長おじさん」でした。 最近読んだ手紙で書かれた小説でとても面白かったのは「恋文の技術」 手紙で書かれたお話三冊目井上ひさしさんの御本としては二冊目十二人それぞれの個性あふれる手紙が綴る物語が最後には・・・夢中になって読みました。 井上ひさしさんおもしろいなあ・・・
投稿元:
レビューを見る
手紙だけで物語を構成するという、作者がその技巧を見せる。ただ風俗がかなり古くさい。最後に各短編を収斂するというスタイルだが、手際はよくない。
投稿元:
レビューを見る
すべてが手紙形式で書かれた小説。
ふつうの手紙かと思い読んでいたら、
それぞれの章で巧妙なオチが。
そして、最後にすべてがつながる。
物語は決してきれいごとばかりじゃなく、
人間の汚さや悲しみも書かれていて、
明るい気持ちにさせてくれるというものではないけれど、
常に意外な展開を見せられ、おもしろかったです。
この作品、初版が1980年。
これだけ読み継がれていることはすごいことだし、
時にはちょっと昔の作品を読んでみるのもいいなと思いました。
投稿元:
レビューを見る
十二の手紙から綴られる数奇な物語。
「手紙」という今となっては古風な伝達手段からは、
時代を感じさせる描写や言葉遣いは多く出てくるが、
ミステリーとしての趣向や物語の質は、決して古臭くない。
むしろ「赤い手」の手法は新しささえ感じた。
他にも、オチに皮肉が効いて笑える「葬送歌」
連続どんでん返しが見事な「ペンフレンド」
心理サスペンスに近い「隣からの声」
など、それぞれの短編だけでも完成された面白さがあるが、
最初から順に通して読んでいくことで、
長編ミステリーとしても完成されている。
エピローグを読んで初めて気付く、
物語同士の意外な接点には驚かされた。
投稿元:
レビューを見る
手紙のやり取りだけで物語が進んでいく12の短編集。
死亡届、出生届、転入届、婚姻届、等で一人の女性の人生を表現したり。。。
30年以上前の本なので古い内容や表現もあるけれど
内容としてはなかなかブラックなところが好み。
きちんと順々に読んでいくと面白い仕掛けがある模様。
投稿元:
レビューを見る
「ペンフレンド」、「玉の輿」といったタイトルに惑わされて拾い読みしたり、解説を途中で読んでしまうと本書の味わいは半減します。