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大沢在昌の連作ミステリ短篇集『亡命者 ザ・ジョーカー 新装版』を読みました。
『流れ星の冬』に続き、大沢在昌の作品です。
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殺し以外のことならば、あらゆる厄介事を引き受ける男、名前はジョーカー。
今夜もジョーカーが待つ六本木のバーに依頼人がやってくる。
二十年ぶりに白髪の英国人男性が訪れてきた。
ジョーカーが先代からその名を引き継ぎ二代目ジョーカーとして初めて受けた依頼人だった。
人気ハードボイルドシリーズ第2作 。
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2005年(平成17年)刊行された作品… 殺し以外の揉め事・困りごとなどを解決するプロのトラブルシューター・ジョーカーを主人公としたジョーカー・シリーズの第2作です。
■ジョーカーの鉄則
■ジョーカーの感謝
■ジョーカーと「戦士」
■ジョーカーと亡命者
■ジョーカーの命拾い
■ジョーカーの節介
■解説 吉野仁
着手金は100万、仕事は「殺し」以外のすべて… 六本木裏通りのバーを根城にしているジョーカーのもとに、白髪の英国人男性が訪れてきた、、、
彼は、ジョーカーが先代を継ぎ2代目となった初仕事の依頼人だった… 20年の時を超え、新たなる依頼がもたらされる『ジョーカーの鉄則』。
本シリーズは初めて読みましたが、ちょうど最初に収録されている『ジョーカーの鉄則』がジョーカーの初仕事を回想するエピソードだったし、その次に収録されている『ジョーカーの感謝』も過去の事件を回想するエピソードだったことから、ジョーカー・シリーズの世界観に入り込みやすかったですね。
それぞれ愉しめましたが、、、
買ったばかりのゲームソフトをカツアゲされようとした小学生の少年をジョーカーが救ったという過去の出来事につながっていく『ジョーカーと「戦士」』、
10年前に名古屋の空港で果たせなかった仕事の裏側の企みが次々と明らかになり、物事の見え方が次々に反転する展開が愉しめる『ジョーカーの命拾い』、
ジョーカーが事務所としているバーのバーテンダー沢井の娘が登場し、意外な展開を見せる『ジョーカーの節介』、
あたりが印象的でしたね… 面白かったけど、大沢在昌の作品は、長篇でじっくり愉しめた方がもっと良いかな。