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『見てます・・・・全知全能の神、サダイが、見ています』救いたかった命、奪い取られた命。【これは夜明けか。それとも、長い夜の始まりか。】緊迫感のある鼓動が伝わりそうな警察小説は誉田さんならでは。潤平が美祈を救い上げられて良かった。あれよあれよといつの間にか物語のヒーローになってた潤平、やるな。〈追記〉なんでかな。唐津には死んで欲しくなかったんだ。物語終盤、敵であるはずの唐津と潤平が心の壁を越えて会話をしている場面がとても印象深い。
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すごく猥雑なところのある話ですが、面白かったです。
西多摩郡檜原村で首なし死体が発見されます。
鵜飼刑事らは首なし死体の主をカルト宗教の「サダイの家」からの脱会者の相談にのっていた弁護士であったことを突き止めます。
鵜飼刑事は若い頃「サダイの家」に恋人だった女性教師を殺されています。
そして元キックボクサーの河野潤平は勤め先の餡子工場にバイトで入ってきた少女有川美祈19歳に惹かれ、何度か誘いをかけてもつれなくされ、後をつけてみると、美祈が「サダイの家」に入っていくところを目撃します。
そして数日後、潤平は謎の男女の二人組に拉致されますが、その二人からキックボクシングの腕を買われ、美祈が教祖らから性的暴行を受けていることを聞かされ、「サダイの家」から美祈を奪還する計画に引き込まれますが…。
「サダイの家」は狂ったカルトとしか言いようがなく、潤平たちは首なし死体がゴロゴロする中、カルト宗教から美祈を守ろうとします。
鵜飼刑事も後半、協力して、カルト宗教「サダイの家」を追いつめていきます。
ちょっとB級なミステリーとでも言ったらいいのでしょうか。ちょっとしたユーモアもあり390ページ一気読みの面白さでした。
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それぞれの登場人物の視点で話が進むので、各キャラクターを把握しやすく、ストーリー展開も早いので一気に読めた。凄惨なシーンが多いが安定の面白さだった。
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おぞましい描写が多いけれどストーリーに引き込まれる
鵜飼、潤平、唐津3人の視点で進んでいくのでページ数多くても間延びせず読み終えた
多くの人の人生を狂わせた主犯の理屈が自分勝手過ぎて本当に許せない
結末があっさりに感じ、鵜飼さんのその後をもう少し詳しく知りたかった
でも潤平と美祈が幸せそうで何より
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宗教と性的虐待。苦手な内容で、なかなか読み進められなかった。
誉田哲也らしいと言えばそうなんだけど。
それでも、最終的には面白かったという感想。
完全なるハッピーエンドではないけど、良かったなって思える終わり方だったからなぁ。
***
首なし死体がすべての始まりだった。
警察組織vs悪魔と呼ばれる男vsカルト教団vs元キックボクサー。
囚われた“彼女”の奪還。愛する人を失った者たちの復讐劇――。
疑いなき信仰心に警鐘を鳴らすセンセーショナルな最新長編。
東京・五日市署管内の路上で、男性の首なし死体が発見された。刑事の鵜飼は現場へ急行し、地取り捜査を開始する。死体を司法解剖した結果、死因は頸椎断裂。「斬首」によって殺害されていたことが判明した。一方、プロのキックボクサーだった河野潤平は引退後、都内にある製餡所で従業員として働いていた。ある日、同じ職場に入ってきた有川美祈に一目惚れするが、美祈が新興宗教「サダイの家」に関係していることを知ってしまい……。
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この作者さん、最近再読が多かったので、久々の初見作品。面白かった!
章ごとに目線がかわるから、この後どこで繋がるのか考えながら読むのが楽しかった
首無し死体を追う警察側と
餡子屋で働く元ボクサーの恋愛と
新興宗教と
最後も救いがあって良かったな
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仮想の話であり虚構の話である。題名もそうしないと宗教家からクレームが来るかも知れないし、警察関係者からはあまり関心しない小説と言われそう。読み手からすれば肩の凝らない面白い小説だった。
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「俺にもな、歪んでようが壊れてようが、守りたいものが、守るべきものが、あったんだ。でもそれが、いつのまにか真っ黒に腐って、ドロドロに蕩けて、跡形もなくなっちまってるってことに、ようやく気づいたんだ。それに気づいて、目が覚めたんだ...あんたに詫びるつもりはない。でも、落とし前だけはつけていく。」唐津のラストアツすぎた。
誉田哲也さんの新作久しぶりだけどやっぱ好き!魂が震える!今回は登場人物が多くて、刑事の鵜飼、鵜飼の元恋人の八巻とその弟ゴロウ、八巻がサダイの家から救ったセツコ?、信じるモノを間違えてしまったヤクザの唐津とその舎弟のノブ、そしてボクサーなどなど。でもみんなキャラがすんごいたってて、もうみんな好きだった、歌舞伎町セブンみたいな雰囲気だったかも。、読んでて、
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誉田哲也の新作は、久しぶりに
ストレートなミステリー。これまでの有名キャストが一
切登場しないピュアな警察小説であり、残虐な殺人事件
が連発する氏お得意の展開。
メインの語り部は二人で、一人は殺人事件の捜査をする
刑事、もう一人は現役を引退して和菓子工場で働く元キ
ックボクサー。この二人の視点が交互に繰り返される構
成なのだが、その様子に大きなギャップがあるのがポイ
ント。もちろん全く違うストーリーラインに居た筈の二
人が、ある人物を媒介にリンクして行く。
絶対悪として登場するのが新興宗教団体、いわゆるカル
ト教団であり、誉田哲也の宗教観が垣間見えるのが非常
に興味深い。誉田哲也の見解は僕にとって「そうそう!」
と思わずヒザを叩く程の共感度。こういうことを物語の
流れの中にサラッと入れてくるところがカッコイイ。
殺人状況のグロさ、ドロドロな人間模様、展開の激しさ、
意外な真実など、誉田哲也のエッセンスが一冊の本に凝
縮されている感。もしかしたらこの作品、誉田哲也の入
門編として最適かも。
非常にオススメ。
それはそれとして、姫川シリーズの続編もなるべく早く
お願いします!
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ふひゃー‼︎ 面白くって一気読み。
誉田哲也さんっぽい、残虐な事件から幕を開け、私が全然知らなかった名前の武器には「ひっ!」と思わず首の後ろが寒くなりました。
序盤は、クルクルとたくさんの人が出てきて、登場人物表が欲しい〜!なんて思ってるうちに夢中になってしまいました。
それにしても、宗教って…つくづく不思議だ。今作を読むと、当然オウム事件も思い出すし、大小の差はあっても、世間では宗教絡みの犯罪は絶えないのだろうなぁ、と思う。
私とて、何か形のないもの、どこか?心の中か?にいる何かに祈る気持ちはあるけれど…。
何故、生身の人間を神と信じたり、お金を注ぎ込んだり、性的に縛られたり、暴力的な解決を是としたり…そういうことが心の救いになるのだろう? 何故、信じてしまうんだろう? 不思議で不思議で不思議で仕方がない…というのが正直な気持ち。
だからこそ、うすら寒く怖かった。
現実世界でもあったように、カルト教団と戦い命を落とした人たちは、つくづくお気の毒でならない。
犠牲も多く辛かったけれど、ラストは救いもありました。ハードボイルドっぽいミステリー、映像化されそうな作品だなぁと思いました。
印象深かったところ、ちょっとだけ
ーーーーー
その人が言ってた。神なんて、別に信じなくたっていいって。聖書なんざ、昔の娯楽みたいなもんで、今でいったら、漫画や、小説や映画、流行歌と一緒だって。(中略)ただ、作者に無断で書き換えるのは反則だって。
魂はどこにも行かない。ただ消え去るのみ。
神などどこにもいはしない。だから悪魔もいない。
いるのは全部、人間。
人間の言葉と、記憶がそこにあるだけだ。
ーーーーー
ネットで、この作品に関しての、誉田哲也さんのインタビュー読めました。面白かったです‼︎
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首なし死体。
元プロボクサー。
製餡所。
カルト教団。
休日に一気読み。
厚みはあるけどスピード感ありサクサク読めた。
[図書館·初読·11月23日読了]
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カルト宗教も警察の癒着もまあよくある話だけど、ある意味現実味がある面白さだった。本田先生安定の残虐さ。宗教×警察×ヤクザという発想がおもしろいと思った。
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刑事の鵜飼、元ボクサーで格闘家の潤平、ヤクザの唐津の三人を視点に、首無し死体が発見された事件を皮切りにカルト宗教の闇を描く。
フェイクフィクションというタイトルはよく付けたものだと思う。作中の人物である吉田英夫は、最古の古典であるキリスト教聖書を多くの人を楽しませた娯楽として捉える。ただ、それを作者に無断で勝手に書き換えた「紛い物」で人を幸せにしてはいけない、そんなものは偽物の幸せだ。
謎を謎が呼ぶ展開にページを捲る手が止まらなくなる。また、どことなくリズム感のある文章がとても読みやすい。ミステリーとはまた別かと思うが、非常に面白かった。
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刑事にも、セツコ達にも何かあるなと感じていたが、やっぱりそうだったし。
グロいのかもしれないけど、それを全然感じさせないくらいのエンターテインメント作品だった。
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五日市署管内で発見された首のない遺体。
夜勤だった鵜飼は、現場に急行し、その後も捜査を続けるが、特捜が立ち、鵜飼の前に現れたのはかつての同僚で捜査一課の梶浦。
梶浦は鵜飼に何か隠し事があると、気付きつつ、二人で捜査を進めていく。
一方、元プロのキックボクサーで、現在は製餡所で勤める順平は、パートで入って来た美祈に淡い恋愛感情を抱く。
距離を縮める為に、美祈と会話を進めるうちに、美祈が入信している新興宗教団体に疑念を抱く。
帯にもあるが、「警察VS元キックボクサーVSカルト教団VS悪魔と呼ばれた男」まさに勢ぞろい。
他の方のレビューにもあったが、ちょっと登場人物が多く、混乱する部分もあるが、久しぶりに、「これぞ、誉田哲也!」と言うのが、個人的な感想。
ラストの解決シーンは、ちょっと急ぎ過ぎた感もあるが、ページ数が多い割には一気読みし、あっという間に読み終わってしまったぐらい、面白かった。