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中学生向けぐらいかな。ハリー・ポッターの1冊目ぐらいの分量だし、文字の大きさも同じぐらい。
お父さんとお母さんのターンもあってよかったのではないかと思う。そうすればオトナももっと読める内容になったんじゃないかと。
教訓ばかりで実際のティーンの人たちがそのまま受け取るのかなと疑問。とにかく主人公のまわりの人たちからの目線をもっと入れないとだな。
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「普通の男の子、ただし、顔以外」のオーガスト。
10歳から学校へ行くことに・・・。
最初は乗り気じゃなかったけど、勇気を振り絞って行ったんだよね?でも、学校の皆はオーガストの顔に驚いて、近づこうともしない。オーガストは学校生活をどうするのか?そして友達はできるのか?
この本はオーガストの物語でもあり、家族の物語、そして同級生たちの物語でもある。あなただったらどうする?って問われている気がする。
「正しくあるよりも、親切であれ」冒頭の言葉が、読み終えた私の心を揺らした。
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【WONDER ワンダー】 by R・J・パラシオ
本当に素敵な一冊です。
主人公である10歳の男の子 オーガストは、生まれた時から先天的な顔の形態異常を抱えている。
「毎日がハロウィンで、マスクを着けていられたらいいのに。 I wish everyday could be Halloween.」
この日だけが、他の子供達と同じでいられる日だった。
両親、お姉さん、同級生、お姉さんの彼氏、そして本人と、
視点が切り替わりながら物語は進みます。
本人はもちろんのこと、
周囲の人々の物語でもあり、
さまざまなエピソードの中で、
自分だったらどういう行動をするか、こう考えられるのか、どう接してあげられるか、考えさせられます。
そして、
最後の先生のスピーチ、そこからの表彰のシーンは非常に印象に残る一幕です。
「もう少しだけ親切に Kinder than is necessary」
ぜひ多くの人に読んでほしい。
そして考えるきっかけになってもらいたい一冊。
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みんなちょっとずつ親切。オーガスト、ママ、パパ、オリヴィア、おばあちゃん、デイジー、トゥシュマン先生、ジャック・ウィル、ジュリアン、シャーロット、サマー、ミランダ、ジャスティン、宇宙飛行士のヘルメット。ブラウン先生の九月の格言。正しいことをするか、親切なことをするか、どちらかを選ぶときには、親切を選べ。
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生まれつき顔に障害を持つオーガスト。
手術を繰り返していたせいもあり、10歳になるまで母に勉強を教わりながら家で過ごしていました。
ところが10歳になり、学校へ通うことに。
顔のせいで倦厭され、いじわるをされるオーガスト。
弟をかわいいと思いながらも、複雑な思いを抱える姉のオリヴィア。
オーガストと親友になったために、嫌がらせを受けるジャック。
登場人物たちが、それぞれの問題を抱えながらも、成長していく一年を描いています。
ぐんぐん引き込まれて、あっという間に読んでしまいました。
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口蓋裂で顔に障碍がある男の子へのイジメと周りの子供達や家族のお話。
英語版を頑張って辞書引きながら読んだんだけど、何せ時間がかかり過ぎたしやっぱりイマイチ分からないところとかあったので、映画を観に行く前に日本語版を読んでみた。
主人公のオギーに感情移入するというよりも、周りの人たちの方に共感。
特にお姉ちゃんのヴィア。
彼女の下りでボロボロ泣いてしまった。
他にも何箇所か、涙が…。
最後の格言も良かった!
原作も読んだことだし、映画を観に行きたいなぁと思う。
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児童書なので、平易な文章で著されていますが、内容は良質の大人向けの映画を観たような充実感があります。読了感としては、スティーブン・キングの「スタンド・バイ・ミー」のような感じですが、本書の方がドラマチックに感じました。少々ボリュームがありますが、子供に是非読んでもらいたい、友情と勇気、愛情の物語です。
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この頃の日本のYAは、いじめ、孤立、不登校ネタばかりでうんざり。その点翻訳ものは、設定に勇気がある。
主人公の顔に障害があるなんて設定を使っていい児童書を書ける日本人作家がいるだろうか。それも、暗いところで見た人が叫ぶほどの顔。少しアザがあるとか、火傷のあとがあるとかじゃない。
同じような障害を持つ人が読んでも不愉快にならず、納得してもらえるかを考えると、尻込みしてしまうだろう。自分にその障害がなけれぱ。
これは、主人公だけでなく、障害を持つ弟を持ってしまった姉の苦しみ、友達の心情もきちんと書いていて、障害を持たない者の気持ちにも寄り添っている。
しかし、世の中には、子どもの障害が元で離婚したり、障害を持つ子どもを虐待する親もいるからね…。裕福な上に、素晴らしい家族を持った主人公は幸せすぎる気もする。
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正しいことをするか、親切なことをするか、どちらかを選ぶときには、親切を選べ。
ウェイン・W・ダイアー
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顔が普通ではない男の子オーガストをめぐるお話。
8つのパートに別れ、それぞれのパート毎に、お話の視点が変わっていく。
パート1では、オーガスト自身の視点で書かれる。
パート2では、弟がオーガストである姉ヴィアからの視点。
パート3では、オーガストと仲良くなったサマーの視点。
パート4では、オーガストと仲良くしてくれと先生に頼まれ、オーガストと接していたジャックの視点。
パート5では、恋人ヴィアの弟がオーガストであったジャスティンの視点。
パート6では、普通の姉を持つオーガストの視点。
パート7では、かつてヴィアと友達で、オーガストを弟のように思っていたミランダの視点。
パート8では、またオーガストの視点。
パート8は、少しうまくいきすぎな感じがしてしまったけれど、最後はこれくらいハッピーに終わるくらいがいいんだと思う。
遺伝的な理由で、他の人とは違う風に生まれてしまったオーガスト。なるほど、と思える。周囲の人の考え方。この話を読んで、なにか正解がわかるというわけではない。けれども、考える手がかりはたくさんこのお話の中にはあると思う。
『人生の新しい規則を作ろうか……いつも、必要だと思うより、少しだけ余分に人に親切にしてみよう』――ジェームズ・バリーの『小さな白い鳥』の中からトゥシュマン先生が終盤で引用した言葉だ。この本にはブラウン先生の格言としていくつかの格言があらわれる。その中でも、この言葉には著者のメッセージが強くこめられているような気がする。
「ただ親切なだけではじゅうぶんではありません。必要だと思うより、少しだけ余分に親切に。私がこの文章、その言わんとすることに心を動かされた理由は、わたしたちが人間として持っている能力を思い出させてくれるからです。人間には、親切である能力だけでなく、親切であろうとすることを選ぶ能力もあります。」
親切というのはとても些細なこと。必要なときにかける励ましの言葉。友情にあふれた行為。さりげないほほえみ。
この親切という小さなことの価値を理解したいな、と私も思う。
「それぞれ自分たちが築いていく未来では、どんなことも可能だと信じることです。もし今ここにいる一人ひとりが、いつどこにいようとも、必要とされる以上に親切にしようということを規則にしていれば、世界はもっと素晴らしい場所になることでしょう。そして、もし、きみたちが実行したら――それぞれが一歩踏み込んで、必要だと思う以上に親切にしたら――、いつか、どこかで、だれかが、きみたちのなかに、きみたち一人ひとりのなかに、神様の顔を見るのかもしれません」
世の中はなかなかやさしくはないけど、みんなが優しくなれればいいな、と思った。
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オーガストが、すごく正直でいいやつなんだよね。
がまんするところはするけど、どうしようもなくなるまで心を閉ざしたりはしないで、お姉ちゃんなりお父さんなり、もちろんお母さんなり、そのときどきで必ず誰かに助けを求めてる。それに知性もあるし、ユーモアもある。
だからすごくきびしい境遇ではあるけど、ゆっくりと、ほんとうの友だちを作っていける。
ジャックも、ミランダも、サマーも、ほんとにすてきな子で、心のゆれも含めて愛さずにはいられない。
ただ、ジュリアンと彼の母親が、ちょっとわかりやすく悪役をになっているのが惜しいような。さっき原書のほうのレビューを見ていたら、ジュリアンの章というのもあとからつけたされたのかな? それもちょっと読んでみたかったかも。
昨年の『わたしの心のなか』(シャロン・M・ドレイパー)に比べると、とてもハッピーな形で物語が終わっているけれど、まあそれはそれでいいとして、その転換点に二度とも、ジュリアンとグローバー学園という「外敵」が関わっているのが、少し簡単すぎる気がした。
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ヴィアにとってのおばあちゃん。
こんなおばあちゃんになりたいな。
人は、人に傷つけられるけど、人によって癒されて、前に進めるのですね!
一歩を踏み出す勇気を持ちたいね!
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オーガストはごくふつうの男の子。生まれつき顔に障害がありぎょっとされることが多いのです。10歳で通い始めた学校での同級生の反応や友だちとの関係、学校生活がオーガスト、友人、姉や両親、先生と視点を変えて描かれていて、共感したり想像したりするうちに引きこまれる物語です。
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児童書と侮ること無かれ。
そう思って常々本と対峙していますが、この本ほど揺すぶられた本はこのごろありません。
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ぼくの名前はオーガスト。
外見については説明しない。
きみがどう想像したって、きっとそれよりひどいから―。
主人公のオーガストは生まれつき顔に障害のある男の子。
ちょっとやそっとの生易しいものではなく、火傷の痕のように引き攣れ、歪んだ顔は初めて目にする者を驚かせる。
子供というのは大人よりも正直で、時に残酷だ。
勇気を出して初めて行った学校で、彼は無遠慮な視線にさらされ、心無い言葉で傷つけられてしまう。
せっかくできた友達の「ぼくがあんな顔だったら、自殺しちゃうよ」という言葉が何よりオーガストの心をえぐる。
普段から周囲の不躾な視線や言動には「慣れている」というオーガスト。
10歳の男の子が、そんな状況に慣れてしまうって、なんて悲しい世の中だろうと思う。
そんなのいつまで経っても慣れるわけがない。彼はその度に傷ついてる。
そんな彼がハロウィーンが一番好きという理由が、また切ない。
彼がハロウィーンを好きなのは…仮装してお面をかぶれば、顔が隠れて皆と同じ「普通の子」でいられるから。
普段いかに外見で人を判断しているかっていう事を、あらためて考えさせられる。
オーガストは顔こそ人とは大きく異なるけど、頭が良いし、とても気の良い奴で、ユーモアもある男の子。
話せば彼の良さに気付くのに、周りは彼の顔を怖がり、バイキン扱いして近づく事さえしない。
心で見ないとわからないっていうのは、こういう事だと思うんだよね。
トゥシュマン先生が本から引用した「いつも、必要だと思うより、少しだけ余分に親切にしてみよう」という言葉、それってすごく大事だと思う。
この世界は悪意に満ちているけど、でも同じくらい優しさにも溢れている。
オーガストにとってはまだまだ生き辛い世の中で、この先辛い思いも、苦しい思いもするだろう。
でも一人一人が少しだけでいい、いつもより余分に親切に、優しくなれたら、世界は変わるんじゃないかな。
オーガストのような子達が暮らしやすい、もっともっと優しい世界になれば良い。