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『自分が住みたい家』を建てさせたクライアントが家族ごと行方不明に。
その理由は?自分自身の過去に関係があるのか?
私が『建築』関係に無知すぎちゃって…難しかったかな?タウトの部分はさっぱり分からんかった〜。
私には少し難しかったようです…
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濃厚な一冊。
設計し200選にも選ばれた家に誰も住んでいなかった。
ミステリーでありヒューマンドラマでもある。
コンペに参加するところからさらにスリリングになっていきました。
とても良かった!
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❇︎
長編
面々と続く家族の歴史を綴った
心に温かいミステリー
依頼者の希望は、一級建築士の青瀬が
住みたい家を作って欲しいという
変わったものだった。
引き渡しの際、依頼主の喜んだ表情を見た
はずなのに一家は引っ越しておらず、
家はも抜けの空で連絡も取れない。
消えた一家を探す中で、仕事でのコンペや
事務所での人間関係、別れた家族とのわだかまり、
そして歴史的な建築家の足跡を辿る。
依頼者が青瀬に設計を依頼した理由は、
思いもよらない時間と歴史を経たものだった。
ノースライト:
北の窓から差し込む遠慮がちで物静かな光、
穏やかな優しさと静謐な空気を想像しました。
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横山秀夫は『64』がよかったので、今回も期待して読んだ。建築士青野稔の最高傑作Y邸に住むはずの一家が姿を消してしまう。その謎が動き出すまで冗長な気がしたが、まるでそこにいるかのように人の表情や心情をきめ細かに描いている。特に病室での岡野が思いを吐露するシーンに心打たれた。ノースライトというタイトル通り、暖かな光が差し込むような結末でした。
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北からの光
太陽の光は直接には差し込まない。まぶしさのない間接的な柔らかい灯り。熱のない静かな光線。
青瀬さんの静かな生き方に通じるものを感じる。静かなだけではない粘り強さが彼の奥底に隠れているかもしれない。
少しずつ明るさが増えているから
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今までと違う作品に新たな横山秀夫を見た。
全体に流れる印象は静かで、少しだけ暗い
ただ…やはり横山作品
主人公の心の動きが細かく描写され、まるで自分が真相を探る感覚。
先へ先へと繰る手も止まらない(´ー`)
わかった様でわからない…
謎を残しながらラストまで惹きつけるストーリーは流石の横山秀夫!としか言いようがないm(_ _)m
ラスト数ページはまさに一気読み
まるでノースライトに包まれたような感覚な読後感でありました(T ^ T)
ブルーノ・タウト作品を観ながら読了(`_´)ゞ
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久々に読んだ横山秀夫作品でしたが、圧巻の息が詰まるような描写力が、警察や新聞社の利権や縄張り争い、プライドのぶつかり合いではなく、また違った人間ドラマに昇華されていることに新鮮さを感じました。
今回の作品の主人公は建築士の青瀬。妻との離婚、友人であり雇い主でもある岡嶋への割り切れない思い、バブル崩壊後の自分の仕事への不満など、様々な鬱屈した感情を抱えつつ、自分が建てた家に住むことなく姿を消した家族の足取りを探します。
単なる失踪人探しのミステリかと思ったら、その謎が主人公である青瀬の人間ドラマや心理と濃密にまじりあっていく描写が見事! 本来なら結び付かない二つのストーリーの軸が、青瀬の人生の惑いや鬱屈で共鳴し、交点が表れていく。
やや力業ではあるものの、それを可能にするのが横山秀夫さんの筆力であり、ストーリーに宿った熱であり力なのだと思います。
物語全体のトーンは、どこかほろ苦いドラマの雰囲気が漂っています。しかしタイトルに『ノースライト』とあるように、北天から差し込む温かい光が徐々に視界いっぱいに広がっていく。温かく、熱く、美しい光が作品に満ち溢れていく。その感覚の素晴らしさに改めて横山作品の力強さを感じます。
これまでの横山作品は長編でも短編でも、横山作品独特の威圧感というものが前面に押し出されていた気がします。その威圧感を生み出していた描写力が、ほろ苦い人間ドラマとして、そして温かくも美しい光として現れた作品だと思います。
2020年版このミステリーがすごい! 2位
2020年本屋大賞4位
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横山さん、常にも増して筆がノッているなぁ!という印象そのままに、疾走する読書体験をさせて頂きました。とにかく本人がいちばん楽しんで書かれたのではないかと(大事です!)。
建築という、初めて取り組まれる分野を選んだことで、物語全体が若さや青臭さみたいなものを纏っている。しかし、さすが手練れた作家、未熟な部分は微塵もなく、丁寧に繋がれた伏線に読み応えを感じました。
ブルーノ・タウトを知っている方は、もっと面白く読めそう。登場人物の名前に絡めたヒントがあります。
『ノースライト』という美しいタイトルに相応しい作品でした。
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自分を取り戻すことができた作品と自負していたY邸の施工主から何の連絡もないことに自尊心を削り取られていた青瀬は,施工主一家が一度もY邸に住むことなくいなくなっていることを知る.残されたカギはタウトの椅子のみ.施工主の謎の失踪と,孤高の画家のメモワールのコンペ,別れた妻と娘,設計事務所の人間関係などが絡み合って物語が進んでいく.
建築には疎いのだけれども,タウトの作品に興味をもった.みてみようかな.
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久しぶりの本に、久しぶりの横山秀夫さん。久しぶりすぎて頭があまりついていけてないのか、前半部分が暗く重めで何度か中断しかけたけど、結局ほぼ一気読み。追い上げの爽快感はやっぱいいなぁ。
久しぶりに、読書した感と涙が出た。
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長くてダレる。おもしろかったか?と言われると…。
建築、設計の世界が少し知れて、そこはとても興味深かった。
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途中でやめたので評価しません。
ワクワク感無し。
ダラダラしていて説明のような本筋と逸れた脱線も多く飽きてしまった。
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うーん
新幹線で読んでいて泣いてしまった「64」クラスを期待していたので。タウトもいいけど、ちょっと冗長すぎと感じた。後半1/4でテンポが上がり、面白くなったので3点まで挽回。
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たぶん初めての横山秀夫作品。
ミステリーだけど、結局悪い人はいなかった。それぞれがよかれと思って行動した結果、謎ができてしまった。美しい謎ってそういうことか。
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文庫化を今か今かと待っていた一冊が年末に登場。正月休みに読むつもりで仕事帰りに購入。数ページを車中で読み出したら止まらず、500ページ超えの大部を一気読み。
上質な大人のミステリーというより、僕は〈気障〉を抜き、〈ほろ苦さ〉をまぶしたハードボイルド小説として読んだ。
◉さわり…
施主の吉野より自邸設計の依頼を受けた主人公 建築家の青瀬。与えられたテーマは『あなた自身が住みたいと思う家を建ててください』という、たった一点。かつてない好条件に青瀬はかねてより頭にあった、北の方角から柔らかな光が差し込む〈ノースライト〉の家を設計する。無事引き渡しをすませ、青瀬の手を離れる。
しばらくして、施主家族はそこに住んだ形跡もなく、姿をくらます。その不可解な失踪を確認すべく吉野邸に乗り込む。そこに残されたのはノースライトの暖かい光の下にたたずむブルーノ・タウト作と思われる椅子一脚。失踪した施主は?家族は?青瀬は打合せ時に見せた吉野夫婦や子どもたちの様子を思い出しながら残された椅子に微かなメッセージを嗅ぎ取り、足取りを追う…。
◉短評…
本書は建築家がやむを得ずにわか探偵となり、失踪家族を探すといった、そんな柔なストーリーではない。青瀬の離婚した妻・娘との関係、生まれ育った環境、落ちぶれていた青瀬に手を差し伸べてくれた設計会社社長 岡嶋への感謝をしつつも割り切れない思い…等の濃厚な人間ドラマの要素が加わり、佳境に近づくにつれ『あれが伏線だったのね…』と唸らせるストーリー展開となっている。
まぁ、そんなことは手練の著者にとってはお手のもの。そこに、もうひとつの軸〈ある公共施設の大きなコンペ案件〉が加わる。ストーリーは俄然白熱を帯びコンペ作品を生み出していく様子があたかも現場実況よろしく詳述される。業界は違えど競合プレゼンが目前に迫る際の特有の高揚感を肌身で知る者としてその怒涛のクライマックスは爽快感と同時に失踪の謎が明かされ、ふぅ〜と安堵する。
最後にもうひとつの魅力は、建築設計業界に籍を置いていたかのような著者の碩学ぶりとその描写力。文章は一次元。にもかかわらず、三次元の建築意匠を筆一本で描き、読者には眼前にその意匠が明確に浮かび上がる。凄絶な筆力。それだけでも一読の価値あり。