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投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分を産んだ代わりに命を失った母。
背負わされた運命。
虹の夢。
序盤は主人公の自省が続いて辛くなる。
明らかな勘違いも含まれているけれど、
この環境なら仕方ないな、と思えるから読み進める障害ではなかった。
中盤から光が差す。
本の構成もモチーフとしても虹をこれだけ多用しているのだから、
タイトルにも虹の文字を何らかの形で仕込んでおいて欲しかった、
というのはある。
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同じ夢を見続けてきた2人が、夢の風景を探し求める物語。よくあるお話だと言ってしまえばそれまでですが、やさしく前向きなエンディングはなんかホッとしました。
ところで表紙はギターを持った音楽少女が描かれていますが、音楽的な要素はこの作品にはありません。ちょっと表紙詐欺ですね。
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表紙カバーのオシャンな感じに惹かれてジャケ買いしたけどスッと読めて超泣できる良作でした。
涙腺が年齢を経るにつれて緩くなってるみたいで超泣って帯に書いてる通りラスト50ページくらいの間ずっと超泣してしまった。
でもたまには超泣するのも悪くないなぁ
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読み始めは、ファンタジーなのかな?とか
高校生の青春ものとかなのかな、と感じましたが
全然違いました。
家族の想いの形というか、思いのすれ違いとか
普通に、頑張れと言いがちな場面が重荷になる感じとか
気付かされることが多かったです。
二重三重に物語が進んでいき、驚きとともに
続きが気になってのめり込んでいきました。
生きていくこと、家族など、大切にしていきたいな、と思えるお話でした。
この作者さんは初めてだったので他の本も読んでみたいです。
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みんな、重荷を背負っているのかもしれない。
でもきっと、人それぞれ、色も形もちがうから、他人の荷物には気づきにくい。
重荷を背負ってるのは、自分だけじゃない。
手ぶらで軽やかに歩いているように見える人でも、目に見えない重荷を背負っているかもしれない。
それを忘れずに、相手を思いやれる人が、優しい人のんだろう、と思った。
このままの自分じゃだめだ。
変わらなきゃ。
自分の可能性を、自分の限界を、自分で決めるのは、とても楽だ。
限界を決めてしまえば、それ以上は頑張らなくてもよくなるから。
高いハードルに挑戦しなくてよくなるから。
ときには、自分の心や身体や未来を守るために、そうやって限界を見定めることが必要なこともある。
でも、わたしは___きっと景くんも、挑戦するまえに諦めてしまっていた。
まだまだ頑張れる余力があるのにまだまだ成長できる余力があるかもしれないのに、それを自分自身で塗りつぶしてしまっていたのだ。
臆病だった。
わたしも、景くんも。
臆病だから、傷つかないように予防線を張って、あるかもしれない未来から目を逸らしていた。
でも、そんなの、もったいない。
心から『楽しく幸せに』生きていくために、わたしたちには、もっともっとやれることがある。
今につながるたくさんの命や思いが積み重なった上に、わたしはいる。
わたしの命は、たくさんの命に背負われている。
だから、生きなきゃいけない。
わたしの命は無価値なんかじゃない。
たとえどんなにわたしが、なんの取り柄もない役立たずでもわたしには、ここにいる意味がある。
価値がある。
たくさんの命に背負われて生まれてきた、そして生まれてきた、という価値がある。
生まれてきただけで、生きているだけで、意味がある。
価値がある。
自分の存在は無価値で無意味だなんて、思っちゃだめだ。
そんなふうに卑下するのは、わたしの命をつないでくれたたくさんの命に対して失礼だ。
ちゃんと自分の命の価値を、生きる意味を、真正面から認めて、受け入れて、ちゃんと生きる。
それが、わたしを背負ってくれた命に報いることになるのだ。
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感想
夢は辛い現実から地続き。虹色で彩られていてもそれはまやかしに過ぎない。灰色に色がついているように見えるだけ。逃避は許されない。
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奇跡のような命の繋がりにドキッとしました。
明日もずっと当たり前に存在するとは限らないし、どの命も尊いものだと改めて思いました。
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リアルとファンタジーを混ぜるの本当に上手だな。
そこが子どもたちにも支持される要因になってるのかなあ。
それにしてもコミュニケーションがうまくない。
お姉ちゃんはともかく、お父さん。
考えもしなかったのかなあ。
自分の常識は他人の常識じゃない。
自分の経験したことを、他人が経験してるわけがない。
そう考えると、経験を共有できた二人はどれほど幸せな気持ちがしただろうと思う
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「生きているだけでいい」この言葉に救われる人はこの物語の主人公だけではないのでは。自分には何も価値がないと辛い思いをしている息子・娘を目の当たりにした親は、子どもに対してそのようにきっと思うだろう。実際私も親にそのように言われた経験がある。自分には何も無いと思っている人は大きな間違いである。生きているだけで価値があるのだから。
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臓器移植で元の持ち主の想いを引き継ぐ話はよくあるけど、その子供が受け継ぐ話はちょっと目新しいかも。
絵が出てくるのも汐見さんらしいよね。まあ、普通に面白いです。学校図書館にも無難な作品。
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ラストのシーンで矢野家の心の温かさに感動したし、自分の命に込められた想いや生きる意味を知ったきららが前向きになってくれたことがなにより良かったです。個人的に『手ぶらで軽やかに歩いているように見える人でも、目に見えない重荷を背負っているかもしれない』という表現が印象に残りました。