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じいさんが悪人だったらどうしようと思ったが杞憂だった
出てくる人皆キリスト教的価値観を持っていたのは意外
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読みやすく、あっという間に読了。隣に誰が住んでいるか分からないような現代。本当に困っているとき、助け合える関係があると生きやすくなるのだろうか。良い本でした。
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不思議な感覚の物語。団地に住むバレーを頑張る母子家庭の美月、大家族で友達から浮き気味の愛梨、奥さんが亡くなり引きこもり気味の柴田さん。一人暮らしのはずの柴田さんちから聞こえた子供の声…。突拍子ない話かもしれない、児童書ならではの書き方、でも、なんだろう「良い本読んだな」と思う。インコも死ななくて良かった…。1人になるかもしれない孤独や不安…そういうのが、それぞれ表現されていて考えさせる物語。この先、綺麗事でもみんなで幸せになるといいな、
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家族とは違う独特なつながりが団地なのかなぁ。私にはひなちゃんのお母さんはどうしようもない人に感じたけれど…。なかなか難しいお話だった。
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題名から、どんなストーリーなのか気になり購入。
学生が主人公なので、青春な爽やかな描写が多いのかな?と思ったがいい意味で裏切られた。
家族の愛、友情、人との繋がりが深い内容だった。
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"住所不明"の理由によっては、保険証がないから病院に行けなかったり、住民票がないせいで学校に行けなかったり。援助する と言っても、現実には縁者じゃないと難しい。
学校については、DVから逃れてきた などの理由で住民票を移せない子供の学習機会を確保するために、個別対応で受け入れている所もある。PTAで広報誌を発行するときなんかに、そういった子が写りこんでいないか、校長チェックが入る(情報管理のため、校長しか、該当の子のことは知らないそうです)。
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貧困を描いた作品。
児童文学のせいか、あまり貧困を感じられなかった。
居場所を知られないよう学校にも行かずに、一人暮らしのおじいさんの家に隠れて住んでいた母子がいたが、設定に疑問を感じた。
母親は子供に愛情がないように見えたが、実はそうでなかったり、飢え死にしそうなくらいになるなら、生活保護を申請したらいいのに、などいろいろ考えてしまった。
おじいちゃんもいい人なのだろうが、もっと母子にとっていい方法を提示できなかったのだろうか?
けれども、実際団地の一室で孤独死する老人とかも、こんな感じなのかもしれない。
床一枚隔てた場所でどんなことがおきているかわからないのだから。
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小中かけもちしている先輩司書さんの選書。
全体的に暗くならないけれど、現代社会の抱えるいろいろな問題を考えさせられます。
最初の方でインコが死んでしまうのかと思ったけれどそうではなかったり、友達が仲間外れにされてたのもいつの間にか終わっていたようだったり、本筋ではないからいいのかもしれないけど、ちょっとうまくまとめすぎかなあとは思いましたが、中学生に勧める価値はありそう。
身近に主人公と同じ小4でお父さんを亡くした子もいますが、実際そういう経験をした子には読むのは辛いかも。
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主人公は中学3年生の女の子。
話の進む中で、主人公の正直な気持ちが差し込まれているところが良いなと思いました。
バレー部で一番背が低い美月が背の高い後輩に対する嫉妬心、仲間外れにされた親友の気持ちが分かるのに声をかけられない迷いなどです。
実際に自分がとる行動や発する言葉と、内心の正直な気持ちは同じじゃないことが多いと思います。何かを肯定する気持ち、否定する気持ち、そういう風に考えてしまった自分に対する気持ちなどが、グルグル渦巻いた結果、ある行動が生まれるものです。それはいつも正解とは限りません。
主人公が悩みながら、いろんな気持ちが混ざりながら生きているのが読んでいて分かるところを、中学生の子どもでも素直に受け止められるんじゃないかと感じました。
もう一人の主人公陽菜ちゃんの話は、一人暮らしのお年寄り、貧困にある母子家庭、幼稚園や小学校に通ったことがない子どもなど、社会問題が詰め込まれています。
あまり脚色されず現実にもありそうな話になっているので、主人公の美月と一緒に、この問題について考えるきっかけになるのではないかと思いました。
あまり現実に寄り過ぎると、児童書としては選書しづらくなります。ドロドロした人間関係、ストレートな性的表現、イジメや暴力などのエピソードは読んでいて苦しくなりすぎます。
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母子家庭の中学生の美月、バレー部に勉強に友情にといった生活。そこに同じ団地に住む柴田のじいちゃんの家に女の子がいることに気付き、そして思わぬ展開へ。
たくさんの問題をうまく処理して、みんなそれなりのハッピーエンド。インコのピーコがかわいかった。
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前向きに生きる中3女子と所在不明児童が、団地の人間関係の中で対比して描かれることで、自分にできることを尽くしながら逃げずに生きるってどういうことだろうと考えさせられる物語です。
登場人物それぞれの別視点からの物語を、二次創作で作りたくなるような物語でした。そうすると、同じ物語が、様相を変える気がします。
中学生が読書感想文を書くとしたら、自分が同じ団地に住んでいる設定で書くとするすると出来上がると思います。
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中学生の美月目線で描かれていて、自信がなかったり、気持ちが揺れたり、やりたいことで迷ったり。
応援したい、優しい気持ちで読める本。
ティーンエイジャー向けで、とても読みやすいです。
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小学4年生のときに過労死で父親を亡くして以来、保育士の母と市営住宅でふたり暮らしをしている美月は、低身長のせいで部活のバレーボールでも活躍できず悔しい思いをしていた。
中学2年が終わるころ、下の階で一人暮らしをしている柴田のじいちゃんの家に、母娘の気配を感じるようになったが、その姿は見えない。
秋が始まるころ、柴田のじいちゃんが1ヶ月前にスーパーで倒れてそのまま入院したことを聞く。母が見舞いに行くと意識不明状態が続いていた。じいちゃんの家に行くと明かりは漏れていたものの、声をかけても誰も出なかった。
10月の半ば、柴田家に敬老の日の祝いを持ってきた民生委員と出会った美月は、エアコンの室外機が動いていることを知る。民生委員が去ったとき窓が開き、中から顔を出した少女は「助けて」と言った。
気が付きにくいけれども、身近にいる困った人に手を差し伸べる大切さに気づかせてくれる一冊。
*******ここからはネタバレ*******
過労死で大黒柱を失ってから力を合わせて生きてきた母子が、階下に隠れて住む母子の存在を知り、協力を申し出るという美談なんですが、なんていうか、美談すぎるんです。
まあ、児童書なのでこれぐらい”盛って”もいいのかも知れませんが、中学生以上を対象とした読みものだと、現実味が薄いと言わざるを得ません。
まずは、階下の謎の母娘。
柴田のじいちゃんに拾われて、そこに身を寄せているようだけれども、お母さんが「こんな体で働けない」とある。
どんな体なのか描写がないのでわかりませんが、公園で倒れていたほどだから虚弱なのかも知れません。
公的な援助をご存じないのでしょうか?それともそれを受けられない理由でもあるのでしょうか??
娘が幼少のときから仕事と住居を転々としていたために、娘の陽菜は学校にも通えなかった、とあるが、行政は何をしていたんだ?と思わざるを得ない。
さらに、母親は柴田家に居候を決め込んだあと、施設に陽菜を迎えに行っている。住所も秘密で引き取れるのか???という疑問も残る。
さらに、じいちゃんが母娘を隠した理由も不明だ。近隣になど、親戚だと言えばいくらでもごまかせるでしょうに。
陽菜の学校が気になるのならば、母親には内緒で、こっそり役所に相談することもできたでしょうに。
また、主人公美月ががんばっているバレーボールにも疑問点があります。
びっくりしたのは、1回勝っただけで県総体への出場が決まったこと。
どんなに小さい地区やねん?とひとりでツッコミを入れながら読みました。
パネられている友人愛梨についても、いつの間にか立ち直っている。
ボヤについても軽く扱われている感じを否めない。
水浸しでその日はそこで寝られなかった、とあるが、水浸しなのは愛梨の家だけではないはず。保険で賄えたとは言うが、けっこう近隣との人間関係もこじれたのではないかと推測してしまいます。
そしてこの本で一番違和感を感じたのは、生活環境も違う人たちを、いとも簡単に家族として受け入れることができる人たちです。
陽菜母娘をかくまった柴田���じいちゃんは、もしかしたら変わりものかも知れないので考えないことにしても、美月や美月の母が、身寄りを失った陽菜を受け入れることにしたことについては、あまりに無謀すぎる気がします。
だって、なんでか知らないけれど、娘を学校へもやらず、”ただ一緒に生きている”ような母に育てられたんですよ。どんなにかわいい子でも、いきなり「うちへ来なさい」とは言いにくいのではないでしょうか。ましてや、日中働いているお家なら、ひとりで留守を任せないといけないんです。えーっ、どっかにひとりで出かけないとも限らないじゃないですかー???
いやもう、その勇気に驚いてしまいました。
こんな事ばかり考えて読む私は、やっぱり純粋な気持ちを失ってしまったのかな?とも感じます。
でも、児童書でも、難民の子どもに同情して保護してあげたら、家主が留守の間に他の難民を大勢家に招き入れた、とか、たとえばあの「ハイジ」でも、白パンを隠していたり、ネコを連れて来たりと、悪気はなくても文化の違うところから来ると、いろんなハプニングが起きるんです。
だから、特に仕事と家庭でいっぱいいっぱいのお母さんが、あんまり良く知らない子どものめんどうを見るなんて、当たり前だと感じて欲しくはないんですよね。
加えて、この本の登場人物は、ちょっと珍しいキリスト教。
でも、挑戦的な発言もあって、これにも驚きました。
陽菜が、美月の父が亡くなっていると聞いたとき、「ふうん。……あたしはパパはいない。キリストといっしょだよってママはいうけど、それって、うそだよね」
う~ん。婚外子って言いたかったのか???
いやでもこれって、子どもに伝える喩えとして、どうなんでしょう???
いつもながらいろいろと書いてしまいましたが、この本の良いところは、とにかく読みやすいこと。
ハードカバーですが、紙が厚いので200頁余と短い。
すぐに読めます。
婚外子とか、教育を受けさせる義務とか、いろいろ難しい話題も出てくるので、しっかりした高学年からの読書をオススメします。
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団地に暮らす中学生の美月。
父の過労死、部活、受験など様々な出来事に対する心情描写が良い。
階下で起こった出来事など、社会問題の要素もあり、試験問題に選ばれそうな作品だと思った。
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たまたまだが、「満月の娘たち」にも美月ちゃんがいたが、この物語も主人公が美月ちゃん。
団地に母親と住み小鳥を飼っていて日々、部活のバレーボールを頑張っている。
ある日、開け放していた窓から小鳥が出てしまい、探していたところ下の階に住む柴田のおじいさんの家の窓枠にいたのを見つけた。
ところが誰かの姿を見たような…。
住むところも仕事もなければ、誰かに救いを求めたくなる。
独りで、希望もなく過ごす日々なら一緒に住んでもいい。
だけどこのままで良いわけはない。
それはお互いにわかっていただろう。
辛くて悲しいことなのだけど。
美月に助けを求めた陽菜ちゃんが、ギリギリの状態だったことに切なくなる。
誰かに助けを求める人が、きっと今もどこかでいるのだろうか。