紙の本
英雄たちの影にいる人たち
2022/12/04 15:46
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
秦から漢への動乱期、項羽と劉邦が主役ですが、この本は英雄たちの側で戦い抜いた人たちの短編集。
しかし、彼らの目線から英雄を見たとき、一つの長編小説を読んだように感じます。
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【劉邦にかげのように寄り添った男女たち】怠け者で口八丁の男が天下の覇者に――漢の始祖・劉邦の勃興から崩御後までを、敵、臣下、息子、学者など同時代人の目で描く連作集。
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2022年新装版第1刷、文藝春秋の文春文庫、5編。劉邦に関係する人物の短編集。『石径の果て』先頭と最後がつながっている。この人物の場合、劉邦が皇帝になった後の描写がなかなか面白い。『風の消長』主人公の感情が少しわかりずらいかも。『逃げる』逃亡中の文章のリズムが好きなリズムである。そして最後までそのリズムが崩れない。 やはり、この作者については短編の方が好きである。
収録作:『逃げる』、『長城のかげ』、『石径の果て』、『風の消長』、『満天の星』、解説:「解説」湯川豊(文芸評論家)、主人公:『逃げる』季布、『長城のかげ』盧綰、『石径の果て』陸賈、『風の消長』劉肥、『満天の星』叔孫通、
初出誌:全て『別冊文藝春秋』 逃げる 204号、長城のかげ 206号、石径の果て 208号、風の消長 212号、満天の星 215号、単行本:1996年5月 文藝春秋刊、他:1999年4月刊行の文春文庫の新装版、本文は『宮城谷昌光全集」第2巻が底本、
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漢王朝の創始者・劉邦に関わる5人の人たちの物語
友人だったり、儒者だっり、敵だったり、息子だったり‥
それぞれの人生から見える劉邦。
歴史的に有名な人の物語と同じように、その時代を共に生きた人たち全てにそれぞれの人生があり、関わりあって生きているということ。
そういう人たちがいてこそ劉邦も生きているということ。
歴史上の人物をいろんな立場から見てみる目っておもしろいなと思いました。