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タイムスリップの手法を手にしてしまった平凡な主婦。
過去に戻って人生を変えたい、と思えないような平凡な人生を送ってきた主婦は、ならばと人の過去を変えるため必死に動くことになった。
人の人生をより良いものにしようと動きまくった結果、何よりも変わったのは自分自身の現在のあり方・生き方という結末に至る。
あ、これってネタバレ?
タイムスリップものなんだけども、単純に過去を変える話ではないところがミソかな。
なので、SFにありがちな緻密な科学的な検証など不要だと思う。
変えようにも変えられないものもある。
変えてしまってはならないものもある。
因果の検証のしようのないものもある。
今の自分の生き方を見つめるための
素敵な物語だった。
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【内容(「BOOK」データベースより)
独り身で子供も持たなかった、仕事ひとすじの啓子は、病気のため五十四歳という若さで亡くなった。啓子の小学生からの親友・宏美は、遺品として梅酢を受け取る。同封されていたノートには、「この梅酢で十円玉を磨いたら、その製造年に五時間だけ意識が戻る」という不思議な体験が記されていた。宏美は怖れながらも、啓子の幸せを願い、彼女を結婚させるために意識のタイムスリップに挑むのだが…。切なく心温かな余韻が胸に沁みる長篇サスペンス。
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【著者略歴「BOOK著者紹介情報」より】
新津/きよみ
1957年長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行代理店、商社勤務を経て、88年に『両面テープのお嬢さん』にて小説家デビュー
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親友の啓子が死んだ。
彼女は梅酢とノートを宏美に預けた。
その梅酢で十円玉を磨くと、その製造年に五時間だけ戻れるというものだった。
最初はそのノートを読むだけの宏美だったのだが、息子のDVを知るとその梅酢を使ってその問題を解決しようと試みる。
次にその梅酢を使って、親友のプロポーズを受けるという果たせなかった思いを遂げにタイムスリップするのだが…いくら親友だからと言って、余計な御世話だな~と私は思ったのだけれど…。
過去から現代に戻ったときの方が、体力的にも精神的にも辛い事が起こる。
タイムスリップしている間、現代の自分はどうやらふらふらと病気のような状態になっているらしいことがわかる。
そんな事があったのだが、今度は会社の同僚の娘のためにまたタイムスリップすることを誓う。
その終わり方、私的には『タイムスリップするとこういう終わり方しちゃうよね~』という納得のいかないものではあったのだが、仕方ないのだろうか?
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独り身で子供も持たなかった、仕事ひとすじの啓子は、病気のため五十四歳という若さで亡くなった。啓子の小学生からの親友・宏美は、遺品として梅酢を受け取る。同封されていたノートには、「この梅酢で十円玉を磨いたら、その製造年に五時間だけ意識が戻る。」という不可思議な体験が記されていた。宏美は怖れながらも、啓子の幸せを願い、彼女を結婚させるために意識のタイムスリップに挑むのだが……。切なく心温かな余韻が胸に沁みる長編サスペンス。(裏表紙より)
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タイムスリップもの。
友人のためにタイムスリップ使おうとする主婦宏美。
生活の匂いが十分、迷いながら、悩みながらの行動は、普通の感覚であり、じれったくもあり。
もっとカラッとしててもいいのに。
ラストもなんだか割り切れない。
(図書館)
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54歳で亡くなった親友、啓子からの遺品を受け取った宏美 その遺品は「梅酢」、この梅酢で10円玉を磨くとその製造年に5時間だけ意識が戻ります。
歴史を変えてはいけないと思いながらも親友や息子の為に孤軍奮闘する宏美に共感する場面もありましたしタイムスリップ先で同じくタイムスリップして来た啓子と出会うシチュエーションは新鮮ではありました。
ただエピソードが多く多少詰め込み過ぎた様な感があり全体としての印象が薄くなった事が残念でした。
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54歳という若さで、独り身で亡くなった啓子。
その遺品を受け取った宏美。
遺品の梅酢で十円玉を磨くと、製造年月日に意識だけタイムスリップ出来るという。
しかし、過去をやり直し、現代に戻ると、新たな出来事が...
過去を変えることは、良いことなのか、それとも。
なかなか難しいですね。
そして、最後、たった4歳て亡くなった親友の娘さんを救うため、過去へ飛ぶ。
果たして、その結果は?