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「ハピネス」当初では周りばかり気にしてた有紗が段々と自我に目覚めて先鋭的になってくな〜
桐野さんのヒロインっぽい
欲張りな人だと思う
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高級タワマンに暮らすママ友たちの人間模様を描いた『ハピネス』の続編。
前作で主人公・有紗の夫が出張先のアメリカで女子大生と不倫したという告白を聞いた一件を経て、今作では有紗自身がタワマンの一階下の住人(『ハピネス』にも登場した高梨という男)と怪しい関係に、そしてやっぱりというか、親友の美雨ママは別のママ友の夫と相変わらず不倫&修羅場継続中という、何だかドロドロとした展開のお話である。
『ハピネス』ではタワマン住民内にある格差みたいなところがテーマとして前面に出ていたと記憶しているけど、今回はお受験に関する話は出てくるものの、プライベートな不倫ネタがメインとなっており、やや俗っぽくなった印象だ。
もちろん俗っぽさがダメというわけではなく、むしろ無国籍風な登場人物の多かった近年の桐野作品と比べて感情移入しやすくなっているところはあると思う。
本作の終盤、主人公が自由を求めてあることを主体的に決断してそれを実行する様は、なかなか清々しいものがあるなと感じたけど、登場人物たちが身近に感じられるからこそ、不倫が絶対に許せないっていう人は受け付けないだろうから、読者を選ぶところはありそうで、このあたりはやっぱり桐野作品に通底するところかなと思う。
そしてラストのモヤモヤっとした展開は更なる続編を匂わせているのか、それとも娘のいる母親の物語としてはここまでが限界なのか、『ダーク』みたいに大爆発するのかなとちょっと期待したけど、さすがにそうはならなかったか・・・
それにしても『ハピネス』に登場したときの高梨は、冴えないおっさん程度の印象しかなかったのだが、とんでもないクセ者だったとは。
実際、この押しの強さは同じオトコの目線で見て大変勉強になった。
彼の人物造形はかなりイヤ~な感じが出ていてとても良かったと思う。
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これはちょっと厳しい、、
中年のダブル不倫を延々と読まされる方の身になってほしい。
前作面白かっただけに残念。
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「ハピネス」の続編という事で手に取る。
前作の流れを思い出しつつ読み進める。
ハピネスの見えるか見えないかのひりつく女のバトルでは無く
今作はガッツリとドロドロしている。
不倫なぁ。
妻になって母になっても、
女で居たいと願うから足を踏み入れてしまうんでしょうが
本当にハマって抜け出せなくなるんだろうな。
子供が可哀想だと思いつつ
こんな風に奔放に動けるのは凄い。
幸せかどうかは別として。
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02月-16。3.0点。
タワマン小説「ハピネス」続編。
賃貸タワマンに住む主婦の、その後を描く。
うーん、ただの不倫小説になってしまった。前作はママ友たちの複雑な人間関係だったのが、主人公中心の物語に。
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面白かった。何人子供を産もうと何回結婚しようと恋に落ちてしまうことはあるという過程の描写がリアルで読みながらドキッとして擬似不倫体験ができる小説。興味軸がママ友間の都内高水準生活マウントから男に切り替わったっていう人生にに感情移入した感覚になって、読んだ後は世知辛さも感じた。
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ハピネスにつづき手に取りました。
男女関係のグダグダ話しで途中は飽きつつも結末はどうなるのか気になりすっ飛んで後半読んでしまいました。汗。
ハピネスに比べると面白さは無いかなという感想です。
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ハピネスからのロンリネス。
タワマンママとタワマンパパのW不倫小説。
単身赴任から帰国した夫との仲を修復した妻が、ハピネスで子供シャベルを落とした階下の男との強引な不倫設定。後付け感は否めない。それでもテンポ良い展開で、ありえない設定と思いつつも読み進めてしまう。さすが桐野夏生先生。
破滅に向かうことはわかっていても突き進む、止めるのかと思っても止められない不倫。こいつら、今回不倫止めてもまたやるんだろうな、と思わせてくれる。
不倫はダメと教えてくれている気もする。
関根勤先生の意見も聞いてみたい。
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出会ってしまったら危ない橋でも渡りたくなってしまうのは正直わかる。だから、有紗が沼に嵌っていくまではソワソワし通しで、指の隙間から見るように読んだ。ただ、これが本物の恋なんだとしてしまうところまでは気持ちが追いつかなかった。もちろん洋子の恋愛も同様である。
有紗には自分という軸ができた。ハピネスの頃の彼女とラストの彼女はまるで違う人間だ。それでもこれを「大人になった」とか、「人間として成長した」と前向きな表現で評価したくない。彼女は「図太くなった」だけなのだ。そしてきっとこの先もよりそれが強くなるのだろうと思う。良くも悪くも。
結果的になんとなくきれいに丸く収まったとしても、後々を考えると恐怖でしかない。このように考えてしまう私は、この本で言うところの"つまらない女"なのだろう。
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子どもの同級生の父親とW不倫しているメンヘラ主婦Aが、親友でセックスレスの主婦Bに「わたしと同程度の秘密がないとあなたのことを本気で信用できない」と執拗に不倫を持ちかける話。Aの言っていることは明らかに支離滅裂なのに、それに対してあまりにもBが無力で、自我がないので常に振り回され、ある種の洗脳のようなものを感じた。他の登場人物の中にも誰一人、魅力を感じる人がいなかった。そもそもママ友、タワマン、お受験の不穏三銃士が揃った時点で気持ち悪い作品になる以外の選択肢はない。あと個人的になんとなく昔から桐野夏生さんと井上荒野さんを同じジャンルに入れていたけど、最近は圧倒的に井上荒野さんの方が好きだなぁと思う。
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『ハピネス』のラストで、有紗は安易に海外出張の夫についていかず、働きながら娘と暮らして1年間考えるという結論を出していたはずなのに。『ロンリネス』という続編のタイトルに、きっと有紗は離婚してワーキングマザーになるのだろうの期待を持って続んだのだったが、予想を裏切られた。有紗の不倫相手男性が『寂しい、人はみな孤独なんだよ』と妙に独りぼっちを肯定していたのが『ロンリネス』に繋がっているのだろうか。自己燃焼する不倫に走ることで孤独から逃げられている気分になっているように見えて仕方がない。
桐野さんが”VERY”という雑誌に連載したことに意味があるというレビューを読んだ。検索すると”VERY”は30代女性を対象にしたファツション雑誌らしい。彼女らに向けた警鐘だけとは思えないのも確か。
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この本の文庫版の解説は、井上荒野が書いているが、井上荒野は、本書の前書の「ハピネス」について、斎藤美奈子が文庫版に書いている解説を引用している。孫引きになるが、引用する。
【引用】
「桐野夏生はつまりプチセレブのバイブルである"VERY"の読者に向けて、読者層と重なる女性たちを徹底的に皮肉り、批評した小説をぶつけたのである」
【引用終わり】
本書「ロンリネス」も、「ハピネス」と同じく初出は「VERY」連載であり、登場人物も前書から継続しているので、この斎藤美奈子の解説は、この「ロンリネス」にも当てはまるはずだ。
「VERY」という雑誌を知らなかったので、ネットで調べてみた。いくつかのソースから引用・整理すると、下記の通りである。
■30代女性をターゲットとする光文社発行の月刊誌
■1995年に30代主婦向けファッション雑誌として創刊。1998年には本誌から、東京都白金にちなむ造語「シロガネーゼ」という新語が生まれた
■女性の社会進出に伴い、主に30代から40代前半の、結婚、出産、育児、復職など子育て世代の女性を対象としてファッション、ライフスタイルの情報を中心に掲載している
■雑誌ベリーのターゲットは、共働きである事が前提ですのでそれだけで世帯年収も必然的に上がります。実際に、VERY妻の世帯年収は1500万円以上というのが条件となります。セレブな生活を送るという事も条件の一つですので、やはりそれなりの年収がなければセレブ生活は送れませんよね
■雑誌ベリーの読者層の主な居住区域は、「世田谷区、江東区、目黒区、中央区」というのが一番多いようです
■VERY妻というのは、妻であり母である前に、「女性」なんです。そこを楽しめるか楽しめないかという事もVERY妻にとっては死活問題です
なるほど。それで、本書内の色々なエピソードの背景が少し分かった気がした。キーワード的に言えば、「タワマン-分譲棟と賃貸棟」「子供のお受験」「不倫」「青山のセレクトショップ」等である。他にも色々とある。
そういう読み方をすると、主人公の有紗の設定は面白い。
タワマンの賃貸棟の方に住んでおり、地方(新潟)出身で短大卒。共働きではあるが、パート勤務であり、上記のVERY妻の設定とは明らかに異なった設定を桐野夏生は選択している。また、有紗の一番の友人、洋子も駅前の賃貸マンション住まいで「セレブ」とは言えない生活水準。確かに、この2人がVERY妻たち、および、その夫の生活を引っ掻き回すという斎藤美奈子が言った「読書層と重なる女性たちを徹底的に皮肉り、批評した小説」と読めなくはない。
ただ、そんなこと(VERY連載であること/VERYとはどういう雑誌か)を知らなければ、この小説は、有紗と洋子の不倫恋愛に関する小説であり、読者は、2人の不倫恋愛の持つ、潜在的・顕在的破壊力に驚くばかりである。私は「そんなこと」は、小説を読んだ後に知ったので、破壊的恋愛小説として、この物語を面白く読んだ。
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ハピネスの続編。登場人物の表現が○○ママ、○○パパとなっているときと、名前の時があり、この人誰だっけと思い出すのに立ち止まることも。主人公が男との合瀬のために未就学児を夜1人留守番させるシーンさすがに引いた。続きがありそうな終わり方だった。